君は真っ白な世界にいる。
そこには、君と、ある人物以外には見渡す限り何もない。
そしてその人物は、明らかに異形の容姿をしていて、君の事を見ている。
君は彼に声をかけるだろう。
彼は自らを『外の魔王』と名乗り、君に頼みを聞いてほしいと持ち掛けて来る。
君は了承するだろう。何故ならこの世界から出る術は他にはないと分かっているのだから。
彼は君の前に、1つの映像を提示する。
それは、泣いている一人の少年の映像だった。
それは、ただの少年ではない。
彼の涙は青く光り、足元に光の泉を形成している。
彼が一つ声をあげる度に、奇妙に空間が揺れる。
しかし君が何より注目するのは、彼の胸に揺れる勇者の証だろう。
もしかしたら、君はそれが『従僕の勇者』の物であると知っているかもしれない。
そこにはまっている青い石の色が、これほどまでに澱んだ物では無かったはずだという事も。
外の魔王は君に乞う。
彼を助けて欲しい、と。
君の目の前に、空間の裂け目が現れる。地上ではゲートと呼ばれる物だ。
君の知るそれらよりもかなり頼りなく、今にも消えそうなゲートの向こうには白い神殿が見える。
外の魔王は君に告げる。
曰く、内側の世界に戻れば『外の魔王』の存在も、この世界の事も思い出せなくなるだろう。
しかし、従僕の勇者の窮状はきっと覚えている筈だ。
そこから彼をどうするかは、君次第であると。
君は頷くだろう。
そして、足を踏み出す。
目の前に、白い神殿がそびえ立っている。
陽光に明るく照らされたその神殿は、しかし不自然な程に静謐さで満たされている。
注意して辺りを見渡せば、何人かの騎士が倒れているのも見つかるだろう。
はて、自分は何故ここにいるのだろうか。
そう思った時、君の脳裏に声が響く。
それはかすかな、しかし確かに、助けを求める少年の声だ。
君は、その声の主を知っている事だろう。
さて、君はどうするだろうか。
◆このイベントの目的は、神殿の最深部で暴走している従僕の勇者を止める事です。
暴走を止めるには、殺す、気絶させる、説得する、その他可能と思われる方法なら何でもOKです。
#蒼黒の悪夢タグを使って自由に創作してください。SS、イラスト、一連のツイート等形態は問いません。
◆複数人で協力したり、イベント内で交流して頂いても構いませんが、
基本的にそれぞれの創作は並行して起こった別ルートとして扱います。
イベント終了日(11/27)に、タグ付きで投稿された創作を集計します。
その結果によって、今後の従僕の勇者の動向は大きく変わる事になります。
◆基本的には多数あった行動が強く影響を及ぼしますが、特定の言動に関してはその限りではありません。
従僕の勇者に強く影響を及ぼす言動はプラスマイナス共に裏で設定されています。
その内容については、後述するNPCへの質問により推理する事ができるでしょう。
◆開催者(@nainieymugen)の固定ツイートに、現在神殿にいる事が判明しているNPCが書かれます。
そのツイートにリプライを送る事で、NPCに質問をする事ができます。
最初は一人しかいませんが、創作の増加、あるいは時間経過で人数は増えていくでしょう。
質問の内容は従僕の勇者に関する事、NPC本人に関する事、あるいはストレートにヒントを聞いても構いません。
また、誰かが質問した内容は本人しか創作に使えないという事もありません。
積極的に質問して、イベントの情報を増やしていきましょう。
◆最後に、このイベントの目的は「従僕の勇者を止める事」であり、決して「従僕の勇者を救う事」ではありません。
壊れかけの、暴走した勇者が目の前にいる時。
彼の能力によって知らない誰かの、あるいは自分の目を背けたい記憶を突き付けられた時。
あなたの勇者が、魔王が、どのような行動を取るのか、自由に表現してください。
白い石でできた巨大な神殿。周囲に幻覚にやられて気絶した騎士が倒れている以外、人の気配は無い。
一歩踏み込めば強い幻覚に襲われ、普通の者は近づくことすらできない。
従僕の勇者がいる場所。中心に従僕の勇者がおり、周囲には血塗れの人々が倒れている。
狩人が見た様子では、胸を刺されていた神父以外は恐らくまだ息があるらしい。
また、正体不明の瓶のようなものがいくつか転がっていたという。
覚醒し、能力を暴走させている。近づけば、無数の人物の「一番嫌な記憶」が無理矢理脳内に捻じ込まれるだろう。
神殿の外で中の様子をうかがっている狩人の青年。中に入る事はできないらしい。
狩人が神殿の中で目撃した幽霊。その正体は、勇者が前神父の魂を移し入れた体から弾き出された神官である。彼が神父の体を乗っ取り、勇者に神父を殺させたと話す。
勇者の部屋にいた、勇者の母親を名乗る女性。神殿でなにかが起こったのを聞き付けてやって来たが気絶してしまい、気がついたら部屋にいたようだ。大聖堂には行っていない。