高校二年――2月第二週~第四週

【高校二年 ―― 2月第二週】

京太郎「(先週の誕生日会はすげー盛大だったな)」

京太郎「(阿知賀メンバー勢ぞろいでどんちゃん騒ぎして…)」

京太郎「(朝から次の日の昼までずっと賑やかだった)」

京太郎「(ま、賑やかすぎて…後片付けが大変だったけどさ)」

京太郎「(でも、そんなの殆ど気にならないくらいに嬉しかった)」

京太郎「(特に一番、嬉しかったのは…やっぱり玄が来てくれた事だな)」

京太郎「(アレからちゃんと仲直りしたけど…来てくれないかもしれないって思ってたから)」

京太郎「(でも、ちゃんと宥さんと一緒に心から祝ってくれて…プレゼントまで…さ)」

京太郎「(…ただ、なんかすげーベタベタされてたのは気になったけど)」

京太郎「(まるでしずや憧みたいに俺の腕に抱きついたりして)」

京太郎「(それを後輩たちが面白おかしくまくしたてるのは良いんだけど…でも)」

京太郎「(憧やしず…それに灼まで対抗心燃やして…)」

京太郎「(すげーもみくちゃにされたからなぁ…)」

京太郎「(いや、まぁ、柔らかいのが一杯当って役得ではあったんだけどさ…)」

京太郎「(気持ち良かったのは事実だし…)」

京太郎「(でも、仲直りしたとは言え…あんなにベタベタするタイプだったっけあいつ…)」

京太郎「(それとも…また俺はなにか忘れてるのか?)」

京太郎「(…もしかして…また何か…やった?)」サァァ

京太郎「(憧やしず…それにやえさん以外に…玄まで…?)」

京太郎「(聞けば分かるんだろうけど…でも…聞いたらまた動揺してしまいそうだし…)」

京太郎「(…と、とりあえず…答えを出すのは後回しにしよう…)」

京太郎「(それより…今は追い込みを優先しないと…)」

京太郎「(大会まで後一ヶ月だし…うん。まずは練習だ練習)」


>>+2
末尾16 憧とネト麻
末尾27 SGGKKとネト麻
末尾38 かにゃーとネト麻
末尾49 レジェンドと特訓
末尾50 玄とアルバイト































>>玄とアルバイト

玄「ごめんね、京太郎君。忙しいのに…」

京太郎「いや、構わねぇぞ」

玄「でも…」

京太郎「ま、バイトが風邪引いて穴埋め大変なのは分かるしさ」

京太郎「俺のところに電話してくるまで他の奴にはもう全部当たったんだろ?」

玄「…うん」シュン

京太郎「それなら気にすんなよ。俺しかいないなら仕方ないし。それに…」

玄「…それに?」

京太郎「練習とバイトのどっちかを天秤に掛けてお前選んだのは俺だからさ」

京太郎「だからお前が気に病む必要なんかないって」ポンポン

玄「…はぅ」カァァ

京太郎「ほら、それより仕事だ。仕事」

京太郎「今日も1日、頑張るんだろ」

玄「…うん!今日も頑張ろうね!」ニコッ


>>+2
00~50 成功
51~99 大成功
※バイト力5ラキスケ3で+8

































>>大成功

京太郎「よし。これで一段落かな」

玄「うん。京太郎君、お疲れ様」

京太郎「おう、そっちもな」

玄「今日も本当に助かっちゃった」

玄「何時もありがとうね」

京太郎「ま、世話になってるのはこっちも同じだしな」

京太郎「最近はネト麻の方に集中しててあんまりシフト入れないのに未だに置いててくれるし」

玄「ふふ…だってもうバイト初めて五年のベテランさんだもん」

玄「今もこうして助けてもらってるし…クビになんてしないよ」

京太郎「あー…もうそれくらい長くなるのか」

玄「うん…何だかあっという間だよね」

京太郎「色々あったっちゃあったんだけどなぁ…」

玄「そうだね。私も…もうすぐ卒業だし…」

京太郎「…玄」














玄「ふふ…やっぱり…やっぱり…ちょっとね」

玄「ちょっと…寂しい気持ちはあるんだ」

玄「私は…あの阿知賀が大好きだったから」

玄「皆が居て、おねーちゃんが居て…そんな日々が一番…大好きだったから」

