高校一年――9月イベント

【高校一年 ―― 9月】

京太郎「(んー…)」ファァ

京太郎「(…なんか今日は暇だなー…)」

京太郎「(いや…今までが忙しすぎたくらいなんだけどさ)」

京太郎「(でも、牌譜整理はもう終わったし…バイトもないし…)」

京太郎「(憧は初瀬と遊びに行って、しずはそれに付き合ってるし…)」

京太郎「(久しぶりにやることまったくない感じなんだよなー…)」

京太郎「(いや…やらなきゃいけない事はあるんだけどさ…)」

京太郎「(でも、流石に二週連続ネト麻ばっかりだったのに…)」

京太郎「(ここでさらにネト麻するのはちょっと…きつい)」

京太郎「(飽きると言うか…ちょっとそれ以外の事で息抜きしたい気分だ…)」

京太郎「(と言っても…積みゲ崩して遊んだりするような気分でもないし…)」

京太郎「(ここは…)」






+2
末尾偶数:散歩でもするか
末尾奇数:阿知賀にでも行って見るか

































散歩でもするか


京太郎「(…そうだな、とりあえず…散歩でもしてみるか)」ムクッ

京太郎「(最近はそうやって時間を贅沢に使うような息抜きはしてなかったしな)」

京太郎「(…それにそろそろ少しずつ寒くなってきたし…)」

京太郎「(宥さんの事も心配な時期に入ってきたからな…)」

京太郎「(また一人で動けなくなってたりしたら大変だし…)」

京太郎「(たまにはこっちから散歩を誘ってみるか)」メルメル

京太郎「(…うん。これでよし)」ピッ

京太郎「(んじゃ、返信待ってる間に着替えてっと…)」

京太郎「(ん…返事…思ったより早いな)」

京太郎「(宥さんも大丈夫か、良かった)」

京太郎「(それじゃ待ち合わせ場所は松実館の前にしてっと…)」メルメル

京太郎「(よし。そろそろ出発するか)」
















【松実館勝手口前】

京太郎「(よし…到着)」

京太郎「(待ち合わせの時間の五分前…十分だな)」

京太郎「(とりあえず到着のメールは送っておいて…と)」メルメル

宥「…あ、須賀君…」ガチャ

京太郎「…ってえ…?ゆ、宥さん…!?」

宥「えへへ…お待たせ」ニコッ

京太郎「お待たせって…もしかして外で待ってたのか?」

宥「うん…あんまり待たせちゃダメだと思って…」

京太郎「そっか…それは嬉しいけどさ」

京太郎「でも…あんまり無茶するなよ。今の時期でももう寒いだろ?」

宥「う…ん…そうだけど…」

京太郎「…ん?」

宥「…なんでもない。それより…お散歩…しよ?」

京太郎「ん…そうだな。日が落ちると大変だし…」











宥「…でも、どうして急にお散歩誘ってくれたの?」

京太郎「理由はまぁ色々あるけど…一番はやっぱり暇だからかな」

宥「そう…なの?」

京太郎「あぁ。やる事特になくてさー…」

宥「じゃあ…ネト麻は?」

京太郎「しなきゃいけないんだけど…」

宥「だけど?」

京太郎「端的に言うと飽きた」

宥「…もう。そういうのダメなんだよ」メッ

京太郎「はは。ま、一応、やってる時はやってるから大丈夫だよ」

京太郎「今日は息抜きに用意した一日みたいなもんだし」

宥「…じゃあ」

京太郎「ん?」

宥「…今日一日、付き合ってくれる?」

京太郎「おう。全然、構わないぞ」

京太郎「何なら今からでもデートに切り替えて良いくらいだ」

宥「で、デート…」カァ












京太郎「ま、デート云々は冗談にしても…」

京太郎「何処か行くつもりなら付き合うぞ」

京太郎「映画館でも…ショッピングでもさ」

宥「…じゃあ…一つお願いがあるんだけど…」

京太郎「ん?」

宥「…学校に行っても良いかな?」

京太郎「学校?どうして…」

宥「…着いたら話すって事じゃ…ダメ?」

京太郎「いや、構わないよ」

京太郎「そもそも暇つぶしの為にこうして宥さん誘った訳だし」

京太郎「散歩するにしても何かしら理由があった方が楽しいからな」

宥「…ありがとう、須賀君」

京太郎「はは。お礼なんて良いって」

京太郎「そもそも俺が宥さんに暇つぶしに付き合ってもらってるようなもんだからな」
















【阿知賀学院】

京太郎「しっかし…休みとなるとやっぱり人少ないな」

