高校二年――12月第一週~第三週

【高校二年 ―― 12月第一週】

京太郎「(それから俺は一日中ベタベタとされまくってしまった)」

京太郎「(いや、三人共タイプは違えども、美人だし…悪い気持ちじゃないんだけど)」

京太郎「(でも、レジェンドがずっと拗ねてたから何とも居心地が悪かったっていうか)」

京太郎「(帰るって言っても…絡んできて中々、返してくれなかったし…)」

京太郎「(結局、夜中までずっとツマミ作ったり、お酌したりしてた)」

京太郎「(にしても…お酒って怖いんだな…)」

京太郎「(皆凄い乱れて…中には服を脱いでる人もいたし…)」

京太郎「(いや…こぶりだけど形の良いおもちで中々役得ではあったけど…い、いや違う)」

京太郎「(…でも、なんか興奮はしなかったんだよなー…何故か)」

京太郎「(頭の中に憧とかしずの顔が浮かんで…凄い申し訳ない気持ちになったというか)」

京太郎「(あの良く分からない熱気の中に飲み込まれなかったのも恐らくそれが大きかったんだろうな)」

京太郎「(何故か分からないけど…でも、あいつらに感謝はしておこう)」

京太郎「(ま、それはさておき…今日はネト麻だ)」

京太郎「(結局、この前は乱痴気騒ぎになって実力を試す余裕はなかったし…)」

京太郎「(今回が特訓後初めてのネト麻なんだ。出来れば良い結果を残したいけど…)」


>>+2
末尾16 憧とネト麻
末尾27 SGGKKとネト麻
末尾38 かにゃーとネト麻
末尾49 レジェンドとネト麻
末尾50 玄とアルバイト


































>>憧とネト麻

向日葵:ちょっと聞きたいんだけど…

狂堕狼:ん?どうした?

向日葵:アンタもしかしてハルエの友達と会った?

狂堕狼:あぁ、会ったけど…それがどうかしたのか?

向日葵:…ううん。なんでもない

狂堕狼:なんでもないって…気になるだろ

向日葵:…あんたの画像がフェイスブックにあがってたのよ

狂堕狼:え?マジで?

向日葵:ま、目線こそ入ってたけど…分かる人にはあんたって分かるレベルの写真がね

向日葵:あの有名人に料理作って貰ったとかね

向日葵:…本当、おめでたい記事だったわ

狂堕狼:えっと…向日葵?

向日葵:…何?

狂堕狼:もしかして…怒ってる?

向日葵:怒ってる訳ないでしょ、何を言ってるの

向日葵:…ただ、同意もなしに画像をネットにあげちゃうような人にはちょっとお話が必要かなって思ってるだけで

狂堕狼:え、えっと…でも、殆ど俺だって分からないようなレベルのものじゃないんだろ?

向日葵:それはそうだけど…でも、問題はそこじゃないの

向日葵:良いから私に任せておきなさい、ちゃんと反省させてあげるから

狂堕狼:お、おう…


>>+2狂堕狼(雀力13+スキル20)33
>>+3向日葵(雀力10+スキル30)40
>>+4モブ 8
>>+5モブ 8

































>>狂堕狼 41
>>向日葵 80 → 狂堕狼の反転世界発動(-80) → 0
>>モブ 22
>>モブ 103 → 向日葵の反転世界発動(-16) 87


狂堕狼:うーん…

向日葵:なんか…ごめんね

狂堕狼:いや、良いんだよ。こればっかりは運だしな

狂堕狼:今回は俺のツモが悪すぎた

狂堕狼:それでも2位につけてるのは向日葵のお陰だよ

向日葵:でも…そろそろ急がないと大会危ないんでしょ?

狂堕狼:ま、上位ランカーになったらシード権とか貰えるらしいけどな

狂堕狼:でも、とりあえずランカーに入りさえすれば大会には出られるし

狂堕狼:どのみち、俺の目標はのどっち撃破なんだからそこらのランカーになんて負けてられない

狂堕狼:だから、そこまで焦らなくても大丈夫だよ

向日葵:…でも

狂堕狼:ま、それにそこまで頑張らなくても来年もあるからさ

向日葵:でも、それじゃ…インターハイには出られないじゃない…

狂堕狼:確かにそうだけど…まぁ、元々麻雀する事自体、諦めてたしな

狂堕狼:それに比べたらまだ麻雀出来る目が出てきただけでも有難いよ

向日葵:…じゃあ…私に出来る事…ある?