京太郎「…おう」

玄「…だから、私、頑張るよ」

玄「もう一度…それを取り戻せるように」

玄「あの時がずっとずっと続くように」

玄「おねーちゃんに言われたからじゃない…自分の意思で」

玄「私は…あの時間をずっと…ずっと続けたいって…そう思ってる」

京太郎「俺もだよ。今が楽しくない訳じゃないけど…やっぱりあの頃が一番充実してたと思う」

玄「ふふ…」

京太郎「ん?」

玄「そういう意味じゃないんだけど…やっぱり覚えてないんだね」

京太郎「覚えてないって…?」





















玄「ふふ…京太郎君が気にする事じゃないよ」

京太郎「なんだよ…気になるな」

玄「ふふ…でも、楽しみにしてて欲しいな」

玄「京太郎君が一杯幸せになれるように…私達も頑張るから」

京太郎「ん?何かサプライズイベントでも用意してくれてるのか?」

玄「うーん…そんなところかな?」

京太郎「マジか。そりゃ楽しみだ」

京太郎「って…俺の誕生日はこの前過ぎたし…何かサプライズするようなイベントあったっけ?」

玄「ふふ…ひーみつ」

京太郎「あ、くそ…玄の癖に気になるところで区切りやがって」

玄「えへへ。そりゃサプライズだしね」

京太郎「ま、そりゃそうか。全部言ったらサプライズにならないよな」

玄「あ、それより来年度の配置だけど…」

京太郎「あーそろそろもうそんな時期か」

玄「うん。それで…どうする?」

京太郎「そうだなー…」


>>+2
1, 来年も玄と一緒に
2, 来年は別の部署に
※数字でお選び下さい


































>>来年も玄と一緒に

京太郎「ま、ここまで来たら玄と一蓮托生で行くか」

玄「…ふぇ」カァァ

京太郎「なんだかんだ言って忙しいままでまだまだお前の足元にも及んでない状態だからなー」

京太郎「これ去年も言ってた気がするけど…まぁ、来年こそはって事で」

玄「は、はぅぅ…」モジモジ

京太郎「ってあれ?玄、どうかしたのか?」

玄「だ、だって…い、一蓮托生って…」

玄「つ、つまり…アレだよね?プロポーズって事…だよね?」ウワメヅカイ

京太郎「え゛っ」

玄「わ、わわ…私…おねーちゃんよりもおもちも貧相で…色々出来が悪いけど…」

玄「でも…お、おもち成分はきっとおねーちゃんが補給してくれるから…」

玄「ご、ご飯もね、おねーちゃんがきっと美味しいの作ってくれるし…えっとえと…その…」モジモジ

京太郎「え?あ、あの…玄?」

玄「ふ、不束者ですがおねーちゃんともどもよろしくお願いします」ペッコリン


























【System】
須賀京太郎のバイト力が2あがりました
松実玄は姉と共に結婚する気満々のようです

































【高校二年 ―― 2月第三週】

京太郎「(それから玄の誤解を解くのにすげー時間が掛かった)」

京太郎「(だって、あいつその場でウキウキしながら宥さんに電話しようとするし…)」

京太郎「(違うって否定したらその場で涙目になるし…)」

京太郎「(言葉の意味説明しようとしても「嫌いになったの?」とかそんな風に解釈して…)」

京太郎「(最終的に辞書引かせて…ようやく誤解が解けたくらいだからな)」

京太郎「(まぁ、その後ものすっごい勢いで謝ってくれたし…別に気にしてはいないんだけど)」

京太郎「(それより気になるのが…あいつが何を誤解したんだって事だし…)」

京太郎「(もし本気でプロポーズって思ってたんなら…宥姉の事が出てくるはずないからなぁ…)」

京太郎「(そもそも日本で重婚なんて出来るはずないし)」

京太郎「(それなのに宥姉が出てきたって事はあいつもしかしてプロポーズの意味も間違えて覚えてるんじゃないだろうか…)」

京太郎「(…うん。なんか怖くなってきたし、今度それとなく確認してみよう)」

京太郎「(ま、それよりも今はネト麻だ)」

京太郎「(【来月の第二週には大会がある】し…今はそっちに集中したい)」

