D&D

モンク(キャラクター・クラス)

モンク Monk


モンク  ヒット・ダイス:D8
レベル 基本攻撃ボーナス 頑健セーヴ 反応セーヴ 意志セーヴ 特殊 連打打撃ボーナス ACボーナス 防具非着用時移動速度
1 +0 +2 +2 +2 ボーナス特技、連打、素手打撃 -2/-2 +0 +0フィート
2 +1 +3 +3 +3 ボーナス特技、身かわし -1/-1 +0 +0フィート
3 +2 +3 +3 +3 不動心 +0/+0 +0 +10フィート
4 +3 +4 +4 +4 “気”打撃(魔法)、浮身20フィート +1/+1 +0 +10フィート
5 +3 +4 +4 +4 無病身 +2/+2 +1 +10フィート
6 +4 +5 +5 +5 ボーナス特技、浮身30フィート +3/+3 +1 +20フィート
7 +5 +5 +5 +5 肉体の完成 +4/+4 +1 +20フィート
8 +6/+1 +6 +6 +6 浮身40フィート +5/+5/+0 +1 +20フィート
9 +6/+1 +6 +6 +6 身かわし強化 +6/+6/+1 +1 +30フィート
10 +7/+2 +7 +7 +7 “気”打撃(秩序)、浮身50フィート +7/+7/+2 +2 +30フィート
11 +8/+3 +7 +7 +7 金剛身、上級連打 +8/+8/+8/+3 +2 +30フィート
12 +9/+4 +8 +8 +8 縮地の法、浮身60フィート +9/+9/+9/+4 +2 +40フィート
13 +9/+4 +8 +8 +8 金剛心 +9/+9/+9/+4 +2 +40フィート
14 +10/+5 +9 +9 +9 浮身70フィート +10/+10/+10/+5 +2 +40フィート
15 +11/+6/+1 +9 +9 +9 激震掌 +11/+11/+11/+6/+1 +3 +50フィート
16 +12/+7/+2 +10 +10 +10 “気”打撃(アダマンティン)、浮身80フィート +12/+12/+12/+7/+2 +3 +50フィート
17 +12/+7/+2 +10 +10 +10 時知らずの肉体、日月語 +12/+12/+12/+7/+2 +3 +50フィート
18 +13/+8/+3 +11 +11 +11 浮身90フィート +13/+13/+13/+8/+3 +3 +60フィート
19 +14/+9/+4 +11 +11 +11 虚身 +14/+14/+14/+9/+4 +3 +60フィート
20 +15/+10/+5 +12 +12 +12 即身成道、浮身(高さい無制限) +15/+15/+15/+10/+5 +4 +60フィート
クラス技能(レベル毎に4+【知】修正値、1レベル時は×4):
【筋】関連・・・〈水泳〉、〈跳躍〉、〈登攀〉
【敏】関連・・・〈隠れ身〉、〈軽業〉、〈忍び足〉、〈脱出術〉、〈平衡感覚〉
【耐】関連・・・〈精神集中〉
【知】関連・・・〈製作〉、〈知識:宗教〉、〈知識:神秘学〉
【判】関連・・・〈聞き耳〉、〈視認〉、〈職能〉、〈真意看破〉
【魅】関連・・・〈芸能〉、〈交渉〉

広大な大地に点在する、壁を巡らせた小さな僧坊。それはモンクたちの住まう僧院である。モンクは内省のみならず実践をもって自己を完成に至らしめんとする。彼らは武器と防具を用いずに戦えるよう自らを鍛え上げた練達の戦士である。善なる院長の治める僧院の住人たちは、民衆の守護者として働く。農民の服を着てはだしで歩いている時でさえ準備万端戦いへの備えができているモンクは、山賊や戦に明け暮れる武将、腐敗した貴族たちに悟られることなく、民衆に紛れて旅をすることができる。一方、悪の院長に率いられた僧院の住人たちは、悪の武将と手下どものごとく、周囲の土地を恐怖で支配する。悪のモンクはスパイ、潜入工作員、暗殺者としてうってつけである。
個々のモンクたちは民衆の守護や蓄財にあまり熱心ではない。彼らが目指すのは自らの技を極めること、それを通じて自己を完成に至らしめることである。彼らの最終目標は定命の存在の限界を超えた境地に至ることである。

冒険:

冒険に対するモンクの姿勢は、あたかも自らの試練を課しているかのようである。技をみせびらかすことは好まないが、立ちふさがる障害があれば、それが何であろうとも、すすんで自らの技を振るって立ち向かう。彼らが物質的な富への欲望に駆られることはないが、自らの技を完璧なものとするために役立つものがあれば、熱心にそれを手に入れようとするだろう。

特性:

属性:

宗教:

背景:

種族:

他のクラスとの関係:

モンクは臨機応変な戦い方をするとき一番力を発揮できる。踏みとどまって近接戦闘を続けるのではない、その移動速度を活かして一撃離脱戦法をとるのである。モンクは―特に隠密系技能を集中して修得したモンクは―優秀な偵察役になる。

開始時の所持金:

5d4(12gpと5sp)。

開始時の年齢:

ウィザードと同様。

クラスの特徴

モンクのクラスの特徴は以下の通り、

武器と防具への習熟:

モンクは農民の用いる基本的な武器と、モンク修行の一環として用いられる特殊な武器に習熟している。モンクの習熟している武器は以下の通り―カマ、クオータースタッフ、クラブ、クロスボウ(ライト、ヘヴィ)、サイ、ジャヴェリン、シャンガム、シュリケン、スリング、ダガー、ヌンチャク、ハンドアックス(これらの武器についての解説は『プレイヤーズ・ハンドブック』び「「第7章:装備」を参照)。
モンクはいかなる鎧にも盾にも習熟していない―というのも、モンクの特殊なパワーに動きの自由度が要求されるものが多いからである。鎧を着用したり、盾を使用したり、中荷重または重荷重の状態にある場合、モンクはACボーナスだけでなく、高速移動と連打の能力も失ってしまう。

ACボーナス(変則):

モンクは打撃を回避する高度な訓練を積んでおり、また第六感により、予期せぬ攻撃さえも回避できうる。鎧を着用せず、負荷のかかっていない状態にあるとき、モンクは【判断力】ボーナス(あれば)をACに加えることができる。加えて、モンクはクラス・レベル5でACに+1のボーナスを得る。ボーナスはこれ以後モンク・レベル5毎に+1ずつ上昇していく(レベル10で+2,15で+3,20で+4)。
このACボーナスは、接触攻撃や、モンクが立ちすくみ状態にあるときにも適用される。動けない状態や無防備状態にある時、何等かの鎧を着用している時、盾を運搬している時、運搬している重量が中荷重または重荷重の時、モンクはこれらのボーナスを失ってしまう。

連打(変則)

鎧を着用していない時、モンクは正確さを犠牲にして連打攻撃を行なうことができる。その場合、1ラウンドに1回、一番高い基本攻撃ボーナスを用いて追加攻撃を行なうことができる。ただし、その追加攻撃およびそのラウンドに行なうすべての攻撃に-2のペナルティが課される。この修正を含めた基本攻撃ボーナスを示したのが、『プレイヤーズ・ハンドブック』の「表3-14」の“連打攻撃ボーナス”の項だ。このペナルティは1ラウンドの間持続するので、モンクが次のアクションを行なう前に機会攻撃が発生した場合、それに対しても適用される。モンク・レベルが5に達した時点で、このペナルティは-1に軽減され、レベル9の時点でまったくペナルティを受けなくなる。連打攻撃を行なう場合、モンクは全力攻撃アクション(『プレイヤーズ・ハンドブック』のp.141)を行なわねばならない。
連打は、素手攻撃または特別な文句用武器(カマ、クオータースタッフ、サイ、シャンガム。シュリケン、ヌンチャク)を用いた攻撃でしか行なうことができない。モンクは素手攻撃と特殊な文句用武器での攻撃を好きなように組み合わせることができる。たとえば、6レベル・モンクのエンバーは、攻撃ボーナス+3で素手攻撃を1回、攻撃ボーナス+3で特殊なモンク用武器での攻撃を1回行なうことができる。連打に武器攻撃を含める場合、モンクが1本の武器を片手で使用していようが、1本の武器を両手で持って使用していようが関係なく、ダメージ・ロールに【筋力】ボーナスをそのまま(【筋】ボーナス×1と1/2や×1/2でなく)適用する。連打の一部をなす攻撃に、特殊なモンク用武器でない武器を用いることはできない。
クオータースタッフを連打に用いる場合、双方の先をそれぞれ別個の武器として扱う。クオータースタッフの使用には2本の手が必要だが、それでもモンクは素手攻撃とクオータースタッフによる攻撃をとり混ぜて行なうことができる(そうするだけの攻撃回数が連打ルーチンにあれば)。たとえば8レベル・モンクは、+5の攻撃ボーナスでクオータースタッフによる攻撃を2回(それぞれの先で1回ずつ)と±0の攻撃ボーナスで素手打撃を1回行なうか、+5の攻撃ボーナスで素手打撃1回とクオータースタッフの1方の先による攻撃を1回、±0の攻撃ボーナスでクオータースタッフのもう1方の先による攻撃を1回行なうか、または+5の攻撃ボーナスでクオータースタッフの1方の先による攻撃を1回と素手打撃1回、±0の攻撃ボーナスでクオータースタッフのもう1方の先による攻撃を1回行なうことができる。ただし、クオータースタッフと同時に他の武器を使用することはできない。
クラス・レベルが11に達すると、モンクはさらに強力な“上級連打”能力を身につける。これにより、モンクは通常の追加攻撃1回に加えて、一番高い基本攻撃ボーナスを用いて2回目の追加攻撃を行なうことができるようになる。

