D&D

長槍兵

長槍兵 The Pikeman

アレクサンドロス大王の父フィリッポス王は、紀元前340年頃にマケドニアのファランクス軍団にサリッサ(ロング・パイク)を導入することで、より短い槍で武装したギリシャの重装歩兵軍団に対して明白に優位に立った。ペゼタイロイ、あるいは“足の仲間たち”は、重装騎兵軍団が側面から圧倒的な攻撃を加える間、敵の主戦線を支える責任を負った、訓練された戦士であった。マケドニアの長槍兵は、アレクサンドロス王が強大なペルシャ帝国を打ち破り、遥かインドの彼方の地までを征服するために必要な道具として役立った。パイクのファランクス軍団は、ギリシャとアジアにおける後継者たちの軍隊において、100年以上もの間、中核的な役割を果たした。ローマ軍の高い機動性によってその終焉が予告されたが、それから1,000年以上後になって、ヨーロッパ・ルネッサンスの軍隊の中で、長槍兵は戦場に戻ってくることになった。
マケドニアのペゼタイロイは、自前の指揮官と軍旗を持った、256人の兵隊仲間で構成されたシンタグマ(方陣)として軍務を務めていた。彼ら個人も勇敢であったが、彼らが各々勝手気ままに行動するのではなく、彼らが一体になって行動するときにこそ、最大の成功を収める。8段から16段もの断層になったサリッサで武装したファランクス軍団は、敢えてその前面に挑もうとするあらゆる敵に対する痛烈な打撃と致命的な間合いを得る。通常の戦術行動ではない状況で交戦するときには、ペゼタイロイはショート・ソードとジャヴェリンで武装し、攻城戦と対ゲリラ戦を受け持った。アレクサンドロスの後継者たちの幾集団では戦象が一般的なものとなり、長槍兵や弓兵たちは、しばしばこの恐るべき獣の背中に組み立てた、小さな木製の塔から攻撃をした。
典型的なマケドニアのペゼタイロイは、金属製の脛当て付きの革のコルセット(D&Dのレザー・アーマーに相当する)を身につけ、ペルトすなわり青銅製のライト・シールドを使用する。指揮官の間ではブレスト・プレートがもっと一般的であり、後継者の軍団では、下士官兵の間でもチェイン・シャツやパデッド・アーマーが使われるようになっていった。ペゼタイロイはしばしば飾り気のないヘルメットを着用していたが、指揮官は、ときにうんざりするほど精密な飾りを施している。

D&Dにおけるペゼタイロイ

ペゼタイロイが生き残るには良好な肉体能力値(【筋力】、【敏捷力】、【耐久力】)が必要とされる。すべての兵士はまずまずの【耐久力】と【筋力】を必要とするが、ペゼタイロイは、高い【敏捷力】だけを持っていれば、生き残り、成功することができる。高い【敏捷力】は、長槍兵の軽装鎧とその他の貧弱なアーマー・クラスを相殺してくれる。《迎え討ち》は高い【敏捷力】から利益を得、たとえダンジョンの中であっても、間合いの長い武器を持った第二線に立つウォリアー・クラスの者と組み合わせたときに非常に役立つ。各ペゼンタイロイはサリッサを(そしてそれに対する習熟を)持つべきである。

サリッサ The SARISSA

D&D用語においては、サリッサとはロングスピアかあるいはアウル・パイク(『Dragon #331』の“The Point of Pole Arms”参照)のどちらかの事である。ペゼタイロイを模倣したいと思っているファイターは、サリッサの習熟を獲得するのと同時に、その使用方法を体得し防御力を最大のものとするために、《盾と槍のスタイル》特技をも取るべきである。

新しい特技

出典:

『Dragon #338』p.92

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最終更新:2013年12月07日 21:29