京太郎「(まだ確実に勝ち上がれるって領域に俺は到達していないからな…)」

京太郎「(それに少しでも近づく為にも…今週は…)」


>>+2
末尾16 憧とネト麻
末尾27 絹恵とネト麻
末尾38 かにゃーとネト麻
末尾4590 レジェンドと特訓
































>>絹恵とネト麻

京太郎「こんばんはー」

絹恵「やっほー。最近また寒くなったなぁ」

京太郎「そうですねー。またこっちも雪が降りましたよ」

絹恵「こっちもや…って、まぁ、それほど地域差ある訳やないんやけどね」

京太郎「その気になれば大阪くらいならすぐですし」

絹恵「そうそう…ってハッ」

絹恵「(こ、これはすぐやから一回大阪に来いと言うべきなんやろうか…!?)」

絹恵「(い、いや、でも…顔も知っとるとは言え、流石に現実で会うとなると恥ずかしいし…)」

絹恵「(な、何よりそ、そんなん…で、でで…デートみたいやん…!)」ワタワタ

絹恵「(大阪案内するだけや言うても二人っきりになる訳やし…)」

絹恵「(二人っきりで電車乗って…二人っきりでご飯食べて…二人っきりでスタバとか寄って…)」

絹恵「(そして最後は…最後は…)」ポケー

京太郎「…あれ?絹恵さん?」

絹恵「ハッ」



















絹恵「あ、う、ううん!なんでもあらへん!なんでもあらへにょ!」

京太郎「…にょ?」

絹恵「はぅ…そ、そこは気にしたらあかんところやで…」カァァ

京太郎「はは。すみません。あ、それより…」

絹恵「ん?」

京太郎「そっちもランカー入りできたんですね。おめでとうございます」

絹恵「うん。ま、運みたいなもんやけどね」

絹恵「これからの結果次第で何時落ちてもおかしくない位置やし」

絹恵「ネト麻最大の大会って事もあって今は皆レートあげに必死になっとるしなぁ…」

京太郎「そうですよねー…やっぱり」

京太郎「俺もこの前ちょっと見なかっただけで順位ががくっと下がってびっくりしました」

絹恵「ふふ…ま、お互い夢の舞台の為に精進って事やね」

京太郎「ですね」









絹恵「あ、おめでとうと言えば…京太郎君誕生日おめでとう」

京太郎「え…?俺言いましたっけ?」

絹恵「えっあ…う」カァァ

絹恵「い、いや、あの、あのね!ざ、雑誌に!雑誌に乗ってたから…!」ワタワタ

京太郎「あー…そういや昔受けたインタビューに誕生日とか乗ってましたっけ」

京太郎「って言うか良くそんなの持ってましたね」

絹恵「あ…う、うちってほら、物持ちええ方やから…」

京太郎「へー。そうなんですか」

絹恵「(い、言えへん…当時の京太郎君がどんなんか知りたくて古本屋回りまくったなんて…)」

絹恵「(ぅー…なんで数年前のうちは麻雀になんも興味持っとらへんかったんかなぁ…)」

絹恵「(そしたらリアルタイムで京太郎君の活躍見れてたはずやのに…)」

絹恵「(って、そうやない…!これ良く良く考えたらかなりアレちゃうん!?)」

絹恵「(ネットでしか知らない女に誕生日祝われるとかどんだけ重いねんって思われてもおかしくないやろ…)」アワワ

絹恵「(ど、ど、どないしょ…う、うち何も考えてへんかった…)」フルフル

絹恵「(な、なんかフォロー…フォローせえへんと軽くホラーなまんま終わって…)」

京太郎「え、っと…ありがとうございま」

絹恵「ちゃ、ちゃうねん!」

京太郎「え?」
















絹恵「べ、別にな!別に京太郎君の事なんて興味なくって…!」

絹恵「そ、そう!たまたま!たまたまな!!」

絹恵「あの号おねーちゃんも乗ってて、たまたまチラっと見た時に見えただけやし…」

京太郎「あれ?そうでしたっけ?」

絹恵「う、うん。おねーちゃんも乗ってたよ」

絹恵「の、乗ってへんかったかも知れへんけど、うちはそれを見たくて」

絹恵「さ、探しとった時に…そう、たまたまね!たまたま…」

京太郎「そ、そうですか…」

京太郎「でも、まぁ、たまたまでも嬉しいですよ」

