高校二年――11月第一週~第四週

【高校二年 ―― 11月】

京太郎「(そんなこんなで…学園祭は無事に終了した)」

京太郎「(まぁ、今年は売上NO1とかそういう表彰はなかったけど)」

京太郎「(でも、クラスもそれなりに盛況で楽しかった)」

京太郎「(それに…今年は玄と一緒にまわれたしな)」

京太郎「(あいつの最後の学園祭…俺と一緒で良いのかってそう思ったけど)」

京太郎「(でも…ダンスまでしっかり楽しんでもらえたようで何よりだ)」

京太郎「(…あんまりリード出来なかったのが心残りってか・・最後の方は殆ど実力も変わらなかったけど)」

京太郎「(俺のミスカバーしてくれる事もあったし、逆に俺もカバーする事もあって)」

京太郎「(ただのダンスってだけなのに…最初から最後まで殆どあいつと踊りっぱなしだった)」

京太郎「(…まぁ、炎に照らされたあいつの顔が妙に色っぽくて見てるだけでも飽きなかった…っていやいや)」

京太郎「(ねぇから。玄相手に…そんな事思うはずねぇから)」

京太郎「(…でも、あいつってやっぱり黙ってたら美少女だよな)」

京太郎「(口を開いた途端に美少女ってよりかは愛玩動物になるけど…)」

カピー「キュ?」

京太郎「あぁ、悪い悪い」

京太郎「俺のペットはお前だけだよ」ナデナデ

カピー「キューン♪」


>>+2
末尾16 憧とネト麻
末尾27 SGGKKとネト麻
末尾38 かにゃーとネト麻
末尾49 レジェンドとネト麻
末尾50 玄とアルバイト

































>>SGGKKとネト麻

SGGKK:こんばんはー

狂堕狼:うす。こんばんは

SGGKK:えっと、久しぶり…でええんやろうか?

狂堕狼:そうですね。もう一ヶ月近く放置プレイ喰らってましたし

SGGKK:う…ごめん

狂堕狼:はは。良いですよ、そっちもリアルの都合あるでしょうし

狂堕狼:それにまぁ、こうやって呼び出してくれただけで十分です

SGGKK:ホント、ごめん…ちょっと進路の事とかゴタついとって…

狂堕狼:あー…もうそんな時期ですよね

SGGKK:ま、ちょっと遅すぎたくらいやねんけどね…それでも大会とか引き継ぎとかあって忙しくて

狂堕狼:なるほど…ってそこまで話して良いんですか?

SGGKK:まぁ…お詫びの気持ちも込めて…かな

狂堕狼:え?












SGGKK:この前はごめんな、折角心配してくれたのに袖にしてしもうて

狂堕狼:いや、問題無いですよ

狂堕狼:そもそもネットでそういうこと突っ込んだ俺が悪いんですし

SGGKK:いや…でも、流石にこの前のは…ちょっとなかったっていうか…

SGGKK:もうちょっと相談しとけばよかったなーって…思ってね

狂堕狼:あー無理に言わなくても…

SGGKK:いや…ええんよ、この程度じゃ特定されへんやろうし

SGGKK:それに…まだ悩んどるからちょっと聞いて欲しい気持ちもあってやね…

SGGKK:だから、狂堕狼君さえ良ければちょっと聞いてくれへんやろうか?

狂堕狼:…俺で良ければ

SGGKK:ありがとう。じゃあ…何から話そうか…そうやね…











SGGKK:まぁ、焦っとるって指摘は多分、あんまり間違いや無いんやろ思う

SGGKK:前も言うたかもしれへんけど…うちこの前負けられへん戦いでボロ負けしてしもうてな…

狂堕狼:あー…プロ顔負けって人でしたっけ

SGGKK:そうそう。なんであんなのが中堅におるんやってくらいやばくて…

SGGKK:結局、去年のリベンジ果たせへんままやった

SGGKK:先輩たちから頼むでって…そう言われとったんやけどな

SGGKK:だけど、結果は散々で…先輩の無念を晴らすも何もなくって…

狂堕狼:…だから、ネト麻に?

