中学二年――4月第一週~第四週

【中学2年 ―― 4月第一週】

京太郎「(今日から俺も二年生っと…)」

京太郎「(でも、新年の時と同じく何かが変わった気がしないなー)」

京太郎「(まぁ…身長も伸びたし、一日ごとに細かいレベルで変わっていってるんだろうけどさ)」

京太郎「(でも、自分じゃそれを実感できたりはしないんだよなぁ…)」ハァ

京太郎「(…こうして俺は気づかないまま大人になるんだろうか)」

京太郎「(そう思うとちょっと物哀しい気もする)」

京太郎「(ま、そんな先の事よりも…やっぱり目の前の新生活だな)」

京太郎「(とりあえず今年も憧と同じクラスだから勉強の心配はないとして…)」

京太郎「(今週は何をやろうか?)」


>>+2
末尾165 憧と勉強
末尾270 部活を頑張る
末尾38 雑用だヒャッハー
末尾49 バイトにリベンジだ



































>>憧と勉強

憧「……」

京太郎「憧ー勉強しようぜ」ガチャ

憧「……」

京太郎「…あれ?憧?」

憧「え…あ…ごめん…」

京太郎「いや…別に良いけど…」

京太郎「それよりどうしたんだ?ぼーっとして…」

京太郎「気分でも悪いのか?それならまた今度…」

憧「…ううん。大丈夫」

憧「…それより今はあんたに側に居て欲しいし…」

京太郎「え?」

憧「…なんでもない。それより…勉強しましょ」

憧「二年生になって勉強の難しさも一段落あがるんだから…ちゃんと予習復習やっていかないとね」

京太郎「あ…あぁ…」










※大天使アラタソのお陰で自動大成功

京太郎「(それからの憧はやっぱりおかしかった)」

京太郎「(ちゃんと教えてくれてはいるんだけど心ここにあらずって感じで)」

京太郎「(たまに凄い悲しそうな目をして…すぐにそれを覆い隠して)」

京太郎「(それが気になって仕方なかったけど…でも、憧は結局、何も言ってくれない)」

京太郎「(そんな状態だけど皮肉にも勉強そのものはサクサク進み…予定してた時間よりも早めに終わった)」

憧「…はい。これで終わりね」

京太郎「あぁ…そう…だな」

憧「…うん」

京太郎「……」

憧「……」

京太郎「なあ、憧…」


>>+2
00~50 何かあったのか?
51~99 俺に隠している事ないか?

































>>俺に隠している事ないか?

京太郎「俺に隠している事ないか?」

憧「…それは…」

京太郎「…長い付き合いなんだ。お前の様子がおかしい事くらい分かるよ」

憧「…うん」

京太郎「何かあったんだろ?俺に話してくれないか?」

憧「……私…」

憧「私…」ジワッ

京太郎「…憧…?」





憧「私…一杯…頑張ってるよ…」

憧「勉強も…オシャレも…麻雀も…」

憧「あんたに追いつけるように…支えられるように…頑張ってるのに…」ポロポロ

京太郎「…おう」

憧「でも…私…私…」

憧「影で…売春やってるって…」

京太郎「…え?」

憧「そんなの…そんなの…してない…のに…っ」

憧「私…無関係…なのに…っ」

憧「あいつに何もされてないのに…ぃ」

憧「裏で売春やらされてて…今もやってるって…」グスッ

京太郎「~~っ!」





それは憶測だった。
何の根拠もない憶測にすぎない。
だが、かつて売春斡旋していたという男と憧がその被害者であるという情報。
それだけが錯綜した結果、生まれた噂である。

憧「私…そんなのしてない…っ!そんなの…する訳ない…!!」

―― ただ、一つ加味するならばそこには嫉妬があった。

小学校からの彼女を知る者からすればそれは一笑に付すものだろう。
だが、中学とは幼い頃の彼女を知るものばかりではない。
入学してから急激に垢抜けた彼女しか知らないものの方が寧ろ過半数だ。
そんな中で、成績優秀かつ容姿にも優れ、人当たりも良い憧への嫉妬が生まれないはずがない。

憧「ただ…努力してただけなのに…どうして…こんな事言われなきゃいけないの…っ」

さらに付け加えるならば、かつての『王子様』へのファンが未だくすぶっている事も無関係ではないのだろう。
夢見がちな少女たちにとって、自分のイメージを崩壊させるあの事件は未だ受け入れがたい。
つまり一部の者たちは未だあの事件を『憧の自作自演』だと疑っているのだ。
結果、彼女に纏わりつく悪意は急速にその環を広げ、半年が経過した今、その醜い徒花を広げている。

