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サヴノック(痕跡霊)

サヴノック、煽動者 SAVNOK, THE INSTIGATOR

痕跡霊レベル2
呪縛難易度20
かつて神々の従者であったサヴノックは、その召喚者に重装鎧を着用する能力、空中から鎧を呼び出す能力、戦闘中の味方の位置を入れ替える能力、そして治癒しない負傷を与える能力を付与してくれる。
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伝説:

サヴノックが生きていたのは歴史が記録される以前の時代である。現代にいたるまでに長い時間をかけて真実と虚構の間が分からなくなってきてしまったため、彼の物語には実際にあったことと同じくらい神話が含まれている。伝説によれば、サヴノックはヘクストアとハイローニアスが仲違いを始める以前、この2柱の半兄弟に仕えていたという。彼らの母親がその恋人と逢引きしている間、この神々は彼女の武器と鎧とを守る役割を任されていた。ヘクストアとハイローニアスはどちらも彼らの母親の戦道具を恐れており、また惹かれていたが、どちらの息子も敢えて母親の言いつけに背く勇気は持たなかった。
彼らの望むところが明らかに顔に出ているのを見たサヴノックは、その主人たちのためにその品々を盗み出す手段を工夫した。彼に寄せる彼らの信頼にことよせて、サヴノックはヘクストアとハイローニアスを騙し、彼に彼らの母親の兵器庫を守る任務を任させた。しかし彼が女神の鎧に目をとめるや、サヴノックはそれを身に着けてみようという欲求に抵抗することができなかった。その金属に触れるや否や、彼はそのパワーに酩酊したかのようになった。それを身に着けるや、もう二度とそれを脱ぐことなどできないことを知ったため、彼はその聖なる鎧を身に着けたまま神の世界から逃走した。
ヘクストアとハイローニアスはすぐにその従者と鎧が行方知れずになったことに気付いた。彼らがサヴノックを探すと、彼が物質界の戦場にいるのを見つけた。いかなるエネルギーも、どのような定命の者の武器も、女神の鎧を貫くことはできないため、サヴノックは自らの王国を築きあげることを計画していた。彼の裏切りに衝撃を受け、また任務に失敗したという彼ら自身の過失に恐怖したヘクストアとハイローニアスは、サヴノックの前に姿を現し、彼らの母親の鎧を手放すよう命じた。かつての従者は攻撃を仕向けてその返事としたが、彼は彼らに負傷を負わせることはできなかったし、2柱の神々も彼に負傷を負わすことができなかった。
ハイローニアスは空を駆け抜けて雲から雷電を取り出してサヴノックに投げつけたが、ヘクストアはその鎧を打ち破るには神の武器が必要であることに気付き、母親の兵器庫まで逃げ戻った。その場所で彼は弓を見つけ、一束の矢を掴みとり、ハイローニアスがほとんど効果のない電撃を投げつけている戦場へ戻った。ヘクストアにはその母親の弓を引くだけの腕力が何とかあるといった程度であったが、彼はそれをなした。彼が射撃した12本もの矢は、それぞれ稲妻のような尾を引いてサヴノックに命中した。その矢には少しのパワーが秘められているだけだったが、かの鎧を貫いた。サヴノックはこの2柱の神々が彼に為した不正行為に怒りつつ、12の小さな傷口から血を流して緩慢な死を迎えた。ついにサヴノックが死を迎えたとき、ヘクストアとハイローニアスは、鎧を脱がせて、次に何をなすべきか話し合った。彼らは母親の兵器庫の守護に失敗しただけでなく、ヘクストアは彼女の弓と矢を盗み出してもいた。サヴノックの死体を隠し、これらの品々を元に戻して母親に気付かれないようにしようと提案したのはヘクストアであった。ハイローニアスはその案には反対だったが、半兄弟の身を守ってやりたいとも思っていた。結局、ヘクストアの盗みは、その責任の一部をハイローニアスが被ることで解決し、そのままであったらサヴノックが定命の者たちの土地により多くの荒廃をもたらすのを事前に防いだということにした。2柱の神々は協力しあい、サヴノックの本質を、彼らですら二度と手の届かない領域へと隠した。それ以来、ハイローニアスはこの決断をずっと後悔し続けている。