向日葵:私、何でもするよ、狂堕狼の為なら…どんな事だって

狂堕狼:あー…そうだな…それなら

向日葵:それなら?

狂堕狼:…応援しててくれないか?

向日葵:え?



















狂堕狼:お前が応援してくれるってだけで俺は頑張れるんだ

狂堕狼:それこそ…どんな事だって出来そうなくらいに

狂堕狼:お前にだけは…格好わるいところ見せたくないからさ

狂堕狼:だから、俺の事…ほんのすこしだけで良い

狂堕狼:応援しておいてくれたら…きっと俺はなんとかなる。だからさ…

向日葵:…格好つけすぎよ、ばーか

狂堕狼:ま、王子様って奴はいつの時代も格好つけだって相場が決まってるんだよ

向日葵:そんなの狂堕狼だけでしょ

向日葵:…でも、まぁ…王子様に格好わるいところ見せられたら…お姫様としては恥ずかしいしね

向日葵:だから…一杯、応援してあげる

向日葵:だから…来年こそ一緒に…インターハイに行こうね

狂堕狼:おう。任せとけ

狂堕狼:来年こそお前の王子様が日本で一番格好良いんだって…そう証明してきてやるからさ

向日葵:ふふ…期待して待ってるね






















【System】
須賀京太郎の雀力が0.5あがりました
新子憧は須賀京太郎の為に差し入れやマッサージなどを率先してやってくれるようになりました

































【高校二年 ―― 12月第二週】

京太郎「(ま…決して不安がない訳じゃないんだけどな)」

京太郎「(思っていた以上に上位に入ってからのレートの上がり方が遅い)」

京太郎「(中級までならもう突破しててもおかしくないのに…未だランカーには入れていないし)」

京太郎「(もうちょっとだとは思うんだけど…何とも壁が厚くて中々…な)」

京太郎「(でも、憧にあんな大見得切った以上…失敗出来ないよなぁ…)」

京太郎「(あいつの前で格好悪いトコロ見せたくないってのは決して嘘じゃないんだ)」

京太郎「(この前も…差し入れしてくれた訳だし…)」

京太郎「(ちゃんと結果出して安心させてやらないとな)」

京太郎「(とは言っても…毎日毎日ネト麻ばっかりは疲れるし…)」

京太郎「(何時も通り今週は…気晴らしにでも出かけるか)」

京太郎「(そういや…もうクリスマスも目前だったっけ?)」

京太郎「(その辺の事を話してみるのも良いかもな)」


>>+2
末尾16 憧しずと勉強
末尾27 雑用
末尾38 玄とアルバイト
末尾49 レジェンドと特訓
末尾50 やえさんとデート
































>>雑用

京太郎「(ふふ…12月と言えば…確かにクリスマスが真っ先に出てくるだろう)」

京太郎「(だけど年末前の大掃除というのも大事な行事ではないだろうか)」

京太郎「(そう…一年の汚れを纏めて落とす大掃除こそ…!)」

京太郎「(12月の真の極み…!本当のイベントよ!)」

京太郎「(特にここ最近は忙しくて…あんまり掃除出来てなかったからな…!)」

京太郎「(ここから先はまた忙しくなりそうだし…貴様ら全員一つ残らず駆逐してやる…!)」ゴッ

京太郎「(静電気の発散は済ませたか?)」

京太郎「(神様にお祈りは?)」

京太郎「(部屋の隅でガタガタ震えて命乞いする心の準備はOK?)」

京太郎「(ヒャッハー!もう我慢出来ねぇ雑用だーーー!!)」



>>+2
00~50 成功
51~99 大成功
※雑用力につき+10 さらにゾロ目だと…

































>>大成功

京太郎「…ふぅ…やはり一年の最後は掃除に限る…」

憧「ってまだ終わるには二週間あるでしょうに」

京太郎「お、憧。今日は休みだぞ」

穏乃「知ってるよ」

京太郎「ってしずまで…」

憧「部活が休みで年末…しかも、先週はネト麻漬け」

憧「ここまで揃ってあんたが掃除しに来てないはずがないと思ってね」

京太郎「お見通しって訳か」

穏乃「えへへ…まぁ、長い付き合いだしね」

穏乃「でも…もう終わっちゃった?」

京太郎「あぁ。粗方片付いてるぞ」

憧「相変わらずとんでもない速度よね」

京太郎「そうでもないぞ。世の中には俺なんか足元にも及ばないような人がいるし」

京太郎「特に今年決勝でぶつかったあの龍門渕の執事さん…」

京太郎「あの人はタダモンじゃねぇな」

京太郎「ごく普通を装ってたけど…アレはかなりの猛者だ」ゴクッ

憧「猛者って…雑用の?」

京太郎「あぁ。勿論」