憧「私…こんなんじゃ…何の為に…」

京太郎「…憧、俺は…」

それに傷つく幼馴染に京太郎は何を言ってやれば良いのか分からない。
何度でも彼女を護ると言ったとは言え、彼の前に立ちふさがっているのは無数の名も無き悪意なのだ。
これまで熟成され続けた結果、花開いたそれは誰かを殴って解決するものではない。
それを理解するが故に、彼は何も言えないまま、泣きじゃくる彼女の涙を拭う事しか出来なかった。

京太郎「(…くそっ…!)」

それに無力感を浮かばせる自分に京太郎は舌打ちを放つ。
だが、そうやって自嘲を顕にしたところで状況が改善するはずがない。
今こうしている間にも憧を苛む悪意から彼女を護る事が出来ないのだ。
それにグッと歯を噛み締めながら少年は何度も憧の涙を拭う。
そうしている内に彼女の気持ちも落ち着いたのかその目尻から涙が溢れる事はなかった。







憧「…ごめんね…急に泣き出したりして」

京太郎「そんなの気にしてねぇよ。それより…」

憧「…ううん。大丈夫…私は大丈夫だから」

京太郎「そんな訳…!」

憧「…それよりあんたはインターミドルに集中するべきでしょ」

憧「まだチームだって決まってないんだし…あたしに構っている余裕はないんじゃない?」

京太郎「それでも俺は…!」

憧「良いの。だって…所詮、噂だもの」

憧「適当に黙っていたら何時かはなくなるから」

京太郎「泣くほど…悔しいのにか?」

京太郎「お前が泣くくらい悔しいのに…なくなるまで我慢するってのか…!?」

憧「それしか方法がないから…仕方ないじゃない…」グッ

憧「私だって悔しいわよ…でも…」

憧「…それしか方法がないんだから…仕方ないじゃないの…」

京太郎「…くっ…」





憧「それでも…私の為に何かしたいって言うのなら…」

憧「…こうして…会いに来てくれるだけで良いから…」

憧「たまに顔を見せて…少しだけ…甘えさせてくれるだけで良いから…」

憧「…だから…」

京太郎「……分かった」

京太郎「…今日は…お前が寝るまで側にいてやる」

憧「…本当?」

京太郎「あぁ。だから…一杯、甘えてこいよ」

京太郎「俺に出来る事なんて…きっとそれくらいしかないからさ…」

憧「……うん…」










【System】
須賀京太郎の知力が2あがり、補正値が2になりました
雀力が1あがりました
須賀京太郎の男気が3あがりました
新子憧は風評被害に悩まされているようです









