スライダアイテムの作成方法(3)

最後にスライダアイテムの配置についての注意点や
複数のスライダアイテムの組み合わせ例を説明していきます。

スライダアイテムの配置についての注意点

まず、左右バランスのバー(PanControl)やイコライザバンド(EqualizerSlider)についてです。
uLilithのスライダアイテムでは、
「スライダの中央付近につまみを移動すると自動的に中央位置に寄せる機能」がないので、
左右バランスやイコライザバンドのスライダを作る場合は、
これらのスライダとは別に画像アイテムを設置し、それぞれ下記のコマンドを設定して
スライダの中央に移動させるスイッチを作っておくといいでしょう。
※スイッチ用の画像アイテムのフィールドに以下の設定例の行を(加えて)記述してください。
  詳しい設定方法はコマンドの設定方法を参照してください。
  • 左右バランスバー
     PanControlAbsoluteコマンドを使い、パラメータの種類を「Int」・内容を「0」にする
Command = PanControlAbsolute
CommandParamType = Int
CommandParam = 0

  • イコライザバンド
     ResetEQBandコマンドを使い、1本ごとにリセットする場合は
     パラメータの種類を「Int」・内容は「リセットしたいイコライザバンドの番号【※】
       (EQBandキーで指定するのと同じ数値。スライダ作成方法(1)を参照。)」を指定します。
       ※「0Hz」なら「0」、「25Hz」なら「1」………「22kHz」なら「16」、「24kHz」なら「17」となります
     ただし、プリアンプ(Level)のみは「-1」ではなく
     パラメータの種類を「String」・内容を「Preamp」としたResetEQBandコマンドを使用します。
○0Hzをリセットする場合
Command = ResetEQBand
CommandParamType = Int
CommandParam = 0
○プリアンプ(Level)をリセットする場合
Command = ResetEQBand
CommandParamType = String
CommandParam = Preamp

     全バンド一括でリセットする場合は、
     パラメータの種類「String」・内容「AllBand」でプリアンプ以外全てを一度にリセットできるので
     これとプリアンプのみのリセット(パラメータの種類「String」・内容「Preamp」)を組み合わせてください。
CommandCount = 2
Command1 = ResetEQBand
CommandParamType1 = String
CommandParam1 = AllBand
Command2 = ResetEQBand
CommandParamType2 = String
CommandParam2 = Preamp
     (1本ずつ個別にリセットするコマンド19本分、合計19コマンドを並べても同じ結果にはなりますが、
       上記の例なら2コマンドで済むのでこちらのほうが楽です。)

     あるいは、ShowEqualizerPresetコマンドでプリセット選択メニューを開けるようにして
     「FLAT」を選択することで全バンド一括でリセットできるようにしてもかまいません。
Command = ShowEqualizerPreset


複数のスライダの組み合わせ例

スライダアイテムは基本的にはEnable = Trueで使用しますが、
Enable = Falseのアイテムでもスライダとして動作します。
もちろんEnable = Falseなのでクリックには反応せず、操作はできなくなりますが
uLlithの場合、同じ動作・機能のアイテムは(プレイリスト以外なら)複数配置できるので
Enable = Trueの別のスライダアイテムも同時に表示してあれば
それを操作することによってスライダを動かすことができます。
つまりEnable = Falseのスライダは現在の数値(状態)を示す
「情報表示系の画像アイテム」として扱う、と考えればいいのです。

これを利用して、
「スライダのつまみ部分から後ろの部分に色をつけたスライダ」
を作ることも可能になります。

まず、スライダに使用する画像を準備します。
必要になるのはスライダの背景となるゲージ部分と、
つまみ部分に使う画像です。

[VolumeBarSlider01]
Category = DynamicImage
Type = VolumeBar
ImageFile = progress-seek1.png
PushedImageFile = progress-seek2.png
MouseOverImageFile = progress-seek2.png
PosX = 125
PosY = 100
Width = 165
Height = 13
Enable = False
Priority = 1
BackgroundColor = 0xFF000000
IsProgressBar = True

[VolumeBarSlider02]
Category = DynamicImage
Type = VolumeBar
ImageFile = seekA-1.png
PushedImageFile = seekA-2.png
MouseOverImageFile = seekA-3.png
DisableRegion = True
OriginItem = VolumeBarSlider01
Width = 165
Height = 13
Enable = True
Priority = 2

上のように、
  • ゲージ画像を設定したIsProgressBar = TrueEnable = Falseのスライダ
  • ゲージ式でない普通のEnable = Trueのスライダ
を、同じ位置・サイズで「Enable = Trueのスライダ」を上にして配置します。

こうすると、通常のスライダの背景にゲージ式のスライダも合わせて表示することができます。
なお、上に重ねるスライダをDisableRegion = Trueを設定した上で
つまみ画像を透明の画像【※】にすると
「通常のスライダのように操作できるゲージ式のスライダ」
を作ることも可能になります。
ただし、スライダ自体の全長や幅にもよりますが
上に重ねる透明のつまみ画像のサイズが小さすぎると、
スライダ範囲内のクリック操作はできるものの
スライダの(ゲージ先頭を掴んでの)ドラッグがしづらくなるので
適当な大きさの画像を指定してください。
(画像が透明だと、「つまみ画像部分」を掴んでいるのかどうかが見た目では分からないため)

※画像編集ソフトで作成した、画像全体を透明にしたPNGファイルのこと。
   消しゴムツールなどで色を消してから「透明度を保存する」設定で
   PNG形式で保存すると作れる。


    その他のアイテムなどの作成方法 >>
          ●スペクトラムアナライザの作成方法
          ●プレイリストの配置方法
          ●コマンドの設定方法

    サンプルフェイス >> サンプルフェイス(1)
最終更新:2012年12月24日 16:48