穏乃「猛者…格好良い」キラキラ






















憧「ま、あんたが雑用するとおかしくなるのは今更だから別に良いけど」

京太郎「おかしくなるって…酷いな」

京太郎「俺は何時も自然体だぞ」

憧「自然体でおかしくなるからなお悪いのよ…まったく」

穏乃「でも、私は誰かの為に働いてる京ちゃん見るの好きだよ?」

京太郎「あぁ、ありがとうな」ナデナデ

穏乃「んへ…ぇ♪」

憧「…あ、ずるい…じゃなかった。それより」

京太郎「ん?」

憧「京太郎…今年のクリスマスはなにか予定あるの?」

京太郎「いや、特にねぇぞ」












憧「じゃあ…今年も私達三人で過ごさない?」

京太郎「三人って俺と憧としずって事か?」

憧「そう。何時もの三人でぱぁ~と騒ぎましょ」

穏乃「…憧」

憧「…良いの。しずは黙ってて」

京太郎「まぁ、確かに下手に何かするよりも三人一緒の方が良いかもな」

憧「でしょ?お互い気楽なのは確かだしね」

京太郎「あぁ…だけど…今年はさ。ちょっとやりたい事があって…」

憧「…やりたい事?」

京太郎「おう。阿知賀の同窓パーティみたいな?」

穏乃「…阿知賀の同窓パーティって…どんな事するの?」

京太郎「んーまぁ、はっきりと考えてる訳じゃないんだけどさ」

京太郎「でも、宥さんも卒業しちゃって…玄も灼も今年でいなくなるじゃないか」

京太郎「だから…その前にまた全員で集まっておきたいなって」

憧「…でも、だからってクリスマスにやる事はないでしょ」

京太郎「まぁ…そうなんだけどさ」

京太郎「でも、俺、二年前にやらかして憧たちには怒られたけど…」

京太郎「でも…そういう同窓パーティやるんだったらやっぱりクリスマスかなって」
















憧「…ね、考えなおさない?」

京太郎「…憧?」

憧「だって…そんな…変でしょ?」

憧「あたし達は良いけど…玄さんたちは旅館で忙しいだろうし」

憧「それにもしかしたら他に恋人とかいるかもしれないわよ?」

穏乃「…憧、それは…」

憧「…とにかく…クリスマスに友人同士で集まってパーティとかは他の皆の都合がつくか分からないし」

憧「それなら皆が集まりやすいように別の日にした方が良いでしょ」

憧「だけど…クリスマスなら…あたし達もう最初から予定空けてあるから…ね」ギュッ

京太郎「んー…それもそうかな…」

穏乃「…京ちゃん…憧…」

憧「やった…!じゃあ、決まりね!」

憧「じゃ、細かいところはまた決めてメールするから…」

京太郎「おう。わかった。楽しみにしてる」





























【System】
須賀京太郎の雑用力はこれ以上あがりませんでした
須賀京太郎の雀力が0.5あがりました
クリスマスは新子憧、高鴨穏乃と過ごす事に決まりました



























【高校二年 ―― 12月第三週】

京太郎「(確かに…憧の言うとおりだったな)」

京太郎「(自分がやりたいからって…予定立てるのは良いけれど)」

京太郎「(でも、その前にメール送ったりして予定を聞いておくべきだった)」

京太郎「(特に玄や灼はクリスマスは書き入れ時で忙しいんだから)」

京太郎「(前持って行っておかないと休み作るのだって大変だろうし)」

京太郎「(その辺の気遣いとかスケジュール能力とか…まだまだ甘いよなぁ)」

京太郎「(折角、憧から手帳貰えたのに…ダメだなー俺…)」

京太郎「(ま、幸いにして…憧たちがクリスマス付き合ってくれるらしいし)」

京太郎「(今年はそっちの予定を考えるとして…とりあえず今は)」

京太郎「(クリスマス前の締めとしてネト麻で良い結果残さないとな)」


>>+2
末尾16 憧とネト麻
末尾27 SGGKKとネト麻
末尾38 かにゃーとネト麻
末尾49 レジェンドと特訓
末尾50 玄とアルバイト
































>>SGGKKとネト麻

狂堕狼:こんばんは

SGGKK:こんばんは

狂堕狼:えっと…その…

狂堕狼:今日は呼んでくれてありがとうございました

狂堕狼:俺…嬉しかったです

SGGKK:いや…こっちこそ

SGGKK:あんな態度取ったのに…招待に応じてくれてありがとうな

狂堕狼:いや、当然っすよ

狂堕狼:俺だって相手が負けた相手チームのサポーターだったら微妙な気分になりますし

SGGKK:でも…

狂堕狼:大丈夫です。SGGKKさんは何も悪くありませんって

SGGKK:…あー…あの…やっぱり…スカイプにせえへん?