素手打撃:

モンクは素手での戦闘に関する高度な訓練を積んでおり、素手で戦う時にはかなり有利になる。クラス・レベル1の時点で、モンクは《素手攻撃強化》をボーナス特技として得る。モンクの攻撃は両方の拳を交互に使っても、肘、膝、足を用いても構わない。つまり、モンクは両手がふさがっていても素手打撃を行なうことができるということだ。モンクの素手打撃に“利き手でない手”による攻撃という概念は存在しないのである。従って、モンクは素手打撃によるダメージ・ロールすべてに【筋力】ボーナスをそのまま適用することができる。
通常、モンクの素手打撃は、致傷ダメージを与える。しかし、攻撃ロールにまったくペナルティを受けることなく、致傷ダメージの代わりに非致傷ダメージを与えることを選択できる。組みつきの際にも同様に、致傷ダメージと非致傷ダメージのどちらを与えるかを選択できる(『プレイヤーズ・ハンドブック』p.154を参照)。
人工的武器や肉体武器を強化したり性能を呼応定させる呪文や効果(マジック・ファングやマジック・ウェポンの呪文など)に対して、モンクの素手打撃は人工的武器であると同時に肉体武器でもあるものとして扱う。
『プレイヤーズ・ハンドブック』の「表3-14:モンク」に示した通り、モンクの素手打撃は常人のそれよりもはるかに強力である。「表3-14」にある“素手打撃ダメージ”は、中型サイズのモンク用である。小型サイズのモンクは素手打撃でこれより低いダメージしか与えることができず、逆に大型サイズのモンクはより大きいダメージを与えることができる(『プレイヤーズ・ハンドブック』の「表3-15:小型および大型モンクの素手攻撃ダメージ」を参照)。
モンクの素手打撃ダメージ
レベル ダメージ(小型モンク) ダメージ(中型モンク) ダメージ(大型モンク)
1~3 1d4 1d6 1d8
4~7 1d6 1d8 2d6
8~11 1d8 1d10 2d8
12~15 1d10 2d6 3d6
16~19 2d6 2d8 3d8
20 2d8 2d10 4d8

ボーナス特技:

クラス・レベル1の時点で、モンクは《組みつき強化》または《朦朧化打撃》のいずれかをボーナス特技として得る。また、クラス・レベル2の時点で、モンクは《迎え討ち》または《矢止め》のいずれかをボーナス特技として得る。レベル6の時点で、モンクは《武器落とし強化》または《足払い強化》のいずれかをボーナス特技として得る(特技の解説は『プレイヤーズ・ハンドブック』の「第5章:特技」を参照)。モンクは、特技を修得する際に通常必要とされる前提条件を満たしていなくても、これらをボーナス特技として修得することができる。

身かわし(変則):

クラス・レベル2以上のモンクは、超人的な身のこなしにより、魔法の攻撃や尋常ならざる攻撃さえ回避できるようになる。普通なら反応セーヴに成功することでダメージを半減できる攻撃(レッド・ドラゴンの炎のブレスやファイアー・ボールなど)の対象となった場合、モンクはセーヴィング・スローに成功すればダメージを全く受けずにすむ。身かわし能力は、モンクが軽装鎧を着ている時か、鎧を着用していない時にのみ使用できる。無防備状態気絶状態麻痺状態)のモンクは、身かわし能力の利益を得ることはできない。

高速移動(変則):