京太郎「運動部すらちらほらとしか見えないし」

宥「あんまり阿知賀は運動系が活発じゃないし…ね」

京太郎「まぁ…夏が終わったってのもあるんだろうな」

京太郎「殆どの部活が世代交代を迎えて…新世代が何とか舵取りしようとしてる真っ最中だろうし」

宥「…世代交代…か」

京太郎「…宥さん?」

宥「…ううん。何でもない」

宥「…それより…ここ…」

京太郎「…ん?ここは…」

宥「入っても…良い?」

京太郎「…そんな事一々、聞くなよ」

京太郎「だってここは…麻雀部なんだぜ」












宥「…うん…そうなんだけど…ね」

宥「私はもう…部員じゃない…から」

京太郎「…そんな事…」

宥「…ううん。そう…なの」

宥「私はもう…皆と一緒に公式戦には出られない…」

宥「あの感動を皆と一緒に…わかちあう事が出来ない」

宥「だから…私はここに入る権利がないの」

京太郎「…んな事ねぇよ」

京太郎「例え公式戦には出られなくても…宥さんは俺達の仲間だ」

京太郎「俺達と一緒にあのインターハイを闘いぬいた…大事な仲間だよ」

宥「…ありがとう。…でも…ね」

京太郎「…ん?」

宥「…私は…やっぱり部外者…なんだよ」

宥「私は…阿知賀子ども麻雀教室にも所属していなくて…」

宥「決勝戦でも…一人だけボロボロになっちゃって…」ギュッ

宥「…一人…だけ…卒業…しちゃって…」

京太郎「…宥さん」














宥「…どうして…なのかな」

京太郎「…え?」

宥「私…どうしてあの時…勇気が出なかったのかな…」

宥「勇気を出して…須賀君から逃げなければ…」

宥「須賀君と一緒に…ここに来ていたら…」

宥「私は阿知賀子ども麻雀教室に入れていて…」

宥「皆と一緒に…頑張る事が出来て…」

宥「…こんな風にはならなかったかもしれないのに…」

京太郎「…それは…」

宥「…ごめん。こんな事…須賀君に言う事じゃないよね」

宥「…でも…こんな事…玄ちゃんには絶対に言えないから…」

宥「愚痴っちゃって…ごめんね」

京太郎「…気にしてねぇよ」

京太郎「…でも、玄に言えないって…?」

宥「…だって…玄ちゃん…とっても優しいから」












宥「こんな事言ったら…また私の事…優先しちゃう」

宥「ようやく仲間が揃って…玄ちゃんは先に行けるのに…」

宥「…同じところで足ぶみしてるあたしの為に…戻ってきてくれる」

宥「…だから、こんな事絶対玄ちゃんには言えないの」

宥「ただでさえ…私はおねーちゃんなのに…」

宥「玄ちゃんに迷惑ばっかり掛けて…ダメなおねーちゃんなんだから」

宥「先に進もうとしてるあの子の邪魔をしてあげたくないの」スッ

京太郎「…宥さん」

宥「…だから…須賀君」

京太郎「…え?」

宥「…私の代わりに…玄ちゃんの事よろしくね」

宥「玄ちゃんが今、一番頼りにしてるのは…須賀君だから」

宥「一番、心を許してるのは…もう私じゃないから」

宥「…だから…玄ちゃんの事…泣かせないで…あげて」










京太郎「俺は…」

京太郎「(…何を言ってあげれば良いだろう)」

京太郎「(見たこともないくらいに…悲しそうに笑うこの人に)」

京太郎「(顔の半分で笑って…もう半分で泣いているこの人に…)」

京太郎「(…俺はなんと言えば…良いのだろうか)」

京太郎「(今まで…宥さんがそんな風に思っているなんて)」

京太郎「(疎外感を感じていたなんて…まったく知らなかった俺が…)」

京太郎「(何を言う権利があるんだろう…?)」

京太郎「(分からない…悲しいけれど…俺には…何が正しいのかは分からない)」

京太郎「(…だけど、確かな事は…それが間違っているって事だ)」

京太郎「(そうやって…何もかもを諦めるようなやり方は…間違っているって事だけ)」

京太郎「(…だからこそ…俺が今、ここで言うべき事は…)」


+2
00~50 …分かった
51~99 無理だ
※男気10が+されます

































無理だ

京太郎「…無理だよ」

宥「…え?」

京太郎「俺だけじゃ玄を泣かせないなんて無理だって」

宥「…~~っ!そんなの…!」

京太郎「宥さんも一緒じゃないとさ」