狂堕狼:え?

SGGKK:文字やと…やっぱり色々と伝えたいもの零れていって…

SGGKK:だから…ね

狂堕狼:…分かりました。じゃあそっちにログインしますね

















京太郎「…んじゃ、改めましてこんばんは」

絹恵「…うん。こんばんは」

京太郎「…なんか改めて挨拶すると恥ずかしいっすね」

絹恵「あはは…まぁ、今回はビデオ電話やないけどね」

京太郎「流石に映像付きは恥ずかしいっす」

絹恵「…一応、言っとくけど今日はすっぴんちゃうよ?」

京太郎「あ、いや、そうじゃなくって…」

京太郎「SGGKKさん綺麗だから、ビデオカメラだと顔近くてドキドキするってか」

絹恵「ふきゅ」カァァ

絹恵「も、もう…何を言うのよ突然…」

京太郎「いや、まぁ…突然ではありますけど…でも事実ですよ」

京太郎「ぶっちゃけ最初の騒動の時、口を挟めなかったのもSGGKKさんが予想以上に綺麗だったからですし」

絹恵「…案外、口が上手いんやね」

京太郎「はは。これでも周りが女性ばっかりの環境で育ったもので」

京太郎「でも、一応言っとくと本心ではありますよ」

絹恵「ふふ…信じられへんなぁ」












京太郎「本当ですってばー」

絹恵「だってさっきの凄いタラシっぽかったし…」

京太郎「いや…仕方ないじゃないですか」

京太郎「ここで下手に誤魔化したりしたらSGGKKさん誤解しちゃいそうですし」

絹恵「…もしかして気ぃ使ってくれた?」

京太郎「何の事やら。俺は前回の騒動の事を言ってたつもりですよ」

絹恵「…もう。そんなの殆ど答えを言うとるようなもんやん」

絹恵「…改めて…ごめんな。あんな逃げ方して…」

京太郎「さっきも言いましたけど…俺は気にしてませんよ」

京太郎「そうやって避けられるのも当然だと思っていましたし」

京太郎「こうして招待して貰えただけで十分です」

絹恵「…うん」












絹恵「…でも…本当はうち…招待するつもりなんてなかったんよ」

京太郎「え?」

絹恵「…お姉ちゃんが勝手にうちのパソコン使って…狂堕狼君にメール出して…招待してて…」

京太郎「あー…」

絹恵「で、狂堕狼君が傷心中やから慰めて来い!今なら落とせるって…」

京太郎「あはは…あの人らしいですね」

絹恵「…うん。でも、それがなかったらうちはきっとこんなに早く狂堕狼君に連絡出来ひんかったと思う」

絹恵「…だから…その…ごめんね。情けない私で…」

京太郎「んな事言ったらこの前、NPCにボコられて最下位だった俺もかなりのもんですよ」

絹恵「でも、お姉ちゃんも大分、狂堕狼君に凹まされたみたいやし…」

絹恵「本人は悔しがってたで。アレさえなければ一位やったのにって」

京太郎「はは…光栄ですって返しておいて下さい」

絹恵「うん。そうする」











京太郎「…で、SGGKKさんは…」

絹恵「…絹恵」

京太郎「え?」

絹恵「スカイプで繋いどる時くらい絹恵でええよ」

京太郎「でも…良いんですか?」

絹恵「そもそもお互い身バレして顔も割れとるのにハンドルネームで呼び合うって変やろ」

絹恵「ま、ネットだと誤爆の可能性はあるから今までどおりでお願いしたいけど…」

絹恵「でも、こっちは絹恵って呼んで。その代わり…」

絹恵「…あの、京太郎君って呼んでええ…やろうか?」

京太郎「…え?今までだって呼んでませんでした?」

絹恵「ぅ…意地悪。分かっとる癖に…」

京太郎「はは。すみません。あんまりいじらしい事聞かされたんでつい」

絹恵「だ、だって…あれだけやらかして何もなしってのも変やし…」

京太郎「やらかしたのは俺も同じなんですけどね。でも…まぁ、俺に異論はないですよ」

京太郎「寧ろ、そんな風に言ってもらえて凄い光栄です」

絹恵「本当?」

京太郎「えぇ。だって絹恵さん綺麗ですし」

絹恵「も、もう…!からうのはやめてーなぁ…」

京太郎「本当の事なんだけどなぁ」

