中学一年――2月バレンタイン

【中学一年 ―― 2月第二週】

京太郎「(世間はバレンタインデームード一色だけど…)」

京太郎「(まぁ、俺には関係ないよなぁ)」

京太郎「(毎年貰えるの大体、決まってるし)」

京太郎「(今年もしず憧鷺森の3つくらいだろ)」

京太郎「(クラスの男子はそれでも羨ましそうにしてたけど…)」

京太郎「(義理チョコだけ3つ貰ってもなぁ…)」

京太郎「(それより本命チョコ一個貰える奴のほうが遥かに良いだろ)」

京太郎「(まぁ、別に本命貰いたい訳じゃないけどさ)」

京太郎「(…玄の奴、どうしてるかな…)」

京太郎「(今年は義理チョコくらいくれるかな…っと…)」

京太郎「(…あれ?あれは…やえ先輩?)」










京太郎「小走先輩」

やえ「ん…あぁ…須賀か」

京太郎「どうしたんですか?こんな下駄箱の前で」

やえ「いや…その…少し悩んでいた」

京太郎「悩み?俺で良ければ聞きましょうか?」

やえ「う…いや…お前に聞いても無意味というか…ほ、本末転倒というか…」

京太郎「??」

やえ「あ…いや…その…」

憧「あれ?京太郎、何やって…小走先輩」

やえ「はぅ!?」ビックゥ

やえ「あ、いや…ち、違うんだ、これは」

やえ「べ、別にお前たちの中を引き裂こうとしてる訳じゃなくて、そ、その…」

京太郎「…??」

憧「あー…あたし…お邪魔みたいですし…」

やえ「い、いや!大丈夫だ!!あの…す、須賀!」

京太郎「あ、はい」

やえ「昼休み…ぶ、部室に来い!」

京太郎「え?」

やえ「…た、食べ終わった後でも良いから…必ず来いよ」ダッ

京太郎「え…あ…」

京太郎「…なんだったんだ?」

憧「…知らない」ムスー












京太郎「(って訳で部室に来たけれど…)」

京太郎「(先輩は…っているみたいだな)」

京太郎「(椅子の一つに座ってキョロキョロと周りを見てる)」

京太郎「(…なんか何時もと違って小動物みたいで可愛いな)」

京太郎「(ただ、あんな先輩を放っておく事は出来ないし…)」

京太郎「(名残惜しいけど…ノックしてっと)」トントン

やえ「ひゃ、ひゃい!」

京太郎「失礼しまーすっと…」

やえ「あ…す、須賀…」パァ

京太郎「小走先輩、お待たせしました」

やえ「い、いや…私も今来た所だから…って」フル

やえ「…二人っきりの時は?」ムスー

京太郎「あー…すみません、やえ先輩」

やえ「よろしい」ニコ









京太郎「それで…どんな用ですか?」

やえ「あー…そ、それは…ね」

京太郎「それは?」

やえ「…今日はほら…あ、あの日でしょ?」

京太郎「あの日…?あぁ、バレンタインですか」

やえ「う、うん…だから…あの…」モジモジ

やえ「…はい。これ」スッ

京太郎「あ…ありがとうございます」

京太郎「…まさかやえ先輩から貰えるとは思ってもみませんでしたよ」ハハッ

やえ「そ、それは…だって…君には普段からお世話になってるし…」

やえ「最近は色々あったみたいだから労う為にも…やっぱりチョコレートかなって…」カァ

やえ「ま、まぁ…手作りだからあんまり美味しくないかもしれないけど…」

京太郎「えっ!?これやえ先輩が作ってくれたんですか!?」

やえ「わ、私だって女の子だし…お、お菓子作りくらいするもん」ムスー

京太郎「あ、ごめんなさい。そういう意味じゃなくて…」

やえ「…そういう意味じゃなくて?」


>>+2
00~50 少し意外で
51~99 すげー嬉しいです!
※男気により+6





























>>少し意外で

京太郎「少し意外で」

やえ「それってやっぱり…」

京太郎「あ、そっちじゃないです。そっちじゃなくて…」

京太郎「その…俺が手作り貰えるなんて想像してなくてですね」

やえ「そうは言っても…今年も新子から貰っているんでしょ」ジトー

京太郎「まぁ、貰ってはいますけど…あくまで義理ですし」

やえ「えっ?」

京太郎「えっ」

やえ「はぁ…もう…君って奴は…」

京太郎「えー…?」

やえ「…良いか?チョコ作りって言うのは大なり小なり面倒くさいものなんだぞ」

やえ「そんなものを何とも思ってない奴にすると思うか?」












京太郎「って事は…やえ先輩もそうなんですか?」

やえ「ふぇっ!?」カァァ

京太郎「いや、やえ先輩も手作りな訳ですし…俺の事なんとか思ってくれているのかなって」

やえ「そ、それは…その…!こ、後輩としてだ!!」

やえ「大事な後輩としてだからな!勘違いするんじゃないぞ!!!」

京太郎「はは。大丈夫です分かってますよ」

京太郎「そこまで自意識過剰じゃありませんって」ハハッ

京太郎「でも、ほら、それはあいつらも同じですよ」

京太郎「憧と俺は付き合いも長いですし、幼馴染ですから」

京太郎「友チョコのついでに作ってくれているんだと思いますよ」

やえ「…はぁ」

京太郎「あれ?」

やえ「…いや…なんていうか本当に…」

やえ「…これでは新子に申し訳がたたんな…」

京太郎「あれ?やえ先輩?」

やえ「ぅ~…全部キミが悪いんだぞ…」

京太郎「俺ェ?」






やえ「そうだぞ…罰として…今ここでチョコを食べろ」

京太郎「いや…それくらいは別に構いませんけど…」

やえ「その後は感想文を4枚以上で提出するように」

京太郎「鬼ですか!?」

やえ「ふん。女の子の純情を弄ぶ奴にはこれくらいで十分だ」ツーン

京太郎「…そんなつもりまったくないのに…うぅ…」

やえ「…まぁ…責任持ってお茶くらいは淹れてあげるから」

京太郎「じゃあ、熱い紅茶お願いします…」グテー

やえ「はいはい。じゃあ、ちょっと待ってなさい。もうお湯は沸かしてあるし…すぐ出来るから」クスッ













【System】
小走やえの思い出が7になりました
小走やえの好感度が8あがりました
現在の小走やえの好感度は40です
最終更新:2013年10月14日 11:44