小学4年生――3月

【小学4年 ―― 3月】

京太郎「(まーたーもーやーひーまーだー…)」

京太郎「(今の時期はやっぱどうしても新子の所も高鴨の所も忙しいからなぁ…)」

京太郎「(俺も手伝えれば良いんだけど…神道の事も和菓子の事も何も分かんねぇし)」

京太郎「(つか、忙しい時に行ってもまた失敗しそうな予感がぷんぷんするからなぁ…)」ハァ

京太郎「(手伝ったりしないのが一番、邪魔にならないって自分が辛い…)」

京太郎「(俺がもっと色々と出来る奴なら…良かったのに…)」

京太郎「(やっぱりそういう風になれるようにお願いしとくべきだったか…いや…でもなぁ…)」

京太郎「(他のやつの事ならともかく『そうなれるように』ってお願いするのはなんか違う気がしたし…)」

京太郎「(実際、そのためには努力するのが一番なんだから…違うよなぁ…)」



京太郎「(でも…努力…かぁ…)」

京太郎「(高鴨に勝つ為には身体鍛えれば良いってのは分かるんだけどさ…)」

京太郎「(バイトを失敗しないように努力するってのはどうすりゃ良いんだ?)」

京太郎「(そういうのはやっぱり働かないと身につかないもんだよなぁ…)」

京太郎「(でも、小学生の俺が働ける場所なんてない訳で…新子に呼んでもらえるまでそういう鍛えられ方出来ない訳で…)」

京太郎「(あー…こういうのなんて言うんだろ、堂々巡りとか…無限ループとか…?)」

京太郎「(どっちにしろ…良い気分じゃねぇよなぁ…)」

京太郎「(あー…やっぱり家でぼーっとしてるとろくな事考えないな)」ハァ

京太郎「(こういう時は…高鴨に見習って走るべきだ!)」ガバッ

京太郎「(走ってりゃ悪い気分も考えも吹っ飛ぶ!!そうじゃなくてもそうなんだ!!)」

京太郎「って事でちょっと走ってくるわ」

京太郎母「なんだか良く分からないけど、行ってらっしゃい」




京太郎「(さーって…そんな訳で特に理由もなく走ってる訳だけど…)」

京太郎「(やっぱ目標がないと辛いな)」

京太郎「(高鴨なら山に向かっていけば良いって言うんだろうけど…俺は気晴らしに走りに行くほど好きじゃねぇし)」

京太郎「(って事は自然と俺が走るルートはこの辺りって事になるんだけれど…)」

京太郎「(この辺はもう高鴨と一緒に走りまくって把握してるし…あんまりおもしろくない)」

京太郎「(…んじゃ久しぶりに…遠出してみるか?)」

京太郎「(丁度、いい感じに分かれ道が見えてきたしな)」

京太郎「(えっと…右に行けば旅館の方、左に行けば…商店街の方だっけ)」

京太郎「(さて、どっちに行こうか)」


+2
末尾偶数:旅館の方
末尾奇数:商店街の方
ゾロ目:???遭遇






























>>商店街の方

京太郎「(そんな訳で商店街の方に来たんだけど…)」

京太郎「(やっぱりこの辺も殆ど知った道だからなー…)」

京太郎「(つか、走ってる俺に声を掛けてくれる人がいるくらい知ってる道だし)」

京太郎「(あんまりその分、暇潰しになるのは良いんだけど…何となくウズウズするというか)」

京太郎「(話しかけられると止まらないといけないからこうすげぇ体力が有り余るというか…)」

京太郎「(…何だかんだ言ってもう一年、高鴨に勝とうと身体を鍛えてる訳だもんな…)」

京太郎「(んで、あいつが忙しい時期は殆ど一緒だし…あいつの性質が移ったのかも…)」

京太郎「(…それでも山じゃ未だに勝てないんだけどさ…あいつマジで何者なんだよ…)」





京太郎「(って…やばい。考え事してる間にいつの間にか鷺森レーンの方に…)」

京太郎「(結局、アレから気まずくて来れてないんだよな…)」

京太郎「(結果的に…約束が反故になってるのは凄い申し訳ないんだけど…)」

京太郎「(でも、アレだけ失敗した上で平気な顔して遊びに行くのもちょっとなぁって気はするし…)」

京太郎「…見つからない内に戻るか」

??「…誰に?」

京太郎「うひゃあ!?」

??「…びっくりした。いきなり大声あげないでよ」

京太郎「こ、こっちのセリフだよ…」

京太郎「つか、いつの間に後ろにいたんだ…」

??「君がうちを見つめて立ち止まった時から?」

京太郎「ほぼ最初からじゃねぇか!」






京太郎「つーか…声かけろよ。俺が馬鹿みたいじゃん」

??「何か思いつめた顔をしてるから声をかけない方がいいかなって」

京太郎「別に…そんな訳…」

??「じゃあ、どうして今まで来てくれなかったの?」

京太郎「…そ、それは…」

??「……」

京太郎「あの…その…」

??「…なーんて」

京太郎「え?」

??「そんなの根に持ったりしてないから」

??「来ないなーとは思ってたけど…街中で走り回っているのは何度か見かけたし」