クラス・レベル3以上のモンクは移動速度に強化ボーナスを得る(『プレイヤーズ・ハンドブック』の「表3-14」の“防具非着用時移動速度”の欄を参照)。鎧(たとえ軽装鎧であっても)を着用したり、中荷重または重荷重を運搬している場合、モンクはこの追加移動速度を失う。

不動心(変則):

クラス・レベル3以上のモンクは、心術系統の呪文および効果に対するセーヴィング・スローに+2のボーナスを得る。モンクは瞑想と修行によって、[精神作用]攻撃への抵抗力を向上させているのである。

“気”打撃(超常):

クラス・レベル4の時点で、モンクの素手攻撃は“気”の力を帯びて強化される。彼らの素手攻撃は、ダメージ減少を持つクリーチャーにダメージを与えるという用途において、魔法の武器として扱われる(『ダンジョン・マスターズ・ガイド』の「ダメージ減少」を参照)。“気”打撃能力はモンク・レベルの上昇とともに強化されていく。クラス・レベル10の時点で、モンクの素手攻撃は、ダメージ減少を持つクリーチャーにダメージを与えるという用途において、[秩序]の武器としても扱われるようになる。さらにクラス・レベル16の時点で、モンクの素手攻撃は、ダメージ減少を持つクリーチャーにダメージを与え、硬度を無視するという用途において、アダマンティン製武器と同様に扱われるようになる(『プレイヤーズ・ハンドブック』のp.163の《物体への攻撃」を参照)。

浮身(変則):

クラス・レベル4以上のモンクは、手の届く範囲に壁があるなら、それを使って落下速度を遅くすることができる。この能力を使用したモンクが受ける落下ダメージは、落下距離が実際より20フィート短いものとして算出する。落下を遅くする能力(言いかえれば、壁のそばにいる時に有効落下距離を減少させる能力)はモンク・レベルの上昇とともに向上していく。20レベルの時点で、モンクはそばにある壁を利用して落下速度を軽減することにより、どんな高さから落下してもダメージを受けることがなくなる。詳しくは『プレイヤーズ・ハンドブック』の「表3-14」の“特殊”の欄を参照。

無病身(変則):

クラス・レベル5の時点で、モンクは自分の身体の免疫機能を制御できるようになる。モンクは超常的および魔法的なもの(ミイラ腐敗病やライカンスロピーなど)を除く、すべての病気に対する完全耐性を得る。

肉体の完成(超常):

クラス・レベル7の時点で、モンクは自分の傷を自分で癒すことができるようになる。回復できるヒット・ポイントの量は、1日に現在のモンク・レベル×2ポイントまでである。この回復能力は数度に分けて使うことができる。

身かわし強化(変則):

クラス・レベル9の時点で、モンクの身かわし能力は強化される。反応セーヴに成功することでダメージを半減できる攻撃(レッド・ドラゴンの炎のブレスやファイアーボールなど)の対象となった場合に、セーヴィング・スローに成功すればまったく受けずにすむという点は変わらないが、セーヴィング・スローに失敗した場合にも半分のダメージを受けるだけですむようになる。無防備状態気絶状態麻痺状態)のモンクは、身かわし強化の利益を得ることはできない。

金剛身(超常):

クラス・レベル11の時点で、モンクは自分の身体の代謝機能を完全に制御できるようになり、あらゆる種類の毒に対する完全耐性を得る。

縮地の法(超常):

クラス・レベル12以上のモンクは、1日に1回、あたかもディメンジョン・ドア呪文を使用したかのように、魔法的に空間の狭間へすべり込むことができるようになる。この効果の術者レベルは、モンク・レベルの半分(端数切捨て)である。

金剛心(変則):

クラス・レベル13の時点で、モンクは現在のモンク・レベル+10に等しい呪文抵抗を獲得する。呪文の使い手がモンクに呪文を作用させるためには、術者レベル判定(1d20+術者レベル)でモンクの呪文抵抗以上の結果を出さねばならない(『プレイヤーズ・ハンドブック』のp.175「呪文抵抗」を参照)。

激震掌(超常):

