中学三年――12月EX

【中学3年 ―― 12月EX】

京太郎「(それから憧たちの玩具にされまくった)」

京太郎「(最後の方は痺れを通りすぎて痛すぎて涙が出そうになったくらいだ)」

京太郎「(しずだけはそんな俺を慰めてくれたけど…)」

京太郎「(まぁ…あの程度で済んで御の字って思うべきなんだろうな…)」

京太郎「(ちゃんと皆に伝えずにその辺、勘違いされたのは俺の所為だろうし…)」

京太郎「(それに冷静に考えれば…クリスマスに誘ったら変な風に誤解されるよな…)」

京太郎「(その辺、まったく考えずに誘った俺が一番、悪い)」

京太郎「(それに…痺れがとれた頃には皆も機嫌直してくれたし)」

京太郎「(最後は和やかな感じで終われたし、よしとしよう)」

京太郎「(それより…今日はやえさんとの二回目のデートなんだ)」

京太郎「(コレを逃せばまた気まずくなってしまうかもしれないし…)」

京太郎「(昨日の分の教訓は…今日活かしておかないとな)」










京太郎「(っと…今日は俺の方が先か)」

京太郎「(何時もなら30分前に来ても先にやえさんが居たんだけど…)」

京太郎「(…ま、たまにはそういう日もあるか)」

京太郎「(それに玄の奴じゃないけど…たまには待つのも悪く無い)」

京太郎「(って…そう言えば…最初のデート…ってかランニングの時もやえさんの方が遅かったんだっけ)」

京太郎「(あの時は…ちょっとびっくりしたな)」

京太郎「(ジャージだと思ったらまさかのおしゃれ着だったし…)」

京太郎「(でも、やえさんすげー似合ってて…可愛かったな)」

京太郎「(そうそう。そう言えば…あそこにいるような人と同じ感じ…って…え?)」








やえ「だ、だから…私は人と待ち合わせしていて…!」

「そんなの放っておけば良いじゃん」

「そうそう。それより俺、車持ってるんだけどさぁ…乗ってかない?」

やえ「乗りません…!」

「えー良いじゃん。ジャスコ行こうぜ、ジャスコ」

「相手が女の子なら一緒で良いからさ」

やえ「…っ!さっきから図々しいですよ…!」

「図々しくなくてナンパが出来る訳ないだろ!」

「この前振られて寂しいんだよ…な、人助けだと思って…」

やえ「こっちは迷惑してるんです…!!」

京太郎「(あー…なるほど)」

京太郎「(先に着いてたけれど…絡まれてたんだな…)」

京太郎「(って、納得してる場合じゃない。とりあえず…)」

京太郎「(声を掛けて…)」

「じゃあ、そこの喫茶店だけでも…奢るからさ」ガシッ

やえ「や…!は、離して下さい…!」

京太郎「…っ!」


>>+2
00~50 おい、何してるんだ?
51~99 どうかしたんですか?
※男気により+10


































>>どうかしたんですか?