【中学二年 ―― 4月第二週】

京太郎「(…アレから色んな事を考えた)」

京太郎「(なんとか憧のヤツを助けてやれる方法を…)」

京太郎「(俺でも何とか出来る方法を…)」

京太郎「(でも…俺の頭じゃ結局…思いつかなくって…)」

京太郎「(くそ…情けない…)」

京太郎「(あいつの事…護ってやるって言ったのに…俺は…)」グッ

京太郎「(側にいてやる事しか出来ないなんて…くそ…!)」

京太郎「(…やっぱり…こういう時は誰かに相談するのが一番かもな)」

京太郎「(…どの道、そろそろ今週の予定も立てないといけないし…)」

>>+2
末尾16 憧と勉強
末尾27 部活を頑張る
末尾38 雑用だヒャッハー
末尾49 バイトにリベンジだ
末尾50 鷺森レーンで気晴らしを



































>>雑用だヒャッハー


京太郎「…はぁ」

モブA「…どうした?」

京太郎「あ…いや…その…」

モブC「なんや悩み事かいな?」

モブB「仕事も何時もより遅いからな」

京太郎「…すみません…」

モブA「ま…良いけどな…だけど…何悩んでるんだ?」

京太郎「え?」

モブB「…俺ら一応名目上は先輩だしな」

モブC「まぁ…話を聞いてやるくらいは出来るやろうし…」

モブA「…エースのお前の悩みを聞くのも雑用の仕事だろうからな」





京太郎「じゃあ…その…一つ聞いて良いですか?」

モブA「ん?」

京太郎「人の悪い噂ってどうすれば消えるんでしょう…」

モブB「…予想以上に重い話が来たな」

モブC「って事はやっぱりアレか、新子の件か」

京太郎「知ってるんですか?」

モブC「一応、三年の耳に届くくらいには有名やね」

モブB「まぁ…恐らく意図的に広めている奴らがいるんだろう、そうじゃなきゃわざわざ無関係な三年まで広がらない」

モブA「んで・・・その連中は恐らくサッカー部関係かそのファンの連中かってところだな」

京太郎「じゃあ…そいつらを何とかすれば…」

モブC「阿呆。それでどうにかなるかい」

モブB「寧ろ、下手に手を出したら噂が悪化する可能性すらあるぞ」

京太郎「じゃあ…俺はあいつに…どうしてやれば…」グッ





モブA「…まぁ、噂なんて言うのは燃料がなきゃ所詮は途絶えるもんだ」

モブB「それまでお前が側に居て護ってやるのが一番だろうな」

モブC「多分、新子もそれを望んでるんやろ?」

京太郎「…はい」

モブA「だったら…それで良いじゃねぇか」

京太郎「でも、俺…何とかしてやりたくて…」

モブB「…その気持ちは悪いもんじゃないと思うがな」

モブA「…だけど、ああいう噂は基本的に嫉妬から来てるもんだ」

モブC「適当に動けば余計嫉妬を掻き立ててヤブを突く事になるで

京太郎「…はい」

モブC「…ま、暗い話はここまでや」

モブC「ワイらも何とか方法考えてやるさかい、今は雑用やで」

京太郎「え?い、良いんですか?」

モブA「…言っただろ、エースの悩みを解消するのも雑用の仕事だって」

モブB「お前の事は嫌いだけど…だからって負けてもらうと俺らが退部させられるからな」

モブA「し、仕方なくだ、仕方なく。…勘違いすんなよ」

京太郎「…はい!ありがとうございます!!」


>>+2
00~30 失敗
31~60 成功
61~99 大成功
※雑用2御神籤5で+7されます


































>>大成功

京太郎「ふぅ…こんなもんかな」

モブC「相変わらず凄いなー須賀は」

モブB「一人で二人分くらいは仕事してるよなお前…」

京太郎「はは。まぁ、なんだかんだで雑用も長いですから」

モブA「…つか、あんまり雑用やってるんじゃねぇよ一年の気が緩むだろ」

京太郎「あ…はい。すみません…」シュン

モブB「…まぁ、お前のお陰で何時もより早めに終わったし…助かったのは事実だよ」

モブC「…ありがとうな、須賀」

京太郎「はい。こちらこそありがとうございました!」

京太郎「聞いてもらえたお陰で少し胸の中がすっきりしました」

モブA「…そうかよ。じゃあ、とっとと雀卓の方に戻れよ」

モブB「エースのお前に頑張ってもらわなきゃインターミドルは遠いんだからさ」

京太郎「はい!じゃあ行ってきます!」











【System】
須賀京太郎の雑用力が2あがりました
須賀京太郎の雀力が1あがりました










【中学二年 ―― 4月第三週】

京太郎「(先輩たちのお陰で…気分が大分、晴れやかになった)」

京太郎「(少なくとも…自分の選択を肯定して貰えて…)」

京太郎「(心の中に余裕ができたんだろう)」

京太郎「(まぁ、だからと言って…このままでいいとは思っていない)」

京太郎「(側にいるのは確定だとしても…それだけで護ってやれたなんて到底思えないからな…)」

京太郎「(少なくともインターミドル前の今くらいは…あいつの為に何か出来るか探していよう)」

京太郎「(さて…その為にも…ここは…)」

>>+2
末尾16 憧と勉強
末尾27 部活を頑張る
末尾38 雑用だヒャッハー
末尾49 バイトにリベンジだ
末尾50 鷺森レーンで気晴らしを




































>>部活を頑張る


京太郎「よう。モブα」

モブα「闇に呑まれよ!」

京太郎「…はい?」

モブα「ククク、この俺に気づくとはお前もどうやら【瞳】の持ち主のようだな…」

京太郎「瞳?」