京太郎「ありがとうございます、絹恵さん」

絹恵「そ、そう…?えへ…それならええんやけど…」ニヘラ

京太郎「あ、よければ絹恵さんの誕生日も教えて下さいね」

京太郎「俺も祝って貰えた訳ですし、今度お祝いします」

絹恵「え…ええの?」

京太郎「勿論ですよ」

絹恵「えへ…よし。じゃあ…やる気出てきたぁ!」

絹恵「京太郎君!今日も頑張るで!」

京太郎「うぃっす!」


>>+2狂堕狼(雀力13+スキル20)33
>>+3SGGKK(雀力9+スキル20)29
>>+4モブ 8
>>+5モブ 8




































>>狂堕狼 114
>>絹恵 125 → 反転世界発動(-58) → 67
>>モブ 106
>>モブ88


絹恵「最近、思うんやけどさー…」

京太郎「なんです?」

絹恵「京太郎君って絶対ドSやろ」

京太郎「いやいやいや…いきなり何ですか」

絹恵「だって、この前と言い…今回と言い…」

絹恵「完璧うちの事狙い撃ちにしとるやんかー…」

京太郎「そりゃまぁあの卓で一番こわいの絹恵さんでしたし」

絹恵「最後なんて勝ったって思ったところでまた満貫直撃やし…ホントめげるわ…」

京太郎「えっと…すみません」

絹恵「あ、いや、ええよ。何も本気で落ち込んでる訳やないし」

絹恵「京太郎君にそこまで警戒されるのは雀士として光栄やしね」

絹恵「それにまぁ一回や二回くらいの再会でランク落ちするような状態やないし」


























京太郎「すみません。あの場で捲るには直撃狙うしかなくって…」

絹恵「もう気にしてへんってば…」

絹恵「ただ…お詫びついでに教えて欲しいんやけど…」

絹恵「京太郎君はどうしてそんなに必死になってネト麻しとるん?」

京太郎「…そんなに必死ですかね?」

絹恵「そりゃね。一時期停滞しとった時期はあるけど…」

絹恵「上級を凄い勢いで駆け抜けてもう中堅ランカー入りやで?」

絹恵「このネト麻やってる人口から考えたら異常なくらいのスピードやって」

絹恵「京太郎君よりも暇でもっと前からやっとるうちがようやく今回大会に出られる目が出てきたってところやのに…」

京太郎「あー…それはですね」

























京太郎「…まぁ、絹恵さんなら良いかな」

絹恵「ふぇっ!?」カァァ

京太郎「俺…今、とある事情で麻雀出来ないんですよ」

絹恵「え?出来ひんって…」

京太郎「あ、トラウマとかそういうんじゃないですよ」

京太郎「確かに最後のインターミドル団体決勝は苦しかったですけど」

京太郎「でも、麻雀から逃げたくなるほどではなかったですし」

京太郎「ただ…まぁ…体質的に色々と問題があるみたいで…」

絹恵「体質?」

京太郎「…あー…例になるんで申し訳ないんですけど麻雀やってると体調崩すとかそういうものだと思って下さい」

絹恵「でも…今、京太郎君普通にやっとるやん」

京太郎「…まぁ、ネト麻だと能力関係ないですし」

絹恵「能力?」

京太郎「あ、いや、なんでもないです」

京太郎「まぁ、細かい事は抜きにして…ネト麻だと俺は普通に打てるんですよ」

京太郎「でも…それじゃ…俺はダメで…」

絹恵「…ダメ?」






















京太郎「こんな俺を支えてくれてる奴らはいるんですよ」

京太郎「そして…俺はそいつらを…きっと今も傷つけている」

京太郎「だから…そいつらの為にも俺はこれを改善しないといけないんです」

京太郎「で、その為に必要なのが…ネト麻で強くなる事」

京太郎「具体的には…ネト麻無敗と言われるのどっちに勝てるくらい俺は強くならないといけないんです」

絹恵「…そうなんや…」

京太郎「はは。まぁ無茶苦茶な話なんですけどね」

京太郎「ただ、俺は来年度三年…インターハイに挑戦するなら今年がラストです」

京太郎「今まで俺を見てくれていた奴らの為にも…俺は必ず来月にのどっちに勝たなきゃいけません」