京太郎「…どうかしたんですか?」

やえ「あ…き、京太郎君…」

「…チッ、なんだ男かよ」

京太郎「はは。申し訳ないです」

京太郎「…それより何時までもやえさんの手を掴んでいるんですか?」

京太郎「彼女嫌がってますよね?それとも警察呼ばれた方が良いですか?」

「…あぁ、わかったよ…くそ…」スッ

「…くそーこれで失敗10人目かよ…」

やえ「っ!…京太郎君…」ギュッ

京太郎「…ごめんな。気づくの少し遅れて…」

やえ「ううん…き、来てくれただけでも…嬉しい…から」フルフル

京太郎「…あー…とりあえず…その…」

京太郎「(い、いきなり抱きつかれて…ま、周りの視線が…!)」

京太郎「(いや…でも…やえさん震えて…怖がってるみたいだし…)」

京太郎「…」ギュッ

やえ「…あ…」

京太郎「…悪い。ちょっと寒いんで…こうしといて貰って良いか?」

やえ「…う…ん…♪」










やえ「はぁ……ごめん…ね」

京太郎「ん?」

やえ「い、今までナンパなんてされたことなくって…凄い…怖くて…」

京太郎「気にするなよ。誰だってあんな風に強引に来られちゃ怖いって」

やえ「でも…」

京太郎「良いから。それより…無事でよかった」ナデナデ

やえ「あ…♪」

京太郎「あ…わ、悪い」

京太郎「その…つ、つい…癖って言うか…なんていうか…」

京太郎「あ、憧とか慰めるときにこれが一番有効だから…えっと…」

やえ「~っ!」

やえ「…て」

京太郎「え?」

やえ「…もっと…して…」ギュッ

京太郎「いや…でも…」

やえ「い、嫌じゃない…から。寧ろ…せ、背中…気持ち良かったから…」

京太郎「…ぅ…」

やえ「…それとも…新子には出来て…私には出来ない…?」

京太郎「…分かった…」ナデ

やえ「ん…♪」










やえ「…ふふ…」

京太郎「落ち着いた?」

やえ「…うん。ありがとうね」ギュッ

京太郎「…あの、そう言いながら離さないのは一体…」

やえ「…だってなんだか勿体無くて」クスッ

京太郎「いや…勿体無いって」

やえ「こうして京太郎君にギュってされたのってあんまりないし」

京太郎「…そもそもあんまりある方がおかしいと思うんだけど」

やえ「…新子にはあるのに?」

京太郎「だって、憧は幼馴染でリハビリもしなきゃいけないし…何より」

やえ「…何より?」

京太郎「…や、やえさん可愛いから…ドキドキするんだよ」

やえ「え…っ」カァァ









京太郎「その…今日の服も似合ってる」

京太郎「それ…この前のデートの時の奴だよな」

やえ「お、覚えててくれたんだ…」

京太郎「…ま、まぁ…その…それだけ印象深かったんだよ」

京太郎「すげー可愛くて…その時もドキドキしたし…」

やえ「そ…そんな…女殺しな事ばっかり言っちゃって…」モゾモゾ

京太郎「ん…?」

やえ「そんな事言われると…私…離れたくなくなっちゃうよ…」

やえ「折角のデートなのに…私…ずっとずっとこうしていたくなっちゃう…」ギュッ

京太郎「それならそれで良いんじゃないか?」

京太郎「別に…デートなんてどうすりゃ良いなんて定義がある訳じゃないし」

京太郎「今や家の中でゴロゴロしてるだけでもデートになる時代だしさ」

京太郎「…だから…こうやって抱き合ってるだけでも十分、デートだろ」

やえ「…京太郎君ってさ」

京太郎「ん?」

やえ「…時折…凄いこう…悪魔の囁きと言うか…頷いちゃダメな事簡単に言っちゃうよね…」

京太郎「え…?変だったか?」

やえ「変じゃないけど…もう…」

やえ「…そういう事言われると…本当に我慢出来なくなっちゃうって事」

やえ「…少しくらい察してよ…ね」










京太郎「一応、察した上で言ってるぞ」

やえ「え?」

京太郎「こんな冗談幾ら何でも言わないって」

京太郎「やえさんとそうなっても良いって思ってるからこそ言ってるんだよ」

やえ「…ぅ…」カァァ

京太郎「…あれ?やえさん」

やえ「はぁ…もう…もうホント…鈍感なのに…嬉しい言葉だけは絶対にくれるんだから…」スッ

京太郎「…アレ?良いのか?」

やえ「うん…ちょっと名残惜しいけど…でも…」

やえ「ずっとこうやって抱き合ってたら…私、今度は家に帰れなくなっちゃいそうだし」

京太郎「別にそうなったら家まで送るぞ」

やえ「…なら今度はきっと帰ってほしくないって言うし」

やえ「それは流石に無理…でしょ?」

京太郎「流石に泊まりは…」

やえ「だから…このままだと負けちゃいそうだし…ちょっと理性が頑張るしかないの」

やえ「それに…折角のデートなんだし」

やえ「お昼ごはんも作ってきたから…抱き合ってるだけなんて勿体無いし」

やえ「またこの前みたいに…色々、見に行こう?」スッ

京太郎「…あぁ。そうだな」スッ

京太郎「そうしよっか」ギュッ

やえ「うん…♪」









京太郎「(それから俺達は色んなところを回った)」

京太郎「(年末だって事もあってショッピングモールは何処も一杯で…)」

京太郎「(逸れないように手を繋いでいなかったらもしかしたらバラバラになっていたかもしれない)」

京太郎「(けれど、そんな人波に揺られるような時間も楽しくて…)」

京太郎「(俺たちが気が付いた頃には日が落ちて、別れる時間が近づいていた)」

京太郎「(それでも別れたくないと…そう思った俺達は…)」

京太郎「(別れる時間を少しでも先延ばしにする為に、ゆっくりとやえさんの家を目指していた)」

京太郎「(だけど、それでも時間の歩みを止める事は決して出来なくて)」

京太郎「(俺達はついにやえさんの家へと着いてしまった)」

やえ「…今日はありがとうね」

やえ「とっても…楽しかった」

京太郎「…こちらこそ。俺も…すげー楽しかったよ」

やえ「そっか…」

京太郎「…あぁ」









やえ「それじゃあ…ね。えっと…またデートしてくれる?」

京太郎「勿論。俺なんかで良ければ」

やえ「なんかじゃないよ。京太郎君が良いの」

京太郎「はは。光栄だよ」

やえ「ふぅ…またこれは気づいてくれてないかな…」

京太郎「ん?」

やえ「…良いけどね。京太郎君がそういう人だって…もういやというほど知ってるし」

やえ「でも…二回目のデートって事で…意地もあるから…さ」

やえ「ちょっとだけ…屈んでくれない?」

京太郎「屈む?こうか?」スッ

やえ「ん…もうちょっと下かな」

京太郎「これくらい?」

やえ「うん。それくらい」

やえ「…じゃ…行くよ」スッ

京太郎「…え?」
























チュッ

































京太郎「…え?」

やえ「…今日一日、エスコートしてくれた素敵な男の子にご褒美…」カァ

やえ「い、言っとくけど…これ…私のファースト・キスなんだから…ね」マッカ

京太郎「え…い、いや…あの…」

やえ「忘れたりなかった事にしちゃったら…流石に本気で泣いちゃうんだから」シュゥ

京太郎「うぇ…い、いや…あの…や、やえさ…」

やえ「…じゃ…その…き、今日は…お家戻る…ね」スッ

やえ「…ま、また今度…よ、よろしくね!」バタバタッガシャン

京太郎「うぇ…え…えっと…う…」スッ

京太郎「(…唇…柔らか…かった…)」

京太郎「(…夢じゃない…よ…な…)」

京太郎「(俺さっきやえさんにキスされて…)」カァァ

京太郎「(え…何!?なんでこうなったんだ!?)」

京太郎「(わ、分からない…分かんない…けど…)」

京太郎「(…やえさんの唇…気持ち良かった…な)」






















【System】
小走やえの愛情度がLv1になりました
小走やえが何処にキスしたかは秘密なようです
最終更新:2014年01月24日 07:16