プライベートフォントの利用について

uLilithの文字列アイテムで使用できるフォントは、
通常は「フェイスを表示するコンピュータにインストールされているフォント」に限られていますが、
[Preference]フィールドで専用のキーを設定することにより、
プライベートフォント【※】として、フェイスフォルダ内のフォントファイルを利用することができます。
(※ 特定のアプリケーションだけで使うフォント)
プライベートフォントを利用すると、
フェイス使用者の方のコンピュータにフォントがインストールされていなくても
フェイスフォルダ内にフォントファイルを同梱すればそのフォントで文字表示が可能になるので
フェイス使用者の方の環境に影響されず自由にフォントを選ぶことができます。


[Preference]フィールドでの設定

まず、フェイスのフォルダ内にフォントファイル(~.ttfなど)を配置してから、
以下のキーを[Preference]フィールドに記述することにより
プライベートフォントが利用できるようになります。

  • PrivateFontCountキー
  • PrivateFontキー

PrivateFontCountキーに使用するフォントの数を指定し
PrivateFontキーにはキー名の末尾に連番をつけて利用します。
InitCommandCountキーとCommandキー(フェイス表示時に実行するコマンドの設定)や
 NeedPluginCountキーとNeedPluginキー(フェイスに使用するプラグインの設定)
 などの関係と同じように設定します。)

  • PrivateFontCountキー
フェイスで使うプライベートフォントの数を指定します。

  • PrivateFontキー
プライベートフォントのフォントファイル名を指定します。
フォントファイル名を「定義ファイル(iniファイル)からの相対パス」で指定してください。
(フェイスに使用する画像ファイル名の指定などと同じように、
 ファイルが入っているフォルダ位置も含めて指定します。)

記述例:
[Preference]
PrivateFontCount = 1
PrivateFont1 = .\font\fontname.ttf
(※[Preference]フィールドに必要な他のキーと合わせて設定します)


文字列アイテムでの設定

文字列アイテム(Category = StaticStringDynamicStringのアイテム)では、
通常のフォントと同じようにFontFaceキーで「フォント名」を設定します。
フォントファイル名を指定してしまうと正しく表示されないので、必ずフォント名の方を指定してください。


使用可能なフォントについて

Windowsで使用可能なフォントであればフェイス上でも使用可能と思われますが、
フェイスの描画モードによっては使用できないプライベートフォントがあります。
(uLilith本体の設定画面の「表示→フェイス」の一番下にある、
 「Direct2D を使用する(再起動が必要)」のチェックで描画モードが変更できます。
 チェックが入っていないときはGDI+モード、
 チェックが入っているときはDirect2Dモードで描画されています。
 Windows 2000 / XPの場合はチェック不能になっているのでGDI+モードしか使えません。)
「OpenTypeフォント」はGDI+モードで描画されているフェイス上では使用できません。
(ただし、プレイリスト部分のみ使用は可能です。)
このため、Windows 2000 / XPでは
OpenTypeフォントをプライベートフォントとして使用することはできません。
また、Vista以降でもGDI+モードのままでは使用できないので、
フェイスのReadMeなどで「設定画面でDirect2D使用のチェックを入れる」ことを
使用上の注意として明記しておいてください。
フェイスの定義ファイル側からDirect2Dの使用・不使用を制御することはできません。


プライベートフォント使用上の注意

フェイスフォルダ内にフォントファイルを同梱する場合は、
そのフォントが再配布可能かどうか確認してから同梱するようにしてください。
フリーフォント(無償で使用できるフォント)であっても、
フォントによってはフォントファイル自体の再配布は禁止されているものもあります。
再配布は可能なものでも配布前に作成者の方の許可や連絡などが必要、など
配布元によってフォント再配布の可否や事前許可の要・不要などの規約がそれぞれ異なるので、
フォントの配布元の使用規約などをよく確認して、規約に従った上でフォントを利用するようにしてください。

フォントファイル配布元の規約で再配布が許可されていないフリーフォントを使用する場合、
フェイスを配布する際はフェイスフォルダには「フォントファイルを入れていない(削除した)状態」で配布ファイルを作成し、
フェイス使用者の方に(フォントファイルの配布サイトで)そのフォントを別途入手してもらうというかたちで
フェイスを配布するようにしてください。
この場合フェイスに添付したReadMeなどの説明書のなかで、
『使用するフォントファイルの配布サイト・使用するファイル名』と
『フォントファイルを入れるフォルダの位置』を指示するといいでしょう。
規約などで再配布が禁止されているフォントを無断でフェイスのフォルダ内に同梱配布することは
フォントファイル配布元の規約違反になりますので
再配布が禁止されているフォントを同梱したフェイスの配布は絶対にしないでください。
最終更新:2013年02月13日 15:39