中学三年――9月EX

【中学3年 ―― 9月EX】

京太郎「(結局…俺はやえさんに約束出来なかった)」

京太郎「(絶対に晩成に入りますって…そんな言葉をやえさんは求めていたはずなのに)」

京太郎「(そう言えるほどの学力が俺にはどうしてもなくて…)」

京太郎「(あー…くそ…こうなるならもっと勉強頑張っとけば良かったな…)」

京太郎「(いや…こうなるって分かる可能性なんざ欠片もなかったから当然なんだけどさ…)」

京太郎「(でも…やえさんとても悲しそうだった)」

京太郎「(我慢してたけど…今にも泣きそうな顔をして…)」

京太郎「(…あんな顔をさせたくなかったはずなのに俺…)」

京太郎「(あー…くそ…どうしたらよかったんだろうな…)」

京太郎「(…やえさんを傷つけない為に…俺は…どうするべきだったんだろう…)」









京太郎「(…その辺の事深く考えても仕方ないって分かってるんだけどな…)」

京太郎「(それに…今日は松実館にお呼ばれしてるんだ)」

京太郎「(少しは気分もあげていかないと…な)」スッ

玄「あ、京太郎君。いらっしゃい」

京太郎「おう、玄。来たぞ」

玄「うん。待ってた…じゃなかった」

玄「お待ちしておりました、須賀様」ニコー

京太郎「お、おぉ…」

玄「本日は松実館のご利用ありがとうございます。お荷物等はございますか?」

京太郎「あぁ。これな」スッ

玄「ありがとうございます。少しお預かりさせていただきますね。では、お部屋にご案内させていただきます」スッ

玄「こちらへどうぞ」

京太郎「あ、あぁ…頼む」










【松実館客室】

玄「はい。こちらです」

京太郎「こちらですって…お前なー」

玄「え?」

京太郎「…ここ松実館で一番上等な部屋じゃねぇか」

玄「え?ダメ?」

京太郎「ダメってか…良いのかよ?」

玄「でも、今日は特にお客さんいないし空いてるお部屋だし…」

玄「それに京太郎君の三年間を労う為のものなんだもん」

玄「並のお部屋じゃ割に合わないよ!」

京太郎「うーん…そんな立派な働きをしてたつもりはないんだけどなぁ…」

玄「そんな事ないよ。本当にとっても助かってるんだから」

玄「あ、それより、今、お茶淹れるね」コポコポ

京太郎「ん…ありがとうな」









京太郎「はー…なんかこうしてるとさ」

玄「うん?」

京太郎「すげー違和感がやばい」

玄「あはは。そう?」

京太郎「あぁ。だって、普段、入る事はあっても泊まる事はない部屋で寛いでるんだぞ」

玄「そうかなー?私は結構、お客さんのいないお部屋で遊んでたりしてたけど…」

玄「…あ、今のおとーさんとおねーちゃんには内緒ね?」クスッ

京太郎「分かってるって。つか、宥さんはそんな事じゃ怒らないだろ」

玄「そんな事ないよ。怒ったおねーちゃんってとっても怖いんだから」

玄「ごめんって謝るまで絶対に許してくれないし…ずっと怒りっぱなしだし…」

京太郎「そりゃ玄が下らない事するからだろ」

玄「く、くだらなくなんかないもん。この前はたまたまお客さんのおもち見て気分が舞い上がって失敗しちゃっただけで…」

京太郎「いや、そりゃ最高に下らないだろ」

玄「うぅ…京太郎君までおとーさんと同じような事言う…」









京太郎「…って言うか、お前、仕事に戻らなくて良いのかよ?」

玄「うん。丁度、休憩時間に合わせたから」

玄「それに話し相手もいないと京太郎君も暇でしょ?」

京太郎「まぁ…な。三年間歩きまわった場所だし」

京太郎「今更、探検なんてするような年でもないしなー」

玄「ふふ…そうだね。もう高校生なんだもんね」

京太郎「ま…高校生って言ってもまだまだガキだけどな」

京太郎「それは玄を見てると良く思うよ」

玄「うん。そうだね…ってそれどういう意味?」

京太郎「さぁな。自分で考えたらどうだ?」

玄「むー…意地悪ぅ…」

京太郎「悔しかったらもうちょっと精神的に成長してみろっての」

玄「…別に変わってない訳じゃないんだけどな」

京太郎「ん?」

玄「…ううん。なんでもない」









玄「あ、そうだ。京太郎君、お風呂どう?」

京太郎「風呂かー…そうだな。たまに入らせて貰ってるけど…」

