小学4年生――1月

【小学四年  ―― 1月】

京太郎「ん…すぴぃ…」Zzzzz

穏乃「お邪魔しまーす…って、あ、やっぱり寝てる」

京太郎「すぴゅぅ…ふ…あ…ぁ」Zzzz

穏乃「京太郎、起きて、朝だよ」

京太郎「ん…ひゅぅ…」Zzzzz

穏乃「もー…寝坊助なんだから…」

穏乃「んじゃ…よいしょっと…」ギシッ

穏乃「えへへ…まうんとぽじなんとかになったぞー起きないと食べちゃうぞー」

京太郎「んごー…」Zzzz

穏乃「むぅ…」

穏乃「京太郎、起きろー!!!」ギシギシギシギシ

京太郎「Σふぁっ!?」




穏乃「あ、起きた」

京太郎「起きた、じゃねぇよ…何やってんだ」

穏乃「京太郎を起こそうと思って!」

京太郎「だからってベッド揺らすなよ…ったく」

京太郎「次からは叩くなりなんなりしてくれりゃいいからさ」

穏乃「えー流石にそれは可哀想な気が…」

京太郎「ベッド壊されるよりマシだっての…」フワァ

京太郎「んで…悪いな。昨日、新子の手伝いしてたから遅くてさ」

穏乃「あ、そうなんだ。じゃあ、まだねむい?」

京太郎「いや、折角だし起きるわ。だから、そろそろ降りろ」

穏乃「えー」

京太郎「えーじゃねぇよ」

穏乃「なんだか乗り心地良かったのになぁ」イソイソ

京太郎「全然、嬉しくねぇ…」




京太郎「んで、なんの用なんだ?」キガエキガエ

穏乃「あ、その前に、新年あけましておめでとうございます」フカブカ

京太郎「あ、そうだった。新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくおねがいします」フカブカ

穏乃「えへへ…で、私が来たのは、初詣に誘おうと思って」

京太郎「あぁ、なるほど…新子のところか?」

穏乃「うん!京太郎もどう?」

京太郎「そうだな…昨日の事もあるし行く事にするわ」

穏乃「昨日の事?」キョトン

京太郎「あ、いや…その…き、気にすんなよ」

穏乃「えー…気になる…」





【吉水神社】

穏乃「とうちゃーっく!」

京太郎「あぁ…やっぱこの時間でも人多いなぁ…」

憧「あ、しずに京太郎。あけましておめでとう」

京太郎「おう。あけましておめでとう。今日も巫女服なんだな」

憧「何時もと特に代わり映えのない格好に来てる奴に言われたくないわよ」

穏乃「でも、憧の巫女姿っていいなーすごい似合ってる」

憧「そう…?ありがとう」ナデナデ

穏乃「えへー♪」

京太郎「なんか、俺の対応と違うくね?」

憧「だって、京太郎だし」

京太郎「どういう意味だそれ!?」







憧「はいはい。それと…悪いけど、今日はあたし忙しいからあんまり構えないからね」

穏乃「分かってる。忙しい所ごめんね」

京太郎「おう。そっちも頑張ってな」

憧「うん。じゃあ、またね」イソイソ

穏乃「…憧も大変だなぁ」

京太郎「お前んところもそうだろ。年末、おせち関係で結構忙しかったみたいだし」

穏乃「それでも私に出来たの店番だけだし…憧は一人前みたいに立派に働いてるし…」

穏乃「それに一回つり銭間違えそうになっちゃって、お客さんに指摘されたりも…」

京太郎「……」

穏乃「あれ?どうかした?」

京太郎「いや…改めて自分のレベルの低さを自覚しただけだ」ズーン

穏乃「え…?」

京太郎「別に高鴨の事見くびってた訳じゃないけど…高鴨以下だったのか俺…」

穏乃「わ、わわ…!よ、良く分かんないけど元気だして」ナデナデ

京太郎「うぅ…すまん…」





穏乃「ほ、ほら、順番来たよ順番!」

穏乃「どうせだし、元気が出るようなお願いしようよ!」

京太郎「そ…そう…だな」

京太郎「(と言っても…元気の出るお願い…なぁ…)」

京太郎「(そんなもの…正直、思いつかない)」

京太郎「(お年玉が一杯、貰えるように…とか?いや…それは流石にちょっとどうかと思うしなぁ…)」

京太郎「(別に健康だし、勉強だってちゃんとついてけてるし…思いつくのがマジでねぇ…)」

京太郎「(あ…いや…違うな)」

京太郎「(一つだけ…思いつくのがあったわ)」




>>+2
末尾奇数:新子の事
末尾偶数:高鴨の事
ゾロ目:自分のバイトの事































>> 新子の事

京太郎「(新子の事…だな)」

京太郎「(昨日もあんな風に迷惑掛けて…情けない所見せちまってさ…)」