特殊条件:

サヴノックを召喚するには、君は何かを盗んだことがなければならず、そしてその行為に対して何ら賠償も謝罪もしたことがあってはならない。

霊の発現:

サヴノックの発現の最初の徴は、空気を切り裂いて光線のごとく1本の矢が飛んで来、秘紋の上にある目に見えない何かに突き刺さることである。その後、1ダース以上の矢がぴゅーと唸りを上げて秘紋の中へ射ち込まれ、固い金属音を鳴らして突き立つ。矢が突き立った宙から、あたかも急所に突き立ったかのように血が滴り落ち、その血の流れが徐々に、重装備の鎧を着用した、肩幅が広く強固な肉体を持った人間の姿を輪郭を顕わにする。板金鎧と兜、流れ落ちる血、肉体に突き立てられた無数の矢によって、サヴノックの容貌は覆い隠されている。話をする時、サヴノックは鬱積した怒りに澱んだ濁声で、敵意に満ちた言葉を吐き捨てる。
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徴候:

肉体のどこかの皮膚の下に、1つの矢の破片が出現する。それは、過去に矢傷を受け、その矢が折れて体内に刺さったままで傷が治癒して皮膚が閉じたように見える。この矢によってダメージを被ることはないが、時に、これによって不快な思いをすることはあるかもしれない。もし除去したなら矢は即座に消滅し、君の肉体のどこか別の場所に別の矢の破片が出現する。

影響:

サヴノックの影響は君を頑固で強情にさせる。一度何か特定の事柄をしようと決心したなら、君はその事柄について考えを変えることはほとんどない。さらに、鎧を着用したり、盾を用いたり、その他ACを上昇させる何らかのアイテムを着用したりする時にはいつも、サヴノックはいかなる理由があってもそうした防具を外さないように要求する。

付与能力:

サヴノックは死と関連する能力と、味方の立ち位置を支配する能力を付与してくれる。

鎧招請:

回数無制限で全ラウンド・アクションとして、君は1揃いのフル・プレートを召喚し、肉体に装備した形で出現させる事ができる。より高い有効バインダー・レベルを獲得するに従い、下記の表に示すように鎧の性質も上昇していく。
有効バインダー・レベル 召喚される鎧
2~4 高品質フル・プレート
5~8 +1フル・プレート
9~12 +2ライト・フォーティフィケーション・フル・プレート
13~16 +2モデレット・フォーティフィケーション・フル・プレート
17~19 +4モデレット・フォーティフィケーション・フル・プレート
20 +4ヘヴィ・フォーティフィケーション・フル・プレート
君はもう一度全ラウンド・アクションを行うことでこの鎧を消し去る事ができる。

重装鎧習熟:

君は重装鎧に習熟する。

立ち位置変換:

君は2有効バインダー・レベル毎に5フィート以内にいる、目に見えてかつ効果を受けることを望んでいる1人の味方と、瞬間的にその位置を入れ替わる事ができる。君やその味方が持ち運んでいる物品(それぞれの最大荷重まで)も一緒に瞬間移動するが、クリーチャーは一緒には移動しない。この移動は瞬間的で機会攻撃を誘発しない。最初はこの能力の使用は標準アクションであるが、7レベル以降は移動アクションでこれを使用でき、13レベル以降は即行アクションで使用できるようになる。一度この能力を使用したなら、君は5ラウンド間は再びこの能力を使用することができない。

サヴノックの鎧:

招請した鎧を着用している間、非刺突武器の攻撃によるダメージのいくらかを無視できる。サヴノックを召喚できる能力を獲得した最初の時点では、この能力は君にダメージ減少1/刺突を与える。4有効バインダー・レベル毎にこの値は+1ずつ上昇する。従って、4レベル時にはダメージ減少2/刺突、8レベル時にはダメージ減少3/刺突といった具合で獲得する。有効バインダー・レベルが13レベルに達すると、君のダメージ減少は魔法かつ刺突の武器でしか打ち破れなくなる。

出典:

『Tome of Magic』p.45

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最終更新:2013年11月16日 20:00