SGGKK:…うん、逃避なんやろうね、きっと

SGGKK:こっちじゃうちもそこそこやれるから弱くないって

SGGKK:運がなかったから勝てへんかったんやって…そう思い込みたいから

SGGKK:…でも…












SGGKK:後から来た狂堕狼君に勝てなくて

SGGKK:レートももう追い抜かされちゃって…

SGGKK:勝とうとする気持ちだけが…空回りしちゃって…それで…

狂堕狼:あー…その…ごめんなさい

SGGKK:いや、狂堕狼君は悪ぅないよ

SGGKK:狂堕狼君が頑張っとるのはそれに付き合っとるうちが良ぉ知っとるし

SGGKK:ただ…やっぱりうちには才能って奴がないんやろうなぁって…そう思っただけで

SGGKK:でも、諦めきれなくて…大学決めるのにうだうだやっとっただけ

狂堕狼:…それで納得出来るものには決まったんですか?

SGGKK:うん

SGGKK:…いや、ネットでまで嘘ついてもしゃあないな

SGGKK:…全然、納得はしとらへんよ

SGGKK:でも…ここでうちが我儘言うてもおかんに迷惑かかるだけやし…

SGGKK:だから…
















SGGKK:だから、納得はしとらんけど…でも、自分の中でこれでええんやって気持ちはあるんよ

SGGKK:後悔しないなんて言えへんけど…それでも…それだけにはならんってそう言えるから

狂堕狼:…SGGKKさんは強いんですね

SGGKK:強ぉないよ

SGGKK:こうやって君に愚痴るくらいまだうだうだしてるし…悩んでる

SGGKK:それでも…前に進まなあかんって…そう背中を推してくれるお節介な身内がおるからな

狂堕狼:凄い人なんですね、その人

SGGKK:そうやで。今だってインターカレッジで大活躍しとるんやから!

狂堕狼:へー一回、打ってみたいですね

SGGKK:今度呼んであげよっか?

狂堕狼:え?良いんですか!?

SGGKK:構わへんよ、おねえちゃんもここのID持っとるし

SGGKK:まぁ、最初の辺りで投げてたからレート関係ないプライベートルームでしか打てへんやろうけど…

狂堕狼:それでも構いませんよ

狂堕狼:打てるの楽しみにしてます

SGGKK:うん。じゃあ次までに話し通しとくね

SGGKK:それじゃあ…面倒な話はここまでにして…

狂堕狼:そうですね。とりあえず一局やりましょうか


>>+2狂堕狼(雀力13)13
>>+3SGGKK(雀力9+スキル20)29
>>+4モブ 8
>>+5モブ 8































>>狂堕狼 48
>>SGGKK 68
>>モブ17
>>モブ101 → 反転世界発動(-16) → 85

SGGKK:ぅー…もう少しやったんやけどなぁ…

SGGKK:後もう一局あれば逆転出来てもおかしくなかったんやけど…

狂堕狼:俺としてはあんなにボコられたのが割りとショックでしたよ…

SGGKK:えへへ…ごめんね、狙った訳やないねんけど…

狂堕狼:まぁ、狙うなら一位狙うでしょうしね、その辺は大丈夫ですよ

狂堕狼:ただ、まぁ…

SGGKK:うん?

狂堕狼:最近、ツキに見放されがちだなーって…

SGGKK:まぁ、運やで運

SGGKK:この前まで捲られまくりのうちが今日は狂堕狼君に直撃ばっかりやったしね

狂堕狼:ですね…まぁ、めげずに頑張りましょうか

SGGKK:めげ…

狂堕狼:あれ?どうしました?

SGGKK:いや、なんでもないよ。それより…次こそ勝つからね!

狂堕狼:それはこっちのセリフですよ!