京太郎「勝って…今年こそリアルで麻雀が出来るようにならないと…」

絹恵「…そっか」

絹恵「なんや良く分からへんけど…でも、中々に重たいもの背負っとるんやな」

京太郎「…信じてくれるんですか?」





















絹恵「正直…滅茶苦茶な話やと思うよ」

絹恵「でも、こんなところで京太郎君が嘘吐いても何の意味もないやろうし…」

絹恵「それに…」

絹恵「(…それに、さっきの彼の言葉はとても真剣やった)」

絹恵「(うちの知らない『そいつら』に向けられたそれは…聞いたこともないくらい真摯で…)」

絹恵「(彼がとても『そいつら』の事を大事に思っているのが伝わってきた)」

絹恵「(それが男の子なんか…女の子なんかは分からへん)」

絹恵「(…ううん…きっとうちは分かりたくないだけなんや)」

絹恵「(京太郎くんがいる阿知賀はつい最近、共学になったばかりで…)」

絹恵「(周りには女の子ばっかりやねんから)」

絹恵「(何より…ネットで軽く調べれば彼がどれだけ阿知賀女子麻雀部の為に尽くしているか簡単に知る事が出来る)」

絹恵「(だから、きっと…彼がそんなに強く想っているのは…)」





















絹恵「…あーぁ…なんやうち…馬鹿みたいやん…」

京太郎「あれ…?絹恵さん?」

絹恵「…なんでもあらへんよ。それより…」

絹恵「そんな事情やったら…うちも手加減せえへんで」

京太郎「え?」

絹恵「どの道、うちも大学始まるまで暇やしな」

絹恵「京太郎君のレートあげと特訓に付き合ってあげる」

京太郎「良いんですか?」

絹恵「勿論。その代わり…ちゃんとのどっちに勝たへんかったら承知せえへんからな」

京太郎「…はい!ありがとうございます!頑張ります!!」
































【System】
須賀京太郎の雀力が1あがりました
須賀京太郎のスキル【速攻型】が改良され、補正値が+30になりました




































【高校二年 ―― 2月第四週】

京太郎「(ネト麻でも、俺の知らない癖って奴はあったらしい…)」

京太郎「(あれから絹恵さんに指摘されて気づいたけど、やっぱ自分だけじゃ分からない事があるなぁ…)」

京太郎「(ま、それでお手軽に強くなれた…なーんて訳はないけれど…)」

京太郎「(それでも自分の癖があるって事を知れただけでも大収穫だ)」

京太郎「(まぁ、大会で戦う相手が殆ど初見である以上、それを逆手に取られる事はないだろうけど)」

京太郎「(でも、いざそれを切る時に意識する隙間が出来たのは有難い)」

京太郎「(こういう癖はどんどん治していって…判断材料を増やしていかないとな)」

京太郎「(それを気づかせてくれた絹恵さんには感謝してもしたりないけど…)」

京太郎「(でも…たまに声が辛そうだったのはどうしてだったんだろう?)」

京太郎「(もしかして…無理をさせていたのか?そうだとしたら…俺は…)」

京太郎「(…いや、今は余計な事を考えるべき時じゃない)」

京太郎「(絹恵さんの事は心配だけど…でも、それよりも大会の事だ)」

京太郎「(絹恵さんものどっちに勝てと言ってくれたんだから…気を緩める事は出来ない)」

京太郎「(今はひたすら練習の時間だ…!)」


>>+2
末尾16 憧とネト麻
末尾27 ネキからの呼び出し
末尾38 かにゃーとネト麻
末尾4590 レジェンドと特訓







































>>かにゃーとネト麻

かにゃー:ところで狂堕狼

狂堕狼:ん?どうかしました?

かにゃー:どうかしました?じゃないし!

かにゃー:なんでまたレートあがってるし!!

狂堕狼:いやぁ、かにゃーさんが居ない間に色々と頑張った結果ですって

かにゃー:ぬぐぐ…狂堕狼の癖にナマイキだ…

狂堕狼:どうすりゃ良いんですかマジで

かにゃー:狂堕狼は狂堕狼らしくかにゃーちゃんの後塵を拝んでおけば良いし!