クラス・レベル15以降、モンクは他のクリーチャーの体内に“震動”を植え付け、後で望む時にそれを致命的な激震へと変えることができる。モンクは激震掌攻撃を1週間に1回行なうことができる。激震掌の使用は、攻撃ロールを行なう前に宣言しなければならない。激震掌は、人造、粘体、植物、アンデッド、非実体クリーチャーや、クリティカル・ヒットに完全耐性のあるクリーチャーに対しては作用しない。それ以外のクリーチャーに対してモンクの攻撃が命中し、打撃によるダメージを与えることができたなら、激震掌は成功したことになる。それ以後、モンクはモンク・レベルに等しい日数以内であれば、いつでも好きな時に相手を殺すことができる。モンクが目標に「死ね」と念じただけで(これは1回のフリー・アクションである)、目標は頑健セーヴィング・スロー(難易度10+モンク・レベルの1/2+モンクの【判】修正値)を行ない、失敗すると死亡する。セーヴィング・スローに成功したなら、目標はもはや激震掌から何も危害を受けることはない。ただし、後に再び別の激震掌の作用を受けることはあり得る。

時知らずの肉体(変則):

クラス・レベル17に達したモンクは、年齢効果による能力値へのペナルティ(『プレイヤーズ・ハンドブック』p.107の「表6-5:年齢効果」を参照)を受けなくなり、魔法的に加齢されることもなくなる。しかしながら、このレベルに達した時点ですでに受けているペナルティは、そのまま残る。年齢効果によるボーナスは得ることができるし、モンクといえども寿命が尽きれば老衰死する。

日月語(変則):

クラス・レベル17以上のモンクは、日月語(じつげつご)の能力により、すべての生きているクリーチャーと会話できる。

虚身(超常):

クラス・レベル19の時点で、モンクは1日にモンク・レベルごとに1ラウンドの間、イセリアルネスの呪文を使用したかのようにエーテル状態になることができる。エーテル状態で過ごしたラウンド数の合計がモンク・レベルを超えない限り、モンクは1日に何回でもエーテル化することができる。

即身成道:

クラス・レベル20の時点で、ついに技と擬似魔法的能力による肉体調整の頂点を極めたモンクは、魔法的なクリーチャーと化す。モンクはこれ以後永遠に、呪文や魔法的効果を判断する上では人型生物でなく“来訪者”(多くの場合、異次元から来るクリーチャー)として扱われるようになる。つまり、もはやチャーム・パースンは、このモンクに作用しなくなる。さらに、モンクは“ダメージ減少10/魔法”を得る。これによりモンクは魔法のかかっていない武器や、同様のダメージ減少を持たないクリーチャーの肉体攻撃によるダメージのうち、最初の10ポイントを無視する(瞬間的に再生する)ことができる(『ダンジョン・マスターズ・ガイド』の「ダメージ減少」を参照)。他の来訪者と異なり、モンクは元のクリーチャー種別と同様に、死から甦らせることができる。

元モンク

秩序の属性でなくなったモンクは、新たにモンクのクラス・レベルを得ることができなくなるものの、モンクの能力はすべて保持している。
他のクラスのメンバーと同様、モンクもマルチクラス・キャラクターとなり得るが、モンクは特別な制限を受ける。新たなクラスを得たり、(すでにマルチクラスである場合)他のクラスを1レベルでも上昇させたモンクは、それ以後モンクのクラス・レベルを上昇させることができなくなる。ただし、それでもモンクの能力はすべて保持している。

開始パッケージ

人間のモンク開始パッケージ

防具:なし(移動速度30フィート。
武器:クオータースタッフ(1d6/1d6、クリティカル×2、4ポンド、両手武器、殴打)。
スリング(1d4、クリティカル×2、0ポンド、殴打)。
技能の選択:以下から5+【知】修正値個の技能を選択すること。
技能 ランク 能力値 防具による判定ペナルティ
〈水泳〉 4 【筋】 0
〈跳躍〉 4 【筋】 0
〈登攀〉 4 【筋】
〈隠れ身〉 4 【敏】 0
〈軽業〉 4 【判】 0
〈忍び足〉 4 【敏】 0
〈脱出術〉 4 【敏】 0
〈平衡感覚〉 4 【敏】 0
〈聞き耳〉 4 【判】 0
特技:【敏捷力】が13以上であれば《回避》、12以下であれば代わりに《イニシアチブ強化》。
ボーナス特技:【敏捷力】が13以上であれば《強行突破》、12以下であれば代わりに《無視界戦闘》。
装備品:背負い袋(水袋、1日分の保存食、携帯用寝具、袋、火打ち石と打ち金が入っている)。松明3本。スリング・ブリット10個入りのポーチ。
所持金:2d4gp。