【System】
須賀京太郎の雀力に変化はありませんでした
次回、愛宕絹恵と対局する際、姉が同卓します


























【高校二年 ―― 11月第二週】

京太郎「(SGGKKさんの話を聞いて…他人事じゃないって…そう思った)」

京太郎「(何せ、俺もまたSGGKKさんに勝った奴と同じような人間なんだから)」

京太郎「(勿論、勝負の世界なんだから、勝ち続けた事に後悔はしていない)」

京太郎「(だけど、俺が勝っている裏で…誰かが泣いて諦めていっているのもまた事実なんだ)」

京太郎「(幸いにしてSGGKKさんは自分で答えを見つけられたみたいだけど…)」

京太郎「(でも、誰もがそうなれるとは決して限らない)」

京太郎「(…その事はこれからも念頭に置いておかないとな)」

京太郎「(にしても…関西弁でインターカレッジで活躍…かつ姉妹となると大分、絞られるんだけど…)」

京太郎「(その辺、SGGKKさんは気づいているんだろうか?)」

京太郎「(…いや、気づいてないよなぁ…だって文章からも嬉しそうなのが伝わってきてたくらいだし)」

京太郎「(きっとSGGKKさんはお姉さんの事大好きなんだろう)」

京太郎「(次にお互いの予定が合う時が楽しみだな)」


>>+2
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>>玄とアルバイト

京太郎「なぁ、ちょっと聞きたいんだけどさ」

玄「うん?なーに?」

京太郎「玄にとって宥さんってどんな存在なんだ?」

玄「え?それは勿論、おねーちゃんだよ?」キョトン

京太郎「いや、そういうんじゃなくて…好きとか嫌いとかさ」

玄「そんなの好きに決まってるよ」ニコー

京太郎「あー…いや、出来ればもうちょっと具体的に聞きたいというか」

玄「具体的?」

京太郎「あぁ、俺って姉いないからどういう感覚なのかなって」

玄「うーん…」

玄「うー…ん」

玄「うぅー…」

京太郎「…あー、良いぞ。そんなに悩まなくて」

京太郎「ちょっと気になっただけだからさ」

玄「い、いや、待って!もうちょっと出てきちゃいそうだから!」

玄「もうね!ここまでここまで来てるの…!」

京太郎「…そこお腹だぞ」

玄「え?変かな?」キョトン

京太郎「普通は喉とか胸を指すもんだと思うけど…」

玄「え…じ、じゃあ、そっち!そっちまで来てるよ!」



>>+2
00~50 成功
51~99 大成功
※バイト5ラキスケ3で+8




































>>成功

京太郎「…で、そろそろ出てきたか?」

玄「う、うん…それなんだけど…」

玄「…いまいち、良く分かんなくって」

京太郎「ん?」

玄「だ、だって、私にとっておねーちゃんはおねーちゃんだし…」

玄「生まれた時からずっと一緒にいる大事な人で…」

玄「その感覚を知らない京太郎君に伝えようとするのって凄い難しくて…」

京太郎「あー…悪いな、なんか」

京太郎「まぁ…そんな小難しく考えなくてもお前の気持ちをそのまま伝えてくれりゃそれで良いんだ」

玄「…私の気持ち…」

玄「…うん。やっぱり…大好きだよ」

玄「綺麗でおもちも大きくて…優しくて大事な時には護ってくれて…」

玄「大事な…私の大事なおねーちゃん」

玄「…だけど」

京太郎「ん?」

玄「…あ、いや、何でもないの」

玄「…別におねーちゃんの事ずるいなんて思ってないから!」

京太郎「そ、そうなのか?」

玄「う、うん!」

玄「そ、それより…ほら、お仕事まだ残ってるよ!」

京太郎「お、おう…そうだな」

























【System】
須賀京太郎のバイト力が1あがりました
松実玄にとって姉はとても大事な人のようですが…


























【高校二年 ―― 11月第三週】

京太郎「(まさか玄があんな事言うなんてなー…)」

京太郎「(宥さんがずるい…か)」

京太郎「(確かに実家の手伝い頑張ってるあいつからしたら…)」

京太郎「(それが出来ない宥さんがズルく見えて当然なのかもしれない)」

京太郎「(でも…そんなの今更だろ)」

京太郎「(少なくとも俺がバイト始めた頃にはあいつはもう実家の手伝いやってたんだ)」

京太郎「(それなのに…不平不満を漏らすどころか姉を気遣っていたあいつが…宥さん相手にずるい?)」

京太郎「(…やっぱり…なんかズレてる気がするよな)」

京太郎「(俺の知る松実玄はその程度で不平を口にするような奴じゃない)」

京太郎「(勿論、色々あってストレスが溜まってるのかもしれないけど…それでも…)」

京太郎「(もう4年一緒に仕事してるあいつがそんな姿を見せたことはなかったんだから)」

京太郎「(俺の勘違いか…或いは心境の変化でもあったのか…)」

京太郎「(どちらにせよ…ちゃんと気を配ってやらないといけないよな)」


>>+2
末尾16 憧とネト麻
末尾27 SGGKKとネト麻
末尾38 かにゃーとネト麻
末尾49 レジェンドとネト麻
末尾50 雑用
































>>SGGKKとネト麻

SGGKK:って事でお姉ちゃんです

狂堕狼:わざわざありがとうございます

狂堕狼:お会い出来て光栄です

狂堕狼:今日はよろしくおねがいします







狂堕狼:…あの

SGGKK:ごめんね、お姉ちゃんパソコン苦手やから…

浪速のパンパカパーン:よろしく

狂堕狼:あ、いや、大丈夫です。慣れないと大変ですよね

SGGKK:あ、ごめん。ちょっとお姉ちゃんに呼ばれてるから離席するね

狂堕狼:あ、はい。行ってらっしゃい

浪速のパンパカパーン:あー…狂堕狼君、うちSGGKKやけど…

狂堕狼:って早いですね

浪速のパンパカパーン:隣におるしね、それで相談やけど…スカイプとか持っとる?

狂堕狼:スカイプですか?













狂堕狼:えぇ。持ってますよ。

狂堕狼:幼馴染が夜会いたいって言う時に良く使わされますし

浪速のパンパカパーン:良かった。じゃあ…ボイチャとか出来るやろか?

狂堕狼:まぁ、マイクもありますし…でも良いんですか?

浪速のパンパカパーン:…実はお姉ちゃんがチャット上手い事出来ひんから拗ねてもうてなぁ…

狂堕狼:あー…ストレスありますよね、やっぱり

浪速のパンパカパーン:うん。んで、ボイチャとかやったらお姉ちゃんもやる言うてるし…どうやろか?

