D&D

ハルファクス(痕跡霊)

ハルファクス、角度の天使 HALPHAX, THE ANGEL IN THE ANGLE

痕跡霊レベル8
呪縛難易度32
ノームがその軍事力で評判を獲得することはめったにないが、ハルファクスはこうした一般則の数少ない例外のひとつである。彼はその召喚者に対して防御力を増強させ、敵を封じ込める能力を与え、さらに石のごとき硬度を付与してくれる。
#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (ハルファクス.PNG)

伝説:

計り知れないほどに優秀なエンジニアであるハルファクスは、ありとあらゆる種類の建築術の偉大な発展に貢献した。彼の影響は、ドワーフたちの頑丈な建築物、エルフの建築物の美しさ、ノームの住居の快適さ、そしてハーフリングの家の実用性といった中に見受けることができる。しかし、彼が最も情熱を捧げたものは、軍事要塞の建築様式と防衛技術であった。ハルファクスが最期の設計図を製図してからすでに1000年以上が経過したにも関わらず、今でも彼の作った壁は町を囲んでおり、彼が設計した城の大部分は今日でも健在である。彼には残念なことに、この偉大な建築家のプロ意識は彼の没落の原因となった。
ハルファクスの時代、ノームたちは人間と同じくらい多くの人口を誇っていた。彼らはエルフたちの壮大な都市に匹敵する大都市に居住し、そこで生活したり取引したりするためにやってくる、あらゆる文明化された種族をこの巨大都市に喜んで迎え入れていた。ホブゴブリンは、部族制社会から抜け出して発展した最初のゴブリン類であり、ノームの都市国家に迎え入れられる姿が見られた。彼らはすぐにノームの社会が気に入り、可能な限りのことを学び、その強靭な背中と頑丈な肉体を使って、軍事上の取引や肉体労働の取引の場でその居場所を確立していった。その後、ノームたちに“大背信”として知られる変事で、ホブゴブリンたちは一連のよく統制の取れた攻撃を行なってその恩人に背いた。勝利を収めたこのゴブリン類は、本来は敵を内部に侵入させないために使われる要塞化の技術を使い、内部にいるノームたちを捕らえ、各ノーム都市を監獄へと変えた。脱出の手段を確実に一切見逃さないようにするために、彼らはそれらを設計したノームを捕らえ、奴隷とした。飴と鞭を使い分けることで、彼らはノームたちにその監獄をより効果的なものに作り変えることを強制した。
多くのノームたちは、ホブゴブリンに協力するくらいであればと死を選んだ。中には、立場を利用して密かに仲間たちを都市から脱出させたりする者もいた。しかし、ホブゴブリンたちがハルファクスの妻の命を人質としたとき、かの偉大な建築家は、彼の持てる限りの才能を駆使して難攻不落の監獄を作り出した。伝説によれば、ただの一人のノームもハルファクスの都市を脱出できなかったと言い、“大背信”に続いて起こった戦争において落城するまで、ゴブリン類たちの最後の拠点となった。
最後のゴブリン類が倒されたとき、ハルファクスが建造した監獄都市では、彼を除く全てのノームの姿がなかった。ホブゴブリンたちはハルファクスとその妻を除く全員を殺害していたのである。しかし、彼女はこれほどの悲劇の原因となったことに耐えることはできず、自ら命を絶ってしまった。
ノームたちがハルファクスを逮捕し、彼の行為の責任を追及しようとすると、かの建築家は自らが建造した都市の中に消えていた。同盟軍はこの都市の基礎まで引き剥がして彼を発見しようとしたが、二度と再び彼の姿が見られることはなかった。

特殊条件:

ハルファクスの秘紋は建物の中、構造物の角に描かれなければならない。

霊の発現:

ハルファクスが発現する時、彼が召喚された場所の角が歪み、その構造物の大きさを超えて無限の奥行きを持つかのように深く拡がっていくように見える。その無限の距離の彼方に人影が現れたかと思うと、突然その距離が一気に縮まり、彼を連れてくる。ハルファクスは、常に道具や小物でいっぱいのポケットや吊り輪の付いた革の半ズボンとチョッキを着たノームの姿を取る。技師の道具がベルトからぶら下がっており、大体において彼は退屈そうな態度でポケットに手を突っ込んでいる。彼の最も衝撃的な特徴は、その衣類の下に一切肉や骨といったものが見当たらないことだ。そこには砕けた石の小片と石細工があるだけである。彼の顔は、浅浮き彫りとガーゴイル像が粉々に組み合わさったような様相を呈している。

徴候:

君の肉体はひび割れた石のような外観となる。

影響:

痕跡霊である間、ハルファクスは彼の人生のあらゆる記憶、そして彼の行動に対する罪と恥への感情を失っている。それゆえ、彼の影響下にある時、君は羞恥心や恥辱といった通常の感覚を失う。しかしながら、誰かが君の大切にしているもの―クリーチャーであれ、アイテムであれ―を人質に取ったなら、ハルファクスは人質をとっている者の要求に従うように君に要求する。

付与能力:

ハルファクスは機械的技術に関する知識を与えるとともに、敵を幽閉し、塔を建てる能力を付与し、君の肉体に石の硬度を与えて守護してくれる。

ダメージ減少:

君はダメージ減少10/アダマンティンを得る。もしハルファクスの徴候を抑制して消しているなら、この能力を使用する事はできない。

ハルファクスの知識:

君は未訓練でも〈職能:攻城技師〉と〈知識:建築術および工学〉技能を使用する事ができる。さらに、〈職能:攻城技師〉と〈知識:建築術および工学〉判定に+16技量ボーナスを得る。

幽閉:

君は1回の接触を行うだけで、1体の敵を地中深くに幽閉する事ができる。標準アクションとして、君は目標を幽閉するための1回の近接接触攻撃を行う事ができる。命中したなら、目標は頑健セーヴを行わなければならず、失敗すると幽閉される。この能力は、幽閉の効果が有効バインダー・レベルに等しいラウンド数だけである点を除き、インプリズンメント呪文と同様に機能する。もし接触攻撃に失敗したならすぐ次のラウンドにもこの能力を使用することができるが、目標がセーヴを行ったなら、再びこれを使用するには1d4ラウンド待たなければならない。この能力の使用によってすでにクリーチャーを幽閉している間は、他のクリーチャーを幽閉する事はできない。

鉄の壁:

標準アクションとして、平坦で垂直な鉄の壁を作り出すことができる。1分後には消滅することを除き、ウォール・オヴ・アイアン呪文と同様に機能する。一度この能力を使用したなら、君は5ラウンド間は再びこの能力を使用することができない。

安全な宿:

回数無制限で標準アクションとして、頑丈な石の建物を、その建物の大きさを収めるのに充分な空間がある60フィート以内の任意の地面の上に呼び出す事ができる。この能力はレオムンズ・セキュア・シェルター呪文によって作り出されるのと同じような塔を召喚する。すでに1つの建物を呼び出しているなら、新たな塔を召喚する事はできない。君は標準アクションでこの建造物を消滅させることができるが、消滅させてから5ラウンド間は再び召喚する事はできない。

出典:

『Tome of Magic』p.34

関連項目

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2013年11月16日 20:07
添付ファイル