✡エテルニダ=スペランツァ CV:入野自由
男 800歳以上(外見年齢15歳) 172cm 誕生日:1月1日
✡一人称:僕
二人称:君、名前呼び捨てetc...
✡呼び名
ブラッド
リナリア
ジュジュ
アリア
フルム
アル
シオン
基本砕けた外見年齢に見合った口調。
その場のノリでころっと変わったりもする。
✡セリフサンプル
「今を生きている君たちはとても輝いて見えるね。うん、好きだよ。君たちのこと」
「僕は死なないんじゃない、死ねないんだよ」
「とても痛い!!!」
「大丈夫、僕はずっと傍にいるよ。だから君はひとりじゃないよ」
「そうやってまた僕を置いていくんだね…」
「ほほう、それでそれで??(メモを取りつつ)」
「終わりがあるから今を必死に生きることができるんだ。現に今を生きている君たちはとても綺麗で
羨ましく思うよ。僕にはそれが出来ないから、だから絶対に悔いの無いように生きてほしい」
「さぁ、君の物語を聞かせてくれるかい?」
✡いろいろ
~性格~
元々明るい性格だが、長く生き過ぎているせいかすぐにネガティブ発言もする。
15歳の頃に不老不死になってから外見は何一つ変わっていない。
世界中を旅しているためその分知り合いも多い。
旅の目的は「自分を殺す方法を探す」こと。様々な方法を試してきたがいまだに発見できていない。
~エテルニダの日記~
その日見たこと、起こったことを日記帳に書き記すことが日課で、出会ってきた大切な人々を
絶対に忘れないようにする手段としても使っている。
その日記の量は膨大なもので、もはや歩く歴史。
~魔法~
得意魔法は「物質を増やす魔法」
金属や水など、手に振れている物質を増やすことが出来る。
旅をしている際に金を増やしたりなど重宝している様子。(良い子は真似してはいけない)
~エテルニダの鞄~
彼の鞄は魔法の鞄。実際の見た目よりも多くのものを収納できる。
また、見た目以上の重さにもならないので持ち運びも大変便利。
鞄の中には何千もの日記帳とどうでもいいものと宝物が山ほど詰まっているという。
(簡単に言うと四次元鞄)
~使い魔イリス~
アクルクスちゃんに作ってもらった使い魔。
ピンクの体毛と夜空の瞳をしているまんまるい鳥。女の子。
不老不死のエテルの為にブラッドさん、ジュジュちゃんの使い魔とは少し用途を変え、
能力がほぼない代わりに半永久的に存在できるようになっている。
最初は手のひらで包める大きさだったが、改良を加えていくうちに何故かだんだんと大きくなっていった。
よくエテルの肩や頭にくっついている。
姫金魚草が好き。
――かくして少年は、何故永遠となったのか――
昔々、まだ世界に神々がいた時代。ある所に神々を守護する一族がいました。
一族の特徴として皆輝くような白い髪に虹色の瞳を持っていました。
ある時、その一族の中でもひときわ美しい虹色の瞳を持った少年が産まれました。
少年には両親と一人の妹がいました。
母は優しく気高く、父は正義感に溢れ、妹は兄である少年をよく慕い尊敬していました。
少年にはそんな家族がとても大切でかけがえのないものだったのです。
神々を守護する者の掟として、神の言葉を信じ、敬い、畏れることを彼らは守り続けてきました。
また、禁忌として、決して神を殺めてはならないと伝えられ続けてきました。
少年もその掟によく従い、守り続けると誓っていました。
しかし突然、それは突然のことでした。
それが起きたのはちょうど、少年が齢15の時でした。
ある日少年はいつものように剣術の訓練を終え家に帰ってみると、
そこには見慣れた家族の姿も住み慣れた家の姿も何も見当たりませんでした。
ただ目の前に見えるのは荒らされた家と血の海。
血なまぐさい匂いの中にいる不気味な怪物とそれに喰われている妹らしき姿だけ。
少年にはいったい何が起きているのか理解することが出来ませんでした。
ただただ逃げることも立ち向かうことも、声を上げることすら忘れ、
その怪物に喰われている妹の姿を呆然と見ていることしかできませんでした。
少年は考えました。
今何が起きているのかを、動かない身体の代わりに必死に思考を動かしました。
そうしてある一つのことを思い出したのです。
思い出してしまったのです。
自らを信仰している者を喰い、その力を吸収し衰えた力を取り戻しより強靭になろうとする神もいる。
そのような行為に走った神は邪神と呼ばれ、人々に不幸しかもたらさなくなるのです。
しかしそれでも神であることには変わりなく、決して殺めてはならない。
「ああそうか あれは あの怪物は僕達の信仰していた…」
やがて妹を食べ終えたそれは少年を見つけ迫ってきました。
少年のことも食べようと思ったのでしょう。
しかし少年はその時恐怖よりも悲しみよりも、その神に対しての憎悪に支配され、
掟のことなど少しも気にならなくなってしまったのです。
少年はその迫りくるものに手に持っていた剣を向け、そして…
神は死にました。
たった一人の少年に殺されてしまうほどに、神は酷く弱っていたのです。
首を落とされ、力なく倒れて消えていきました。
少年は禁忌を犯してしまいました。
どんな理由があろうとも、それが罪であることには変わらないのです。
そうして少年は禁忌を犯した代償として、決して老いることも死ぬこともない、神の力を手に入れたのです。
~エテルニダの日記 17冊目 81ページ~
永遠の少年と盲目のエミーリア
生まれつき盲目であった彼女と出会ったのは、少年が一族追放を受けちょうど半年後のことだった。
行くあてもなく彷徨い続けていた少年が偶然辿り着いた、とある孤島での話。
彼女は生まれてこの方光を見たことはなかった。
見るということ自体、彼女にはよくわからなかった。
これが皆のいう暗いというものなのか、明るいというものなのかすらわからなかった。
その代わり、彼女は聴覚が優れていた。
小鳥のさえずり、木々のざわめき、波の音、なんだって聞こえるようだった。
そんないつもと同じ音の中に、ある日1人の鼓動が混じって聞こえた。
今までに聞いたことのない穏やかであり悲しい鼓動であった。
彼女はその音のする場所へと行き、少年と出会った。
行くあてもなく故郷には帰れないという少年を彼女は受け入れた。
楽しい日々であった。まるで光というものを感じているかのような気持ちになれた。
そうしていつの日にか彼女は少年の姿を見たいと思うようになった。
最初は軽い気持ちだった。
見れたらもっと素敵なのにと、それだけだった。
しかし年月が経つにつれて老いていく彼女には焦りが生じた。
いつまでも少年と一緒にいられると思っていた彼女は、
少年が少年のままでいることにより時間の感覚が麻痺してしまっていた。
気が付けば自分はかなりの老人になっていたのだ。
まだやりたいこと、やり残したことがあるのにと後悔の念でいっぱいになった。
そして彼女は、貴方の姿を一度でいいから見てみたかったわ。
そう泣きながら呟いて、息を引き取った。
少年は悲しんだ。
悔いを残して死んでいった彼女に、自分を拾ってくれた恩人に自分は何も出来なかった。
彼女に残せたのは、ただただ後悔だけだった。
悔しくて、歯痒くて、無力な自分に腹が立った。
「せめて、少しでも早く彼女の元に」
そうして少年は、自分が死ぬ方法を探す旅に出た。
それは、人生の短さと、後悔の話