狂堕狼:SGGKKさんが良ければ俺も構いませんよ

浪速のパンパカパーン:よし。じゃあ、ちょっとこっちで招待するね

狂堕狼:はい。待ってます

京太郎「(…ってやばいな、あっちの方、確か本名で入れてたし…)」

京太郎「(今の間に名前変えとくか…よし。これで大丈夫…)」

京太郎「(後はID教えて…招待待つだけって…来たか)」ポチッ

洋榎「なーなー、絹。これもう繋がっとるん?」

絹恵「ちょっとまって、お姉ちゃん今確認するから…って」

絹恵「これビデオ電話やん!」

洋榎「え?あかんかった?」

絹恵「あかんってか…顔見られてる!見られてるし!」カァァ

洋榎「え…う、うち今すっぴんやねんけど…!?」

絹恵「と言うかお姉ちゃん服!服!パジャマやし!」

洋榎「あ、あわわ…!あわわわ!!」















絹恵「てか、うちも今、すっぴんやし…ど、どうすんのこれもぉ…」

洋榎「だ、大丈夫やって!絹は綺麗やから!」

絹恵「…ホント?」

洋榎「うんうん。だからすっぴんでもきょーだおおかみとかイチコロやで!」

絹恵「きょ、きょーたろーって読むんやで、アレ多分」

洋榎「え?そうなん?」

絹恵「そうそう…ってかい、イチコロってなんなん!」カァァ

絹恵「べ、別にうちそういう風に狂堕狼君の事見てへんし!」

洋榎「でも、寝る前に狂堕狼君とあんな事したこんな事したって…」

絹恵「そ、そりゃ…だって…」

絹恵「ってか、今もつながってるんやって!」

絹恵「だから名前で呼ばんとって!」

洋榎「でも…絹の名前ってなんやったっけ?えすけー?」

絹恵「SGGKKやって!」













京太郎「あー…えっと…その…」

洋榎「あ、なんや。この子」

絹恵「あ、テレビ電話やから…あっちも映るんや」

洋榎「へー。結構、イケメンやん」

洋榎「良かったなー絹。汚いおじさんとかやなくって」

絹恵「だ、だからー!もう…っ」スネー

京太郎「えーっと…とりあえず俺は何も聞いてませんし見てませんって事で…」

絹恵「ぅー…ホント、ごめんね」

京太郎「いや、大丈夫です。んじゃ、とりあえずこれ切りますね」

洋榎「え?なんでなん?」

京太郎「いや、顔映るって恥ずかしくないですか?」

洋榎「そんなんもう慣れた!」キッパリ

洋榎「それにまぁ…顔見たら相手の事もわかったしな」

洋榎「…な、悲運のインターミドルチャンプ、須賀京太郎君?」















京太郎「…俺、今そんな風に呼ばれてるんですか」

洋榎「ま、そりゃな」

洋榎「インターミドルであんだけド派手にやって高校入ってからは音沙汰なし」

洋榎「何やってるんか思うたら阿知賀で女子部の雑用とかな」

洋榎「そりゃあ雑誌に色々書かれるで。女子に弱み握られとるとか色々」

京太郎「実際は俺は好きで雑用やってるんですけどね」

洋榎「まぁ、そのへんの事は噂好きの雑誌記者にでも言ってあげたらええよ」

洋榎「でも…まさかこんなところで会えるなんて思うとらへんかったわ」

京太郎「…俺もまさか相手があの有名な愛宕姉妹だとは思ってませんでしたよ」

洋榎「え?うちらってそんなに有名なん?」

京太郎「えぇ。そりゃもう美人姉妹として」

洋榎「ふふ…良かったなー絹。美人やって」

絹恵「……」

洋榎「…あれ?絹?」














絹恵「…あ、ごめん。あの…」

京太郎「…えっと…俺、知らなくて…」

絹恵「うん…分かっとるよ」

絹恵「狂堕狼君は…知らへんかったんやろうし。でも…」

狂堕狼「…すみません」

絹恵「…いや、ホント、大丈夫やから…」

洋榎「なんや暗いなー…」

洋榎「絹はチャンプ君の事気に入らんの?」