狂堕狼:いや、それだと大会までランク維持出来るか分からないんで…

かにゃー:にゃにをー!!

狂堕狼:はは。でも、かにゃーさんもかなりレートあがってるじゃないですか

かにゃー:ま、この分じゃランクギリギリっぽいけどな

狂堕狼:それでも凄いと思いますよ、だってこれ人口半端ないですし
















かにゃー:その人口半端ないゲームの上級をあっさり突破してランカー入りした奴が言ってもなぁ…

かにゃー:自慢にしか聞こえないし!

狂堕狼:えっと…すみません

かにゃー:まぁ、かにゃーちゃんは寛大な心の持ち主だから許してやるし!

かにゃー:でも…ちょっと聞きたいんだけどさ

狂堕狼:はい?

かにゃー:どうしたら狂堕狼みたく強くなれる?

狂堕狼:いや…俺は決して強い訳じゃ…

かにゃー:寝言はてめーのランク見てから言うし

狂堕狼:あはは…すみません…

狂堕狼:でも、俺はそんな強い訳じゃないですよ

狂堕狼:実際、何度か負けてますし…















かにゃー:それでも…狂堕狼の勝負強さは本物だよ

かにゃー:ここぞと言う時に殆ど逆転手が入ってるし…正直、最後まで油断出来ない

かにゃー:狂堕狼はこの前私の事を勝負強いって言ってたけれど

かにゃー:正直、それ以上に狂堕狼の方が強いと思うよ

狂堕狼:…なんだかかにゃーさんらしくないですね。

狂堕狼:そんなに俺を褒めるなんて

かにゃー:…私にだって真剣になる時くらいあるよ

かにゃー:それで…

狂堕狼:あー…と言っても俺自身に自覚はないんですよ

狂堕狼:負ける時は結構負けてますし…この前も逆転されていますし

狂堕狼:でも、その中で何か違いがあるとしたら…

かにゃー:…したら?

狂堕狼:負けられない理由があるかないかって事ですかね


















かにゃー:くさっ!!

狂堕狼:い、いやいやいや…俺、今、結構良い事言いましたよ!?

かにゃー:と言うかそもそも負けられない理由なんて誰だって持ってるし

狂堕狼:い、いや、そりゃそうですけど…

かにゃー:それに…そういうの無関係で勝って負ける領域ってのはあるよ

かにゃー:インターハイ…いや、インターミドルにはそんなのゴロゴロ転がってるだろ

狂堕狼:それは…

かにゃー:それは狂堕狼も良く理解してるはずだよ

狂堕狼:…かにゃーさん、もしかして…

かにゃー:…だから、勝つとか負けるとかそういうんじゃないんだよ

かにゃー:気持ちとかそういうのでどうにかなるような領域で…勝負は決まったりしない

かにゃー:私はそれを敗北した側でいやというほど思い知らされた

かにゃー:…だから

狂堕狼:…かにゃーさん

かにゃー:…ごめん。自分語りなんかして

かにゃー:でも…ね。覚えておいて

かにゃー:狂堕狼みたいになれるのは極一部だけなんだって事

かにゃー:多くの人はそこに到達する前にふるいに掛けられて落ちていくんだって事

かにゃー:ま、そんなセンスの悪いアバター使ってる奴に言っても無意味かもしれないけどな!

狂堕狼:ちょ…!か、格好言いじゃないですか!悪魔みたいで!!

かにゃー:あくまが格好良いとか許されるのは中学生までだし…



>>+2狂堕狼(雀力14+スキル20)34
>>+3かにゃー(雀力9+スキル25)34
>>+4モブ 8
>>+5モブ 8

































>>狂堕狼 107
>>かにゃー 41
>>モブ86
>>モブ63


かにゃー:ぬあー…やっぱり狂堕狼には勝てないし

かにゃー:もしかしてチートとか使ってるんじゃないだろうな

狂堕狼:んな訳ないじゃないですか

狂堕狼:と言うか使ってるならかにゃーさん飛ばして終了させますよ

かにゃー:こいつまったく先輩に遠慮がないし…

狂堕狼:遠慮なくこっちいじってくるかにゃーさんには言われたくありませんよ

かにゃー:かにゃーちゃんのイジリは愛だし!