モブα「…ふ。とぼけるか。このルーンの瞳を知らぬとは言わせんぞ」バッ

京太郎「…カラコン入れただけじゃねぇーか」

モブα「か、カラコンなどという低俗な道具ではない。これは俺の莫大な魔力を封じた古の魔法具で…」

京太郎「よく分かんないけど、とりあえず一局打つぞー」

モブα「き、聞け!この俺の真言は世界を巡り、虚偽を払う唯一の術にして…」

京太郎「はいはい。それよりは麻雀な」


>>+2
00~50 成功
51~99 大成功
※雀力につき+6されます




































>>成功

モブα「く…ククク…やはりお前もルーンの瞳の持ち主か」

モブα「この俺をここまで追い詰めるとは…同族の力の滾りはやはり違うな」

モブα「よかろう。お前も我がチームラグナロクの一員として認めよう」

京太郎「…なんだそのチームラグナロクって」

モブα「来るべき神々の黄昏、ラグナロクに備える選ばれし精鋭だ」

モブα「前世はアトランティス五聖騎士だったが、闇の宗主混沌魔王に魂を分割されたが…」

モブα「このルーンの瞳同士が引き合い、共にまた混沌魔王と立ち向かう為に集う運命なのだ」

京太郎「あー…うん。とりあえずよくわかんねーけど」

京太郎「ごっこ遊びはほどほどにしとかないと色々ときついぞ」

モブα「ご、ごっこ遊びなんかじゃない!!」
















【System】
須賀京太郎の雀力が1あがり、補正値が7になりました
モブαは中二病を発症してしまったようです



























【中学二年 ―― 4月第四週】

京太郎「(にしても…ちょっと見ない間にモブαが色々と強烈な奴になってたな…)」

京太郎「(いや、あんな風に自分に自信を持てるのは良い事なんだろうけど…)」

京太郎「(ちょっと自信の方向性を間違えたというか)」

京太郎「(でも…ルーンの瞳かぁ…)」

京太郎「(ちょっと格好良かったな…)」

京太郎「(俺もこう…カラコンとか買ってみるかな)」ポチポチ

京太郎「(…お、なんかこの赤い奴良いじゃん)」

京太郎「(中央に飛んでる鳥っぽいマークがあって…格好良い)」

京太郎「(とりあえずこれを注文して…俺もなんか自分の設定考えてみるかな…)」

京太郎「(いや、別にモブαに触発された訳じゃないけど…でも、あいつああなってから妙に浮いてるし)」

京太郎「(付き合ってやる奴は一人くらい必要だから…うん。それだけだから)」

京太郎「(ま…それは後にして…今週は…どうしようか)」


>>+2
末尾16 憧と勉強
末尾27 部活を頑張る
末尾38 雑用だヒャッハー
末尾49 バイトにリベンジだ
末尾50 鷺森レーンで気晴らしを




































>>部活を頑張る


京太郎「よう。モブβ」

モブβ「あ、須賀。どうしたんだ?」

京太郎「いや、暇そうにしてるしそれなら一局打たないか?」

モブβ「あぁ。俺は構わないぞ」

京太郎「あ、そうそう。モブαの事なんだけどさ」

モブβ「あぁ…アレか。アレはちょっとどうにも痛々しいというか…」

京太郎「まぁ、ああなってから中々に調子が良いみたいだしあんまり言うのもアレかなって」

モブβ「まぁ確かにぐいぐい順位上げていってるけど…」

京太郎「後、ついでだし、お前も仲間に入らないか?」

モブβ「…は?」

京太郎「チームラグナロクで一緒に世界を救うんだよ」

モブβ「…須賀、色々と正気かお前」

京太郎「いや、あいつ一人だけだったら可哀想じゃねぇか」

京太郎「ごっこ遊びなんて一人じゃ出来ないし、付き合ってやった方がモチベーションもあがるだろ?」

京太郎「ちなみに俺の前世は古代ブリタニア帝国の第11王子で母を殺された事件で王位継承権を剥奪され、日本に逃げ延びた後、生まれを隠してレジスタンスを指揮する謎の人物ゼロで…」

モブβ「おぉ…もう…」


>>+2
00~50 成功
51~99 大成功
※雀力により+7されます


































>>大成功

モブβ「っと…これで終わりか」

京太郎「だな。お疲れ様」

モブβ「なんか今日はどっと疲れた…」

京太郎「あ、大丈夫か?」

モブβ「誰の所為だと思ってるんだまったく…」

京太郎「ん?」

モブβ「アレからひたすら設定ばっか話し続けやがって…他の卓の奴ら引いてたぞ」

京太郎「そんな馬鹿な…俺が必死に考えた設定だったのに…」

モブβ「しかも、なんだよ。あの最期って」

京太郎「え?ダメ?結構、良い終わり方だと思ったんだけどなー」

モブβ「個人的には好きじゃないな。って事で書き直し」

京太郎「えー…マジかよ…」

モブβ「ま、気晴らしにはなんだろ」

京太郎「…あー…もしかしてバレてたか?」

モブβ「そりゃな。変に明るく振舞過ぎだっての」

モブβ「ま、気晴らしは良いけどほどほどにな」

京太郎「あぁ。ありがとうな」

「せんぱーい!」

モブβ「お…悪い。一年が呼んでるからさ」

京太郎「あぁ、それなら俺も付き合うよ」

モブβ「良いのか?」

京太郎「あぁ。どうせ今からもう一局は無理だし…」

京太郎「それなら後輩の面倒見てやった方が良いだろ」

モブβ「そっか。でも、さっきの設定は…」

京太郎「大丈夫大丈夫。もう言わないって」












【System】
須賀京太郎の雀力が2あがりました
須賀京太郎の雑用力が1あがりました
最終更新:2013年10月14日 12:07