京太郎「チャンプ君って…」

絹恵「…気に入らん訳やないよ。ただ…阿知賀には色々と…」

洋榎「でも、それはチャンプ君がした訳でも…絹のこと騙してた訳でもないやろ?」

絹恵「…うん。だけど…」

絹恵「…ごめん。ちょっと心の整理させて欲しい」

京太郎「…あっ」















洋榎「あー…ごめんな。普段は凄いええ子やねんけど…ちょっと真面目過ぎるトコもあって」

京太郎「いや…大丈夫です。分かってますから」

洋榎「そっか。もうツーカーの仲やねんな!」

京太郎「いや、ツーカーって…」

洋榎「で、絹とはどこまで行ったん?」

洋榎「チューはした?あ、お互い高校生やし、それ以上はあかんで!」

京太郎「顔も見たことないのにそんな事出来るはずないでしょ!」

洋榎「なんや、面白うないなぁ…」

京太郎「面白そうで妹の貞操ネタにしないでください」

洋榎「テヘペロ」

京太郎「(あ、この人ダメだレジェンドと同じタイプだ)」

洋榎「まぁ、でも、チャンプ君が真面目そうでよかったよ」

洋榎「これでも色々心配しとったからな」

京太郎「しんぱいですか?」

洋榎「うん。絹は変な男に引っかかったんちゃうやろうかって」

京太郎「んなネット越しの相手に引っかかるとか大げさな」














洋榎「いやぁ、絹みたいな真面目なタイプは一度引っかかると好きになると大変やでー…」

洋榎「アレであの子初恋もまだやからなぁ」

京太郎「なんかさっきから個人情報ポロポロ漏れてるんですけど」

洋榎「あー…まぁ、忘れて」ニコッ

京太郎「…善処します」

京太郎「まぁ…それより…」

洋榎「…なんや」

洋榎「もう待ちきれへんって顔やない?」

京太郎「そりゃ…相手が愛宕洋榎さんとなれば…当然ですよ」

京太郎「正直、さっきからやりたくてウズウズしてたんですから」

洋榎「…へー、奇遇やね」

洋榎「実は…うちも早くチャンプ君とやりたかったんよ」

洋榎「でも…落ち込んどって実力出せへんかったら可哀想やなって思ってたんやけど…」

洋榎「…その心配は要らへんかったみたいやね」

京太郎「いや、気遣いは有難いですよ」

京太郎「でも…その程度を言い訳にするほど軟弱な男って訳でもないです」

洋榎「へぇ…ええやん、君。気に入ったで…!」

洋榎「…それじゃ一局、勝負しようやないか!」


>>+2 京太郎(雀力13)13
>>+3 洋榎(雀力10+スキル20)30
>>+4 NPC 0
>>+5 NPC 0

































>>京太郎51
>>洋榎118 →反転世界発動(-60) → 58
>>NPC 86
>>NPC 103


洋榎「…うーん…」

洋榎「期待はずれやね」

京太郎「…返す言葉もありません…」

洋榎「まぁ、これが君の実力やと思うとらへんけど…」

洋榎「…絹が絶賛するような腕前でもないみたいやな」

京太郎「…う」

洋榎「ふん!お前のような男にうちの大事な妹はやれへんで!」

洋榎「出なおして来るんやな!!」

京太郎「…はい。出直します」

洋榎「…あれ?」

洋榎「え…ちょ、冗談やで?冗談やでチャンプ君!」

洋榎「え…あれ…も、もしもーし!」




プツン



















【System】
須賀京太郎の雀力はあがりませんでした
須賀京太郎は久しぶりに最下位というものを味わったようです

























【高校二年 ―― 11月第四週】

京太郎「(…この前のネト麻は本当に酷かった)」

京太郎「(勿論、能力は使えないとは言え…)」

京太郎「(ただのNPCにすら負けて最下位だなんて…)」

