小学六年生――11月

【小学6年 ―― 11月】

京太郎「(ったく…鷺森の奴…アレから容赦なくストライクとスペア連発しやがって…)」

京太郎「(少しは初心者に気を使えっての…)」

京太郎「(まぁ、アイツ麻雀でもまったく容赦しねぇけどさ)」

京太郎「(子ども麻雀教室でも上手さだけなら憧と並ぶ癖にさ…)」

京太郎「(目立った打ち方はしないけど…あいつアベレージだけ見ればかなり高いしなぁ…)」

京太郎「(その上、俺が最下位になって落ち込んでいる時にはすげぇ嬉しそうな顔をするし…)」

京太郎「(その後、慰めてくるから決して嫌われてる訳じゃないんだろうけどさ…)」

京太郎「(ま…何はともあれ…今日はレジェンドの壮行会だ)」

京太郎「(色々と準備はあるけれど…何から手をつけようか)」





>>+2
末尾奇数 灼と教室の飾り付けを
末尾偶数 玄と花の買い出しを
ゾロ目:気まずいし…一人で買い物に行こう






























>>玄と花の買い出しを

憧「しず。それ取って」

穏乃「うん」

灼「…あ、こっちは必要ないから」キパッ

京太郎「いや、別に何も言ってねぇんだけど…」

灼「そんなの京太郎の顔を見れば分かる」

灼「それより…ほら、玄が一人で寂しそうにしてる」

灼「…一緒に買い出し行ってきてあげたら?」

京太郎「いや…でも…」

灼「気まずいからって逃げてちゃ…何時かバラバラになっちゃう」

京太郎「う…」

灼「…それは嫌でしょ?」

京太郎「…あぁ」

灼「だったら、ちゃんと京太郎の方から声を掛けてあげる事。それくらい男の子なんだから出来るでしょ」トン

京太郎「あぁ…もう…わかったっての…ったく…」







京太郎「…玄」

玄「え…あ…」

京太郎「暇してるのか?」

玄「う…い、いや、サボってた訳じゃないんだよ?」

玄「た、ただ…み、皆が思いの外、働いてくれてるから…」

京太郎「…別にサボってるなんて思ってねぇよ」

京太郎「…それより…暇してるなら…一緒に花買いに行こうぜ」

玄「…う…」

京太郎「その…い、嫌ならいいんだ。嫌なら…」

京太郎「ただ…俺も鷺森から仲間外れにされて暇だしさ…その…玄さえ良いなら…」

玄「良い…よ」

京太郎「え?」

玄「一緒に…買い出し、行こう?」

京太郎「…お…おう…」





京太郎「(つっても…会話なんてろくにない訳だけれどさ)」

京太郎「(一体…何を言えば良いんだろうな…)」

京太郎「(結局…力になれなくてごめんって…そう言えば良いのか?)」

京太郎「(麻雀教室終わるまでに松実さんを誘えなくてごめんって…謝れば良いのか?)」

京太郎「(それは…なんか…違う気がするんだよなぁ…)」

京太郎「(…てか…まぁ…そもそもアレから殆ど玄と話してないんだから当然か)」

京太郎「(謝罪するのは必要だけど…まずは玄の話を聞かないと)」

京太郎「(でも…なんか気まずいし…どうしよう…)」





>>+2
00~30 玄の方が先に口を開いた
31~60 俺の方が先に口を開いた
61~99 同時に口を開いた
※気まずい関係と男気でマイナス1されます



































>>俺の方が先に口を開いた

京太郎「あの…さ」

玄「え…?」

京太郎「なんてーか…その…この前の事…なんだけどさ」

玄「…うん」

京太郎「…玄は俺に…どうして欲しかったんだ?」

玄「それは…」

京太郎「俺は鈍いけど…でも、玄が俺に期待してくれた事は知ってる」

京太郎「んで…俺がそれに応えられなかった事くらい…分かってる」