狂堕狼:じゃ、俺のそれも愛ですよ

かにゃー:…うわぁ

狂堕狼:え…えぇー…

かにゃー:ネットしか知らないのに愛とか…もしかして狂堕狼って今流行りの出会い厨って奴だったのか…

狂堕狼:そうやってはしご外すのっていけないと思うんですよ

狂堕狼:…っていうかかにゃーさん俺の正体に気づいてません?

かにゃー:さーなんのことやら

かにゃー:かにゃーちゃん阿知賀の雑用の事なんて何も知らないし

狂堕狼:やっぱ知ってんじゃないですか…

狂堕狼:何時からバレてました?

かにゃー:…打ち筋が独特過ぎるんだよ

かにゃー:無意識か意識的にかは知らないけど相手の待ちに出来るだけ寄せようとしてるだろ

狂堕狼:う…

















かにゃー:そんな打ち方する雀士で狂堕狼なんて酔狂な名前つけそうな奴なんてかにゃーちゃんは一人しか知らないし

狂堕狼:って事は最初からですか。後、名前は格好良いじゃないですか

かにゃー:…そうか。真性だったんだな

狂堕狼:え?真性って?

かにゃー:流石のかにゃーちゃんもそれを口にするのは可哀想で言えないし…

狂堕狼:えー…でも、良く俺の牌譜とか持ってましたね

狂堕狼:もう一線退いて二年くらい経ってるのに

かにゃー:…そりゃかにゃーちゃんも一杯努力したからな

かにゃー:キャプテンみたいになりたくて

狂堕狼:キャプテンって…?

かにゃー:一昨年のインターハイの時に会っただろ?

狂堕狼:あ、あの美人さんですか

かにゃー:お前キャプテンに手を出したらぶっ飛ばすし

狂堕狼:えぇぇ…

かにゃー:で…キャプテンは凄い強くて…頭が良くて…

かにゃー:だから、かにゃーちゃんも…それに追いつけるように頑張ったし

かにゃー:お陰で特徴的な雀士なんかは牌譜見れば当てられるようになったよ

狂堕狼:へー…凄いですね
















かにゃー:全然、凄くなんかない

かにゃー:だって…そんな事出来ても龍門渕には勝てなかったんだから

狂堕狼:龍門渕…でも、あそこは…

かにゃー:そう。決勝戦で阿知賀にぶち当たるまで圧倒的だったし

かにゃー:天江衣を筆頭に去年よりも遥かに強くなってるから当然なんだろう

かにゃー:でも…それでも私は…リベンジしたかったんだ

狂堕狼:…かにゃーさん

かにゃー:…なぁ、教えてくれよ、狂堕狼

かにゃー:一年の頃からボロボロにされて…三年で強くなって…

かにゃー:去年の雪辱を晴らそうと必死で追いすがろうとしても…

かにゃー:ボコボコにされた私には何が足りないんだ?

狂堕狼:それは…

かにゃー:負けたくない理由じゃ…勝たなきゃいけない理由じゃ決して負けてなかった

かにゃー:名門の意地…キャプテンの無念、コーチの期待…全部全部背負ってたのに

かにゃー:私は…私は結局何も出来なかった




















京太郎「(俺は…この人に何を言えば良いんだ?)」

京太郎「(俺は…いや、俺もまたそうやって想いを踏みにじってきた側なんだから)」

京太郎「(努力しても尚、届かない壁に苦しんでいるこの人に…)」

京太郎「(インターミドルで勝ち上がって…そんな人を量産してきた俺は…何を言ってやれば良い?)」

かにゃー:ごめん…また八つ当たりしちゃって

かにゃー:そろそろ妹を寝かしつけなきゃいけないからそろそろ落ちるし

狂堕狼:…はい。お疲れ様でした

かにゃー:…ま、色々言ってたけど…

かにゃー:かにゃーちゃんは狂堕狼の事応援してるし

かにゃー:お前がただ才能だけじゃなくって色々と苦労してるのは分かってるから

かにゃー:だから…頑張れよ

狂堕狼:…はい。ありがとうございます






























【System】
須賀京太郎の雀力が1あがりました
最終更新:2014年01月30日 22:13