京太郎「(正直…何年ぶりかってレベルだぞ…)」ハァ

京太郎「(確かに…あの時の俺は運が悪かったけど…)」

京太郎「(だからって…NPCにすら負けるくらいじゃなかったはずだ)」

京太郎「(相手は激戦区大阪でその人有りと言われた愛宕洋榎選手だったし…油断も慢心もなかった)」

京太郎「(それでもあんな負け方をした理由は…やっぱり…)」

京太郎「(…俺、弱くなってるのか?)」

京太郎「(いや…弱くなっているんだろうな)」

京太郎「(ネト麻こそやっているけれど…俺はもう1線を退いて久しい)」

京太郎「(ガチガチの真剣勝負を前に…そのブランクは絶望的だ)」

京太郎「(俺は…俺はまったく強くなんかなっていなくて…弱くなっている一方だった)」

京太郎「(今まで勝ててたのは…あくまで今までの積み重ねのお陰だった)」

京太郎「(それが通用しない相手には…こうして無様に負けてしまう)」

京太郎「(…このままじゃランカーになったところで…のどっちには勝てない)」

京太郎「(いや、のどっちどころか…他のランカーにすら負けてしまうだろう)」

京太郎「(なら…強くなるしかない)」

京太郎「(大会まで…後数ヶ月しかないけど…その間に…)」

京太郎「(俺はもっと…強く…強くなるんだ…!)」


>>+2
末尾16 憧しずと勉強
末尾27 灼と気晴らし
末尾38 玄とアルバイト
末尾49 雑用
末尾50 レジェンドとネト麻


































>>レジェンドとネト麻


京太郎「って事で…レジェンド!俺を強くしてくれ!」ドザー

晴絵「いきなり何言い出すのよ、アンタ」

京太郎「俺…この前負けて…最下位になって…」

晴絵「…最下位?アンタが?どんな相手だったの?」

京太郎「相手は大阪の愛宕洋榎選手と…」

晴絵「愛宕洋榎…まぁ、強いけど…他は」

京太郎「…NPC」

晴絵「…え?」

京太郎「…誰も操作してないNPCにすら負けた」

晴絵「…え?それ…本当?」

京太郎「あぁ…本当だ」

京太郎「俺はマジで…NPCに負けて…最下位になった」

晴絵「…嘘でしょ」















晴絵「牌譜は?」

京太郎「持ってきてる。…これだ」スッ

晴絵「…あー…これは酷い」

京太郎「…うぐ…」

晴絵「完全にNPC相手に振り回されてるじゃないの…」

京太郎「すまん」

晴絵「これ多分、初心者設定よ?ほぼ無視で良かったのに…」

京太郎「NPCと打つなんて…始めてだったんだ…」

京太郎「だから…どうして良いか分からなくて…迷ってる間に…」

晴絵「…負けちゃった…と」

京太郎「…あぁ」シュン



















京太郎「悪い。レジェンド…」

晴絵「何が?」

京太郎「俺…自分の顔だけじゃなくて…レジェンドや阿知賀の顔にまで泥塗って…」

京太郎「こんなんじゃ俺…大会に出るなんて夢のまた夢で…」

晴絵「…あー…もう。そんな風にネガティブにならないの」

京太郎「でも…」

晴絵「…ま、気持ちは分かるけどね」

晴絵「NPCにすら負けるってのはそれだけショックだったんだろうし」

晴絵「だけど、それは京太郎の責任じゃなくて…」

晴絵「私の怠慢よ」

京太郎「え?」

晴絵「アンタが強いからって…色々教えるのに手を抜いてた私のミスって事」

















京太郎「んな事ないだろ」

京太郎「レジェンドはこうしてネト麻に付き合ってくれてるし…」

晴絵「でも、この二年…技術的なものはまったく教えてあげられなかったでしょ」

京太郎「そりゃ…まぁ、俺以外に指導する奴一杯いるし、仕方ないだろ」