宥「…え?」

京太郎「何せ…あいつのシスコンっぷりはかなりのもんだからな」

京太郎「口を開けば大抵、おもちの話か宥さんの話な訳だし」

京太郎「そんなあいつの面倒を俺だけで見るなんて無理だって」

宥「…でも…それは時間が…」

京太郎「解決する…と思うか?」

京太郎「実家の為に…青春まるまる全部潰して」

京太郎「倒れるまで頑張るあいつが…離れていれば宥さんの事気にしないと思うか?」

宥「…」

京太郎「賭けても良いけど…間違いなく逆効果だぞ」

京太郎「絶対に宥さんの事気にして自爆する」

宥「じゃあ…」




















宥「じゃあ…どうすれば…良い…の」ポロッ

宥「私が側にいちゃ…玄ちゃんがダメになっちゃう…」

宥「おねーちゃんなのに…私が…玄ちゃんの時間…潰しちゃってるのに…」

宥「離れてもダメなんて…コレ以上…どうしたら良いの…」ポロポロ

京太郎「…んなもん…決まってるじゃねぇか」スッ

京太郎「宥さんがあいつの側にいてやれば良いんだよ」

宥「でも…それじゃ…」

京太郎「…大丈夫だ」

京太郎「あいつはその程度でダメになったりしねぇよ」

京太郎「友達が増えて…麻雀を初めても…宥さんとの関係を重荷に思ったりはしないさ」

宥「…そんなの…絶対じゃ…」

京太郎「あぁ。そうだ。絶対じゃない。だから…」

京太郎「…俺が二人の事を支えてやる」

宥「…え?」











京太郎「玄が潰れないように…俺が支える」

京太郎「んで…宥さんが玄についていけるように…俺が引っ張る」

京太郎「二人がずっと仲の良い姉妹であれるように…俺が手を貸す」

京太郎「それで解決だろ」

宥「解決って…でも…」

京太郎「信用出来ないか?」

宥「…そんな事ないよ…私も…玄ちゃんも須賀君にはとても助けられてるから」

宥「でも…それじゃ…一生だよ…?一生…私達から…離れられなくなるよ…?」

京太郎「それくらい構うもんかよ」

京太郎「二人が何時までも仲良くいられるなら、一生だってなんだって捧げてやる」

京太郎「それに…玄の事頼んだのは宥さんなんだぜ?」

京太郎「玄が宥さんいないとダメになる奴なんだから…これしか道がないだろ」

宥「う…でも…」

京太郎「…良いから」スッ

京太郎「黙って俺に任せとけ」

宥「~~っ」カァァ











京太郎「玄が潰れたりしないで…宥さんが一人になる事もない」

京太郎「そんな道を…俺が必ず作ってやる」

京太郎「二人がずっと仲良し姉妹であれるような未来を…俺が必ず用意してやる」

京太郎「…だから、そんな風に諦めるなよ」

京太郎「年下だけど…頼りないかもしれないけど…」

京太郎「俺が必ず宥さんの助けになる」

京太郎「絶対に…一人になんかさせやしない」

宥「…卑怯…だよ」ギュッ

宥「手を握りながら…そんなあったかい事言われたら…」

宥「…私…拒めなく…なっちゃうよ…」

京太郎「…良いんだよ、別に」

京太郎「そんな風に…一人でいる事を諦めるよりはさ」

京太郎「少しくらい寄りかかってくれた方が…俺は嬉しい」











宥「…どうして?」

京太郎「…ん?」

宥「どうして…そこまで言ってくれるの?」

宥「…私たちの為に…一生を捧げるとまで…言って…」

宥「私を…慰めてくれる理由は…何…かな?」

京太郎「…あー…それは…だな」

宥「…それは…?」


+2
00~50 玄の事が好きだから
51~99 宥さんの事が好きだから
※男気ィィィィ

































宥さんの事が好きだから

京太郎「…まぁ…なんつーかさ」

京太郎「本音を言えば…宥さんの事が好きなんだよ」

宥「…ふぇっ」カァァ

京太郎「あ、い、いや…好きってそういう男女のアレコレじゃなくってな!?」アタフタ

京太郎「ただ…なんつーか…ほっとけないっていうか…姉っぽいっていうか…」

宥「…姉?」

京太郎「そ、そう!家族としての親愛の情に近いんだよ!」

京太郎「俺も松実館にバイトして長いしさ」

京太郎「玄も妹みたいな感じだし…宥さんもさ…」

京太郎「俺にとっては家族みたいなもんなんだよ」

宥「…家族…?」

京太郎「あ、あぁ…その…嫌か?」

宥「ううん…そんな事ない…よ」スッ