京太郎「其の所為で…お互い…ぎくしゃくしてるってのも…」

玄「…うん」

京太郎「でも…俺はそういう関係は…嫌だ」

京太郎「俺は…玄とはもっと仲の良い…関係でいたい」

玄「え…?」

京太郎「その…と…友達…だと思ってるから…さ」

玄「京太郎…君…」





京太郎「だから…俺に…もう一度チャンスをくれないか?」

玄「…チャンス?」

京太郎「…あぁ。もう遅いかもしれないけど…俺じゃ足りないかもしれないけど…」

京太郎「お、俺は…お前の期待に応えられるような男になりたいんだ」

京太郎「だから…教えてくれ。あの時…玄は俺に何をして欲しかったんだ?」

京太郎「何を…俺に期待してくれていたんだ?」

玄「私…は…」

玄「……」

玄「私…おねーちゃんに…友達を作ってあげたかったの」

玄「前も言ったかもしれないけど…おねーちゃんはあんまり友達が多い方じゃないから…」

玄「皆、おねーちゃんの外ばっかり見て…本当は優しくて良い子だって事…知ってくれない…」

玄「でも…私と友達になってくれた京太郎君なら…私を受け入れてくれた皆なら…」

玄「おねーちゃんとも…友達になってくれるって…そう思って…」

京太郎「玄…」







玄「ごめん…卑怯だよね…こんなの…」

玄「勝手に期待して…裏切られたって思って…」

玄「京太郎君の言ってた言葉は正論だったのに…私…」

玄「自分が上手くおねーちゃんを誘ってあげられないからって…全部の責任、京太郎君に押し付けて…」

京太郎「…ストップ」

玄「ふぇ…?」

京太郎「…そんな風に自分を悪く言って追い詰めるのはやめとけ」

玄「でも…」

京太郎「大丈夫。俺は玄の事、そんな酷い奴だなんて思ってねぇよ」

京太郎「寧ろ、それだけ姉思いの立派な奴なんだって…ちゃんと分かってるからさ」

玄「ぅ…」ジワァ




京太郎「それに…今の言葉を聞いて…分かった」

玄「…え?」

京太郎「やっぱり…全部の原因は俺がヘタレた所為なんだってな」

玄「そ…そんな事…!」

京太郎「あるんだよ。いや…ないと困る」

玄「え?」

京太郎「…じゃないと責任取って…松実さんの事誘いにいけないだろ?」

玄「え…?…良い…の?」

京太郎「まぁ…今更、遅いかもしれないけどさ」

京太郎「麻雀教室も…今日で終わりだし」

京太郎「でも…別に友達になるくらいだったら…明日以降でも出来るだろ?」

京太郎「勿論…玄の期待に応えられなかった俺じゃ相応しくないのかもしれない。だけど…」

玄「…ううん…」






玄「私…知ってるよ。京太郎君がどれだけ優しい人かって事」

玄「私…聞いてるよ。皆がどれだけ京太郎君に助けられてきたかって事」

玄「私…感じてるよ。私が皆に受け入れて貰えたのは京太郎君のお陰だって事」

玄「だから…私…京太郎君に真っ先に…おねーちゃんの友達になって欲しかったの」

玄「だから…相応しくない…なんて事はない」

玄「私…とっても嬉しいよ…っ」ジワッ

京太郎「あー…ほら…もう泣くなっての…」

玄「ぅー…ぅー…っ」フルフル

京太郎「子どもかお前は…ったく…」

京太郎「お前も結構…手が掛かる奴だよなぁ…」フキフキ

玄「…ごめん…」

京太郎「良いって。なんか最近…こういうのも慣れてきたし」

京太郎「それにしっかりしてる玄とか逆に気持ち悪いしさ」

玄「…わ、私だってしっかりしてる時はしてるんだよ?」

京太郎「そんなところ見た事ないしわっかんねぇなぁ」

京太郎「ま…それより…早く泣き止んどけよ」

京太郎「今日はこれから…レジェンドの壮行会なんだからさ」

京太郎「どうせ泣きまくるのが目に見えてるんだし…涙枯れてもしらねぇぞ」