??「そんな元気があればうちに来てくれれば良いのに、と思ってたけど、それだけだし」

京太郎「…すげー根に持ってるんじゃねぇか」

??「なんのこと?」シラー





??「で、今日は何の用?」

京太郎「え?」

??「うちの前に居たんだから、何か用事があるんでしょ?」

京太郎「いや…そ、それは…」

??「…また冷やかし?」ジトー

京太郎「…流石にあれだけ派手に失敗したところで冷やかしするほどの度胸は俺にはねぇよ」

??「…じゃあ、暇潰し?」

京太郎「あー…それが一番、近いかな」

京太郎「普段、遊んでる奴らが忙しくてさ。一人で家にいるのも退屈だし…適当に走ってた」

??「ふーん…そうなんだ」

??「…ね。さっき私の言った事覚えてる?」

京太郎「ん…?元気があればうちに来いって奴か?」

??「そう、それ。で、今は丁度、元気も有り余ってるみたいだし…」

??「もう一回…バイトする?」

京太郎「…え?」





京太郎「い、いや…良いのかよ」

??「何が?」

京太郎「いや、だって、俺あんなに派手に失敗して…」

京太郎「すっげぇ迷惑だって掛けたし…」

??「でも、わざとじゃないんでしょ?」

京太郎「あ、当たり前だ。そんな事するほど恥ずかしい奴じゃねぇよ」

??「じゃあ、別に良いじゃない」

??「それに…男の子なんだし、あのままじゃ終われないでしょ」

京太郎「…あぁ。…そうだ」

??「だったら、私の提案は君にとっても有難いものなんじゃない?」

京太郎「…そう…だ」

??「じゃ、契約成立。また服とか貸すから中に入って」

京太郎「あぁ。でも…」

??「大丈夫。今日は暇だし、私もちゃんとフォローするから」

??「この前の失敗も緊張し過ぎが原因なんだし、リラックスすれば失敗しないって」ポンポン

京太郎「…分かった」

??「ん。じゃあ、行こうか」ニコ




>>+2

00~20 沢山、??にフォローされてしまった。
21~60 思ったよりそこそこ出来た。【バイトが苦手】をランクダウン。
61~99 ??のフォローなんて必要なかった。【バイトが苦手】を解消

※デメリットスキル【バイトが苦手】の関係で-5されます。































>>??のフォローなんて必要なかった。

京太郎「ふっはっ喰らえ!」

京太郎「ステラああああああ!」

京太郎「万物神追撃!!」




??「…おぉ」パチパチ

京太郎「はぁ…と、とりあえず…こんな感じでどうだ?」

??「上出来。まさかここまでやるとは思わなかった」

京太郎「まぁ…二回目だし…それに客も少ないしな」

??「それでも最初からは雲泥の差。頑張ったんだね」ニコ

京太郎「う…べ、別に…これくらいやってようやく一人前だろ」

京太郎「ほ、褒められる事じゃねぇし…ようやくこの前の分仕事したってだけだし」

??「ふふ。もしかして照れてる?可愛い」

京太郎「て、照れてなんかねぇよ!」

京太郎「つ、つーか、前から思ってたけど…お前、年下だろ!?年上を可愛いとか言うなよ!」

??「…え?」

京太郎「え?」

??「…私、小学五年生なんだけど…」

京太郎「えっ」

??「君、幾つ?」

京太郎「…し、小4…」

??「…」

京太郎「…」

??「可愛い」

京太郎「うあー…っ」カァァァ






??「じゃあ、可愛い君に…はい、これ」

京太郎「…いや、良いよ」

??「ダメ。そういうのは…」

京太郎「良く良く考えてみたら小学生働かせてる時点でダメだろ」

??「む…正論を言うなんて生意気…」

京太郎「それにまぁ…前回はお前…あ、いや…」

??「…灼だよ。鷺森灼」

京太郎「…鷺森の手ぇ取ってた訳だしな」

京太郎「だから、それは受け取れない」

京太郎「それでも…そっちの気が済まないって言うんなら…」

京太郎「また来るからさ。その時、1ゲームだけで良いから…サービスしてくれよ」

灼「…うん。分かった」

京太郎「んじゃ、またな鷺森」

灼「あ、ちょっとまって」

京太郎「ん?」

灼「君の名前、なんて言うの?それ聞かないとバイトの人に伝えられない」

京太郎「あっ…それもそっか」

京太郎「須賀だよ。須賀京太郎」

灼「…京太郎…可愛い名前」

京太郎「んな!?」

灼「じゃ、またね、京太郎」フリフリ

京太郎「う…う…くそ…あいつには本当に新子とは別の意味で勝てそうにねぇ…」












【System】
鷺森灼の思い出が4つになりました(お詫び分+1)
鷺森灼の好感度が5(1+4)になりました。
デメリットスキル【バイトが苦手】がなくなりました。
最終更新:2013年09月21日 15:33