絹恵「そ、それよりほら…折角仲直りしたしネト麻しよネト麻!今日こそ負けへんでー!!」



>>+2狂堕狼(雀力13+スキル20)33
>>+3SGGKK(雀力9+スキル20)29
>>+4モブ 8
>>+5モブ 8
































>> 狂堕狼 83
>> SGGKK 42
>> モブ20
>> モブ53


絹恵「うぅー…またやられちゃったぁ…」

京太郎「ま、今回は運が良かったんですよ」

京太郎「と言うかココ最近ボロボロだった分の反動が一気に来た感があってですね」

絹恵「確かにそれもあるやろうけど…でも、京太郎君、また強くなっとらへん?」

京太郎「実はNPCに負けたのが悔しくてちょっと鍛えなおして」

京太郎「打ち方とかもネト麻の方に合わせて改善中ってトコロです」

絹恵「…そっかぁ。それでこの成績…」

絹恵「やっぱインターミドルチャンプってのは凄いんやね」

京太郎「あー…それなんですけど」

絹恵「…え?」

京太郎「チャンプって呼ぶの止めてもらえませんかね?」

京太郎「俺がそうだったのは…もう2年前の話ですし」

京太郎「今はただネットの片隅でレートあげてる一雀士でしかないですから」

絹恵「あ…ごめん…」

絹恵「…確かにデリカシーなかったな…」

京太郎「いや、構わないですよ。実際…俺も褒めれるのは嫌いじゃないですし」

京太郎「ただ…もう俺はそう呼ばれるに足る雀士じゃないんで…」

絹恵「…京太郎君…」




















絹恵「(…本当は何があったんかって聞きたい)」

絹恵「(だって彼の経歴はあまりにも謎が多すぎるんやから)」

絹恵「(彼の正体を知ってから…私も京太郎君の経歴を調べたけど…)」

絹恵「(一年から名門中学でエース起用されて、三年間ずっとその地位を守り続けて)」

絹恵「(一時期は中学最強だってそう持ち上げられたくらいの雀士が…高校ではぴったりと公式戦出場止めとるんやから)」

絹恵「(週刊誌とかゴシップ誌が面白おかしく推測を書き並べるのも仕方ないくらいに…特異な経歴をしとる)」

絹恵「(これで麻雀が嫌になったんやったらともかく…今もこうしてネト麻に顔を出しとるって時点でそんな事はないやろうし…)」

絹恵「(…そんな彼が公式戦に出なくなって…阿知賀のサポートに徹するような何か)」

絹恵「(そんなもの…うちにはまったく想像つかへんで…だから…気になって…)」

絹恵「(…でも…うちがそれを聞いてええんやろうか?)」

絹恵「(こうしてようやくお互いの顔を知ったようなうちが…)」

絹恵「(彼の過去を聞こうとする事に…野次馬めいた好奇心がないって言い切れるやろうか?)」

絹恵「(…言い切れへん。言い切れる訳がない)」

絹恵「(だけど…それでも…うちは…)」














京太郎「…絹恵さん?」

絹恵「あ…ご、ごめん…」

京太郎「いや、大丈夫です。それより…眠いんですか?」

絹恵「あ、えぇっと…」

京太郎「もう結構遅いですもんね。そろそろ解散しましょうか」

絹恵「…あ、うん。そうやね」

京太郎「…あれ?絹恵さん?」

絹恵「なんでもない。それじゃ…また今度ね」

京太郎「えぇ。お疲れ様でした。また今度」

絹恵「(…うん。またこんど、彼に聞いてみよう)」

絹恵「(もしかしたら嫌がられるかもしれないけど…でも、その時はその時や)」

絹恵「(お姉ちゃんも当たって砕けろ言うてたし…遠距離のうちに出来る事は前に出る事だけやしな)」

絹恵「(あ、い、いや、別に京太郎君の事が好きとかそういうんじゃないんやけど…まぁ…うん)」

絹恵「(お、お礼…そうこの前相談に乗ってくれたお礼って奴で…だから…他意なんかあらへん)」

絹恵「(うん…あらへんもん…)」































【System】
須賀京太郎の雀力が1あがりました
最終更新:2014年01月30日 21:37