カビリ、見張りの主、Cabiri, The Watching Mster
痕跡霊レベル4
呪縛難易度18
現存するオビリスの中でも最古の存在の1人である見張り主カビリは、その召喚者に対して暗闇や薄明かりを見通す能力、遠方から他者を観察する能力、そして潜在的な敵を見破る能力を付与する。
伝説：
はるかな昔、オビリスがアビスを支配していたとき、カビリとして知られる多眼の暴君が、現在ではパズニアとして知られる階層のかなりの部分を支配しており、ビカード、パズズ、そしてアボサールといったライバルのロードたちと戦争を行なっていた。見張り主はそのライバルたちに注意深く目を向けていたが、彼の力の大部分は、あまり知られていないアビスのより深い階層を占術的に調査することに費やされていた。カビリの観察についての記録のいくつかは、彼の長く放棄されたままの砦の廃墟に残されたままの筈であり、秩序の友愛団が、見張り主の廃墟と化した要塞を探検することで、アビスの階層の目録を作る努力を開始した。
混沌の女王がアーカのウィンド･デュークとの戦いにオビリスを招請したとき、彼女はカビリに何度も助言を求め、彼の仲間たちの誰もが予測できないようなアビスの深淵にある資源を利用して、素晴らしい将来を手に入れるために彼の能力を引き出した。戦争の終わり近くで、カビリは女王の敗北を予知し、戦場から逃亡した。皮肉なことに、この行動が女王の軍勢を無力化する最大の原因となり、それによって彼女の敗北へとつながった。カビリはアビスの深淵へと逃亡し、そこで計り知れないほどの間隠れひそみながら、オビリスがペッシュの野で屈辱的な敗北する喫し、その後侵入してきたエラドリンたちによって数多くの生き残りたちがとどめを刺されるのを観察していた。
アビスの深淵を調べていたとき、カビリはオビリス種族の誕生にまつわる真相の一端を発見したと信じられており、その発見によって、彼は再び世に出ざるを得なくなり、バエルノロスとして知られるフィーンドを探すことになったと言う。彼が対決した相手が何であってにせよ、彼をまんまと捕らえ、その後、まだできたばかりの暗黒の井戸に彼は幽閉されることになった。ユーゴロスはこの階層にある他のあらゆる井戸に増して頻繁にカビリの井戸を訪れており、彼の幽閉がこれら中立にして悪のフィーンドの関心を集め続けていることを示唆している。
特殊条件：
カビリは彼の秘紋を夜間か日食の際に屋外において血で描くことを要求する。
霊の発現：
上空にある1つあるいは複数の光や暗黒の空間―星々、月、あるいは日食など―が突如目をみはるように開き、光のまぶたの向こうに隠されていた見つめる目が姿を現わす。その悪意ある凝視の下、カビリの秘紋は血の水たまりの中に溶け込んでいく。突如その水たまりはきらめき、小さな目に周囲を取り巻かれた1つの口へと変化して血のプールが飲み込まれる。その口は破滅的で冷ややかな魂を持つ者の朗々たる声で言葉を発する。
徴候：
君の額の上、他の目から等距離の位置に第三の目が出現する。
影響：
カビリはそれがぞっとするようなものであろうとも、うっとりさせられるようなものであろうとも、あらゆるものを見たいと渇望している。君は（虚像）に対する意志セーヴに＋4のボーナスを得るが、（紋様）に対する意志セーヴには－4のペナルティを被る。君は凝視攻撃を持つクリーチャーと対面しても、顔をそむけたり目を閉じたりすることができない。
付与能力：
カビリは遥か遠方より他者を観察する能力、危険を予知する能力、そして薄明かりや暗闇の状況下で妨げられることなく見通す能力を与える。
秘術の眼 Arcane Eye：
君はアーケイン･アイを発動したかのように回数無制限で不可視の魔法的な感覚器を作り出すことができる（術者レベルは君の有効バインダー・レベルに等しい）君は同時に2つ以上の秘術の眼を作り出すことはできず、1標準アクションでその効果を消したり、更新したりすることができる。一度この能力を使用したなら、君は5ラウンド間は再びこの能力を使用することができない。
彼方を見通す凝視 Far-seeing Gaze：
（念視）の副系統を持つ君の呪文と擬似呪文能力は、そのセーヴ難易度に＋10のボーナスを得る。
暗闇の中の預言者 Seer in Darkness：
君は60フィートの暗視と夜目を得る。もし君がすでに暗視を有しているなら、その距離は60フィート延長される。
恐怖の映像 Visions of Terror：
君は自らの恐るべき存在に関する知識を他者と共有することができる。君は1日3回、ファンタズマル･キラーの呪文と同様の効果を発動することができる（術者レベルは君の有効バインダー・レベルに等しい）。
出典：
『Dragon #357』p.68
関連項目
最終更新：2013年11月17日 10:13