ハーフオークのモンク開始パッケージ

防具:なし(移動速度30フィート。
武器:カマ(1d6、クリティカル×2、2ポンド、軽い武器、斬撃)。
スリング(1d4、クリティカル×2、0ポンド、殴打)。
技能の選択:以下から4+【知】修正値個の技能を選択すること。
技能 ランク 能力値 防具による判定ペナルティ
〈水泳〉 4 【筋】 0
〈跳躍〉 4 【筋】 0
〈登攀〉 4 【筋】
〈隠れ身〉 4 【敏】 0
〈軽業〉 4 【判】 0
〈忍び足〉 4 【敏】 0
〈脱出術〉 4 【敏】 0
〈平衡感覚〉 4 【敏】 0
〈聞き耳〉 4 【判】 0
特技:【敏捷力】が13以上であれば《回避》、12以下であれば代わりに《イニシアチブ強化》。
装備品:背負い袋(水袋、1日分の保存食、携帯用寝具、袋、火打ち石と打ち金が入っている)。松明3本。スリング・ブリット10個入りのポーチ。
所持金:2d4gp。

キャラクターの例

カーゴスは自らがその残酷な父親とは異なるということを物心ついたころから知っていた。異質なるものに寛容なことで知られていた人間の都市で育てられた彼は、規律や秩序というものを愛するようになり、その善なる心で高名となった。
カーゴスはその高い【筋力】と【敏捷力】を使う技能を選んだ。彼は自らの【筋力】を有効に利用するためにモンク・ボーナス特技として《組みつき強化》を選択し、【敏捷力】を有効に利用するために標準の特技として《回避》を選択している。

カーゴス 脅威度1
男性のハーフオーク モンク1
秩序にして善、中型サイズの人型生物(オーク)
イニシアチブ+2;知覚力=暗視60フィート;〈聞き耳〉+2、〈視認〉+2
言語=共通語、オーク語

AC 14、接触14、立ちすくみ12;《回避》
hp 8(1HD)
頑健+2、反応+2、意志-1;心術に対して+2の種族ボーナスを得る。

移動速度=30フィート(6マス)
近接攻撃=素手打撃+2(1d6+2)あるいは
近接攻撃=カマ+2(1d6+2)あるいは
遠隔攻撃=スリング+2(1d6)
基本攻撃=+0;組みつき=+6
攻撃オプション=素手打撃
特殊なアクション=連打(-2/-2近接)

能力値
【筋】15、【敏】15、【耐】10、【知】10、【判】14、【魅】6
その他の特殊能力=暗視60フィート
特技=《回避》《組みつき強化》《素手攻撃強化》
技能=〈軽業〉+6、〈跳躍〉+6、〈登攀〉+6、〈平衡感覚〉+6
所持品=背負い袋(水袋、1日分の保存食、携帯用寝具、袋、火打ち石と打ち金が入っている)。松明3本。スリング・ブリット10個入りのポーチ。2d4gp

連打:
カーゴスは全力攻撃アクションを使うことで、素手打撃かモンク用特殊武器を使って、彼の最も高い基本攻撃ボーナスを使って、毎ラウンド1回の追加攻撃を行なうことができるが、その億劇とそのラウンドに行なうそれ以外のすべての攻撃に-2のペナルティが課される。このペナルティは1ラウンドの間適用されるため、彼の次のアクションよりも前にこのモンクが行なう機会攻撃にも適用される。もしカマ、ヌンチャク、あるいはシャンガムで武装しているなら、カーゴスはこの武器か素手のいずれででも追加攻撃を行なうことができる。もしこうした武器2つで武装しているなら、彼は片方を彼の標準の攻撃に、もう一方を追加攻撃に使う。どちらの場合でも、彼のこの攻撃におけるダメージ・ボーナスは、“利き手ない手”による減少の対象とならない。
素手打撃:
カーゴスは《素手攻撃強化》をボーナス特技として修得している。通常彼の素手打撃は致傷ダメージを与えるが、彼は望むのであれば攻撃ロールにペナルティを受けることなく非致傷ダメージを与えることを選択できる。彼は組みつきのときにも同様に致傷ダメージか非致傷ダメージかの選択をすることができる。また、カーゴスは素手打撃で1d6+2ポイントのダメージを与える。

出典

『プレイヤーズ・ハンドブック』p.49
『Player's Handbook V.3.5 Web Enhancement』p.6

関連項目

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最終更新:2013年12月07日 20:07
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