京太郎「麻雀出来ない奴の指導より、出来る奴の事見てやったほうを優先するのは何も間違ってないし」

晴絵「…それでも」

晴絵「それでも…京太郎はもっと強くなれるはずだったのよ」

晴絵「私が止めなければ…それこそプロだって勝てないくらい…強くなっててもおかしくなかった」

晴絵「だから…それはその成長を止めてしまった私の責任よ」

晴絵「止めた分、色々と教えてあげなければいけなかったのに…」

晴絵「あんたなら大丈夫って…そう思っていた私のミス。だから…」

晴絵「…だから。これからは当分、京太郎の方に集中するわ」

京太郎「え?いや…でも…」

















晴絵「そもそもネト麻の大会は3月で…もう時間的余裕はあんまりない訳だしね」

晴絵「その前に京太郎にはもっともっと強くなって貰わなきゃいけないって考えたら…」

晴絵「ここで京太郎の方に集中するのが一番でしょ」

京太郎「で、でも、麻雀部の方はどうするんだよ」

京太郎「玄や灼がいなくなって…来年は優勝出来るか分からないんだろ?」

京太郎「後進育てる時間がないのは一緒だし…わざわざ俺の事優先しなくたって…」

晴絵「その辺は憧たちが上手くやってくれるわよ」

京太郎「でも、だからって…」

晴絵「それが嫌なら」ビシッ

京太郎「ぅ…」

晴絵「…早く強くなりなさい」

晴絵「私が大丈夫だって…もう安心だってそう言えるように」

晴絵「誰にも負けないくらい強い雀士に…なりなさい」

京太郎「…レジェンド」

晴絵「だから、今日から特訓よ」

晴絵「この私が培ってきた知識や技術の全て」

晴絵「それら全部を…数ヶ月の間に叩きこむんだから」

晴絵「決して楽な道じゃないけど・・・」

京太郎「…わかったよ」

京太郎「そこまで言うなら…俺も腹を括る」

京太郎「レジェンドの手を取らないように…最短で強くなってやる。だから…」

晴絵「…えぇ。頑張りましょ」














晴絵「で、まぁこのまま特訓シーンに行きたいんだけれど」

京太郎「…ん?」

晴絵「その前にどこから重点的にあげようかなって」

京太郎「…全部じゃダメなのか?」

晴絵「最終的にはそうなるにせよ、指針くらいはないとね」

晴絵「闇雲にやって何の成果もなく大会当日ってのは避けたいし」

晴絵「だから、京太郎はどれからあげていきたい?」

京太郎「そうだなー…俺は…」


>>+2
1.加速世界の強化を
2.反転世界の強化を
3.新しいスキルを




































>>新しいスキルを

京太郎「…とりあえず現状の技術は割りと満足してる」

京太郎「だから、出来れば実力を底上げするような何かが欲しい」

京太郎「多分、他の奴らはそれを持っていて…でも、俺にはなくて…」

京太郎「それが細かい差になっているんだと思う」

晴絵「なるほど…いいところに気づいたわね」

晴絵「憧や灼を見れば分かるけど…」

晴絵「打ち方の指針というか筋のようなものは多くの雀士が持っている」

晴絵「まぁ…あんたにもそれはあったんだけど、今は使えない訳だし」

晴絵「それに変わるものがあるのは少しは違うでしょうね」

晴絵「とは言え、アンタはもう打ち方そのものは速攻型で固まってるし…」

晴絵「とりあえずそれを伸ばす方向にしかならないけれど…それでも良い?」

京太郎「あぁ、強くなれるなら問題ない」

晴絵「じゃ…とりあえず確認の意味でも基礎からやっていきましょうか」


>>+2
00~30 大失敗
31~60 失敗
61~99 成功
ゾロ目大成功
※雀力につき+13(繰り返す度に難易度が緩和されていきます)
