宥「…すっごい…嬉しい…」ギュッ

宥「…私、本当は弟も欲しかったから…」ナデナデ

京太郎「ぅ…ゆ、宥さん…離して…」

宥「…違うよ」

京太郎「え?」

宥「おねーちゃんって呼ばなきゃ…めっ」メッ










京太郎「お、おねーちゃんって…でも…」

宥「だって…須賀君は弟なんだよね?」

京太郎「いや、そういうものだってだけで…別に本当に弟って訳じゃ…」

宥「…だめ?」

京太郎「…ぅ」

宥「やっぱり…私みたいなダメな女じゃ…須賀君のおねーちゃんにはなれない…?」シュン

京太郎「あー…あー…もう…わかったよ」

京太郎「そんな風に言われちゃ…降参するしかないだろ…」ハァ

京太郎「…でも、流石におねーちゃんってのは恥ずかしい」

京太郎「…正直、そういう年頃でもないからさ…」

京太郎「だから…おねーちゃんってのは勘弁してくれ」

宥「…う…ん」

京太郎「…でも、その代わりにさ…」

+2
末尾偶数 憧みたいに宥姉って呼んで良いか?
末尾奇数 姉さん…じゃダメか?


































姉さん…じゃダメか?

京太郎「…姉さん…じゃダメか?」

宥「姉さん…?」

京太郎「あぁ…ま、他の奴がいるときは使えないけどさ」

京太郎「でも、二人っきりの時は…姉さんってそう呼ぶから」

宥「ふ、ふたりっき…」カァァ

京太郎「ん?」

宥「…う…ん…それで…良い…よ」キュッ

宥「…でも…秘密…だよね」

京太郎「まぁ…そうだな。誰かに知られると恥ずかしいし」

京太郎「からかわれたりはしないだろうけど…でも、玄の奴にも出来れば知られたくないかな」

宥「という事は…あの…あの…」

宥「…二人っきりの…秘密…?」

京太郎「まぁ…そうなるかな」

宥「…えへ…♪」ニヘラ

京太郎「ん?どうかしたのか?」

宥「…」

京太郎「あれ?姉さん?」

宥「…うん。なぁに?」ニコー















京太郎「名前を呼ばないとダメって事か」

宥「…だって折角…二人だけの秘密なんだもん…」

宥「…ちゃんと使ってくれないと…おねーちゃん拗ねちゃうよ…」

京太郎「はいはい。じゃ…拗ねる前にさ」

宥「…ん?」

京太郎「俺の呼び方はどうする?」

宥「あ…そう…だよね。須賀君のままじゃ…他人行儀だし…」

宥「家族なんだから…私も呼び方変えないと不自然…だよね」

京太郎「まぁ、今までずっと須賀君で来てるから今更だけどさ」

京太郎「でも、ま、俺ばっかり恥ずかしい思いするのも癪だし…何か考えてくれよ」

宥「…じゃあ…」


+2
1.京太郎君
2.きょーくん
3.おとーとくん
4.その他なんかよさそうなのがあれば


































きょーくん

宥「きょーくんで良いかな?」

京太郎「ん…構わないけど…」

宥「えへへ…っ♪ありがとう…っ」

宥「兄弟をアダ名で呼ぶの…夢だったの…」ギュッ

京太郎「あー…確かに玄はアダ名で呼べるような長さじゃないからな」

京太郎「ま、それでひとつ姉さんの夢が叶ったんだったら俺としては嬉しい限りだよ」

宥「ん…♪」

京太郎「…んで…まぁ、この後なんだけど…さ」

京太郎「結局、部室はどうする?」

京太郎「姉さんだったら何時でも…」

宥「…ううん。もう…良いの」

宥「私…それよりも暖かいもの見つけたから…」

京太郎「暖かい…もの?」

宥「うん…だから…もうちょっと二人っきりが良いかな…」

宥「このまま二人で…身を寄せたまま…もう少し…」

京太郎「…まったく、姉さんは甘えん坊だな」ギュッ

宥「あ…っ♪」

京太郎「…こうやって抱き返したら少しは寒いのもマシか?」

宥「う…ん…♪とっても…あったかいよ…♥」

宥「…このまま溶けちゃいそうなくらいあったかくて…幸せ…ぇ♥」























【System】
松実宥の思い出が12になりました
松実宥の好感度がMAXになりました
おめでとうございます、松実宥の攻略が完了しました
これにて姉妹丼ルートが開拓され、ハーレムルートに松実宥が加わる事になりました
松実宥は新しい家族が出来て、とても暖かいようです
最終更新:2014年01月27日 21:53