京太郎「(こんなんじゃ…王子様には程遠いよな…まったく…)」

京太郎「(別に…あいつに相応しい男になりたいと思ってる訳じゃないけれどさ…)」

京太郎「(でも…このままじゃいけない事くらい俺にだって分かってる)」

京太郎「(こうしてバイトに誘ってくれたりとか…そういうのをしてくれた分は…返せるような男にならないとな…)」

京太郎「(だからってそんな風になりたいって神様に頼むんじゃ…あまりにも格好悪い)」

京太郎「そういうのは自分で努力して掴んでこそのものだしな)」

京太郎「(だから…神様。俺にお願いがあるとすれば…新子が今年一年何事もなく楽しく過ごせる事です)」

京太郎「(…まぁ、そんな事一々、お願いしなくても巫女だから当然なんだろうけれどさ)」

京太郎「(あいつ…本当に良い奴だから…だから、絶対にお願いします)」

穏乃「…京太郎?」

京太郎「ん…あ…ごめんな」

穏乃「ううん、良いけど…凄い真剣だったね」

京太郎「まぁ…色々と迷惑掛けてるしな」

穏乃「え?」キョトン

京太郎「あ、悪い。それよりほら、おみくじ引きに行こうぜ」

穏乃「そうだね。大吉だったらいいなー」






憧「ん。あ、ふたりともお参り終わったの?」

京太郎「あ、新子。こっちに居たのか」

憧「うん。ちょっとこっちで人手が足りなかったから。…で、おみくじ?」

穏乃「うん。一回お願いします」

憧「普通は一回だってば。京太郎は?」

京太郎「俺も勿論引くよ」

憧「はい。じゃあ、一人300円ね」

穏乃「はーい」チャリン

京太郎「あいよ…っと」チャリン

憧「じゃ、こっちから適当に引いてね」

京太郎「んじゃ高鴨から先に引けよ」

穏乃「ありがとう!それじゃ…よいしょっと…」カチャカチャ





憧「…で、京太郎は何をお願いしたの?」

京太郎「お前、それが仮にも巫女さんが聞く事なのかよ」

憧「別に良いじゃない。隠すような事じゃないんだし」

京太郎「まー…別に言っても良いけどさ」

憧「え?」

京太郎「…えってなんだよ、えって」

憧「いや、まさかそんな風に言われるとは思ってなかったから」

京太郎「別に…恥ずかしい事願った訳じゃないしな」

憧「じゃあ、何を?」

京太郎「お前の事」

憧「…え?」

京太郎「お前が今年一年楽しく過ごせますようにって」

憧「は…は、はぁぁ!?」カァァ





憧「な、何を頼んでるのよ!ってか自分の事頼みなさいよね!!」カァァ

京太郎「いや…特に思いつかなかったし…」

憧「それでも色々あるでしょ!バイトの事とかさ!」

京太郎「…あ、忘れてた」

憧「なんで忘れるのよ!それが一番大事でしょ!」

京太郎「いや…それより先にぱっと新子の事が出てきたから…」

憧「~~~っ!!!!」カァァァ

京太郎「あれ…?新子?」

憧「う…う…」

憧「は、恥ずかしい事言うんじゃないわよ…」プシュゥ

京太郎「そんなに恥ずかしいか?」

憧「アンタにはまだ分かんないけど…すっごい事言ってるのよ一応…」マッカ

京太郎「…そうなのか?」

憧「そうなの!まったく…本当…たまに格好良いんだから…」ポソッ

穏乃「あ、大吉だって!やったー!」

京太郎「お、じゃあ、次は俺の番だな…よいしょっと…」




>>+2
00~25 大凶
26~50 凶
51~75 吉
76~99 中吉
ゾロ目大吉





























京太郎「…大凶…」

穏乃「えっ!?だ、大丈夫なの!?」

憧「大凶なんて滅多に出ないもの良く引き当てたわね…」

京太郎「あー…これどうすりゃ良いんだ?」

憧「とりあえずその紙を細くたたんで、あっちのご神木の枝に括りつけときなさい」

憧「んで…お父さんに言っておくからあとでお祓い受ける事」

京太郎「…そんな大層なもんなのか?」

憧「うちの神社ってね…縁起が悪いからって何時も大凶は外してるの」

憧「それでもたまーに出るんだけど…それは担当した人のミスで紛れ込んじゃった時だけ」

憧「正直、数年でもあるかないかの一枚をアンタは今、引き当てたのよ」

京太郎「…」

憧「…」

穏乃「…」

京太郎「…分かった。ちゃんとお祓い受けとくわ…」

穏乃「そ、その方が良いよー…」











【System】
新子憧の思い出が7になりました
新子憧の好感度が8(1+7)あがりました。
現在の新子憧の好感度は30です。
最終更新:2013年09月21日 15:26