>>成功

京太郎「うーん…こんなところかな?」

晴絵「へぇ…」

京太郎「…ダメか?」

晴絵「いや、ダメなんかじゃないわよ、寧ろ、関心してる」

晴絵「…そういやアンタって飲み込み異常なくらい早かったわよね」

京太郎「そうか?」

晴絵「そうよ。二三回見せただけで簡単にこっちの技コピーしちゃうし」

京太郎「レジェンドの教え方が上手いんだよ」

晴絵「ふぇっ」カァァ

京太郎「…なんだよ?」

晴絵「え…い、いや…まさか京太郎にそんな風に褒められるなんて思ってなかったから…」

京太郎「…別にレジェンドに指導力がないなんて言ったつもりはないんだけどな」

京太郎「つか、何回も感謝してるし助かってるって言ってるだろ」

晴絵「ぅ…」



















晴絵「たまに京太郎って凄い素直になるから卑怯よね…」

京太郎「なんだよ…卑怯って」

晴絵「普段はツンツンなのにたまーにデレるからドキってしちゃうって事」

晴絵「ハッ…もしかしてわざとやってる!?」

晴絵「私の熟れた身体を狙って…いや…そんな…私たち先生と生徒なのよ…!」

京太郎「そのネタ何回やるつもりだよ」

晴絵「とりあえず京太郎が乗ってくれるまでかな」

京太郎「はいはい…ってか、レジェンドの身体って熟れたを通り越して腐ってるだろ」

晴絵「く、腐ってなんかないもん!食べごろだもん!」

京太郎「で、食べてくれる奴はいるのか?」

晴絵「せ、セクハラだぞ。そういうの聞いちゃいけないんだぞー…」ジワッ

京太郎「はいはい…分かったから涙目になるなっての」

晴絵「だって…先生も実業団も出会いなんかまったくなくて…それなのに親の圧力増していく一方で…」

京太郎「あぁ…悪かった。俺が悪かったからさ…」ナデナデ





















京太郎「ま、レジェンドだって顔は悪くないんだから何時かそういう出会いもあるさ」

京太郎「その前に家事とか色々覚えないといけないけどな」

晴絵「ぅ…なんでまたそういう耳が痛い言葉を…」

京太郎「これでもマジで心配してるんだっての」

京太郎「結婚が女の幸せなんて言うつもりはないけどさ」

京太郎「流石にレジェンドもこのままで良いとは思ってないんだろ」

晴絵「…うん」

京太郎「だったらもうちょっと家事とか色々頑張ったほうが良いぞ」

京太郎「折角の一人暮らしなんだからやる時間は沢山あるだろうしな」

晴絵「…良い」

京太郎「いや、良いって…」

晴絵「…いざって時は京太郎に貰って貰うから」

京太郎「はぁ!?」

晴絵「だって、一杯セクハラされたしー?下着も見られたしー」

憧「…」ガタッ

穏乃「…」ガタタッ

憧「…ハルエ、ちょぉぉっとあっちで詳しい話聞きましょうか?」

穏乃「大丈夫だよ、先生。何も怖くないからね。ただ。お話するだけだから」

晴絵「え…あ、違うの。そ、そういうんじゃなくて…違うから…違…」

晴絵「いや…助けて…!京太郎!京太郎ぉっ!」

京太郎「…ま、悪ふざけのバツだと思ってしっかりお努め果たして来い」

憧「…何言ってるの?」

穏乃「…京ちゃんもこっち来るんだよ?」

京太郎「だよなー…そうなるよなー…やっぱり…」ハァ






























【System】
須賀京太郎はスキル【速攻型】を手に入れました
このスキルはネト麻限定で自身のコンマに+20するスキルです
これ以降、赤土晴絵の選択肢がネト麻ではなく、特訓へと変わります
【速攻型】含め、京太郎の持つ三種のスキルを強化する事が出来ます
最終更新:2014年01月30日 21:29