玄「そ、そんな事ないよぉ…」















【System】
松実玄の思い出が4になりました
松実玄の好感度が5あがりました
現在の松実玄の好感度は12です

デメリットスキル【気まずい関係(玄)】がなくなりました
















京太郎「(で…結局、玄の奴はボロ泣きしてた)」

京太郎「(まぁ、あの原村でさえ顔を隠すくらい泣いてた訳だからな)」

京太郎「(人一倍涙脆いあいつにはちょっと刺激が強かったんだろう)」

京太郎「(ま…俺もちょっと涙ぐんじまった訳だけどさ)」

京太郎「(…仕方ねぇじゃん…今まで二年間…色々あったんだから)」

京太郎「(俺に麻雀が面白い事も、麻雀が好きな事も、麻雀が強くなれる事も…)」

京太郎「(教えてくれたのは全部…レジェンドなんだ)」

京太郎「(前々から聞いてたし…知ってたとは言え…やっぱり寂しいもんは寂しい)」

京太郎「(それがレジェンドの為になるって分かってても…どうしても…俺は…)」

晴絵「やっほ。少年、何黄昏れてるの?」

京太郎「…なんだ。レジェンドか」

晴絵「だから、其の呼び名止めてってば」

京太郎「仕方ねぇだろ、もう癖になっちまったんだよ」





晴絵「で、な~に、暗い顔してるの?」

京太郎「べっつに…なんでもねぇよ」

京太郎「つか、レジェンドは今日の主役なんだからさ。他の奴らのところに行けよ」

晴絵「いやーもう大体の子との挨拶は済ませちゃって」

京太郎「…鷺森は?」

晴絵「…泣きすぎて途中からもう悲惨な事になってたから…一旦退室した」

京太郎「…後でちゃんとフォローしとけよ」

京太郎「アレはアレで結構、ええかっこうしいだからな」

晴絵「うん。まぁ…京太郎には言われたくないだろうけど」

京太郎「な…なんだよ…」





晴絵「…ありがとうね。京太郎が背中を押してくれなかったら…私、きっと今も迷ってたと思う」

晴絵「これで良いんだろうかって…きっと迷いながら実業団に行ってた」

晴絵「勿論…今も迷いがない訳じゃないけれど…」

晴絵「でも、京太郎に背中を押されたから…私は大分、救われた」

晴絵「だから…ありがとう。あの時の君は…格好良かったよ」

京太郎「俺は…」





>>+2
00~30 …行くな
31~60 …レジェンド相手に格好つけてもしょうがねぇしな
61~99 俺の方こそ…ありがとうな
※年頃と男気でマイナス1されます






























>>レジェンド相手にかっこうつけてもしょうがねぇしな

京太郎「れ、レジェンド相手に格好つけてもしょうがねぇしな」

京太郎「寧ろ…レジェンドがいなくなって清々するよ」ジワッ

京太郎「これでもう…打ち方間違えて叩かれる心配もないしな…!」ポロ

京太郎「レジェンドの運転下手な車に乗らなくても良いし…」ポロポロ

京太郎「とにかく…!せ…清々する…」

晴絵「…うん…ごめんね…」

京太郎「あ…謝んなよ…」

京太郎「俺は…レジェンドいなくなって清々するって…言ってるだろうが…!」

京太郎「そこで謝るなよ…こ、この…自意識過剰…女…」ギュッ

晴絵「…はは…そうだね。京太郎は泣いてなんかいないよね」

京太郎「あったりまえだろ…」グジグジ

京太郎「俺は…俺は阿知賀のレジェンド…赤土晴絵の教え子なんだからさ」












【System】
赤土晴絵の欠片を一つ手に入れました
須賀京太郎の意識がそろそろ変わりそうです。
鷺森灼は結局、泣き疲れて眠ったので赤土晴絵に車で送ってもらいました。
最終更新:2013年10月05日 10:19