京太郎「あんまりゆっくり浸かれないからな、たまには…」

玄「あ、大丈夫だよ。今日は家族風呂の予約入れてるから」

京太郎「家族風呂って…あの露天の奴か?」

玄「うん。お客さん少なかったし…あっちならゆっくり入れると思うよ」

京太郎「そうだな…んじゃ、たまには松実館自慢の温泉でも堪能しますか」

玄「はーい。じゃあ、お客様お一人ご案内~♪」









【家族風呂】

京太郎「あ゛ぁぁぁぁ…~……」

京太郎「(…やっぱこの温泉良いよなぁ…)」

京太郎「(こうじっとりと骨にまで染み込んでくる感がある)」

京太郎「(身体の芯までじっくり暖められて解されてるって言うか…)」

京太郎「(…なんか宥さんみたいな感じだよなこれ)」

京太郎「(あんまり熱いって訳じゃなく、寧ろ、若干、温めなんだけど)」

京太郎「(しっかり暖めてくれる感じが良い)」

京太郎「(お陰で何時までも浸かっていられそうだし…)」

京太郎「(それに…目の前が開けたこの展望も良い感じだ)」

京太郎「(これ目当てに松実館に来る人がいるってのも頷ける話…ん?)」

京太郎「(…今、なんか脱衣所の方で何か動いたような…気の所為か?)」


>>+2
末尾偶数:玄襲来
末尾奇数:宥さん強襲


































>>玄襲来

玄「どう?京太郎君」カラカラ

京太郎「ぶっ…!く、くく玄ォ!?」

玄「うん。お背中流しに来たよー」グッ

京太郎「グッじゃねぇよ!!何してんだ!!」

玄「え?だからお背中流しに…」

京太郎「そ、そうじゃなくて!男の入浴中に入ってくるなって!」

玄「えー…でも、私、おとーさん相手に良くやるよ?」

京太郎「家族と一緒にすんな!!」

玄「…私、京太郎君の事家族みたいに思ってるよ…?」

京太郎「うっ…」

玄「京太郎君は…そんな事ない?」

玄「私の家族は…嫌?」

京太郎「…そういう聞き方すんなよ…卑怯だろ」

玄「え?」

京太郎「しかも分かってねぇのかよ…」ハァ

玄「???」









京太郎「…別に嫌じゃねぇよ」

玄「え?」

京太郎「…だから…お前の家族とか…嫌じゃないっての」カァ

京太郎「ただ…恥ずかしかったからそういう反応しただけだ」

京太郎「…だから、そんな寂しそうな顔すんなっての」

京太郎「今更、お前相手にそんな他人行儀になったりしないからさ」

玄「…えへへへっ♪」

京太郎「…なんだよ」

玄「ううん。やっぱり京太郎君は優しいなって思って」

京太郎「…優しかねぇよ」

京太郎「つか、家族って言っても、従業員は皆家族とかそういう風に思ってるんだろ?」

玄「え?うん。そうだけど…」

京太郎「だよなー…そうだよなぁ…だって、玄だもんなぁ…」ハァ

玄「え?どういう事?」

京太郎「…なんでもねぇよ。それより…俺なにも着けてないからさ」

玄「あ、後ろ向いたほうが良い?」

京太郎「…おう。そうしてくれ」







玄「うんしょよいしょ…」

京太郎「はー…」

玄「お客様、力加減などはどうでしょうか?」

京太郎「良い感じ。流石は女将だな」

玄「えへへ…♪」ニパー

京太郎「つっても、お前…さ」

玄「うん?」

京太郎「…こういうの誰彼構わずやるんじゃないぞ」

京太郎「じゃないと松実館が変なサービスやってるって誤解されるからな」

玄「変なサービスって?」

京太郎「あー…だからこう…性風俗的なアレコレだよ」

玄「ふぇっ!?」カァァ

玄「ち、違うよ!!うちは健全で清純をモットーにしてる老舗旅館だもん!そんな事絶対にしないもん!!」カァァ

京太郎「いや、分かってるけど…分かってるけどさ」

京太郎「でも、そういう悪い噂ってのは想像以上に広まりやすいって事」

京太郎「だから…気をつけろよ」

京太郎「ただでさえお前ガード緩くて心配なんだからさ」








玄「…大丈夫だよ」

京太郎「え?」

玄「…こういうのおとーさんと京太郎君にしかしないもん」ゴシゴシ

京太郎「ん…?親父さんは分かるけど…どうして俺も?」

玄「……んー…どうしてなんだろう」

京太郎「お前なー…」

玄「あはは…でも、ね。京太郎君はそういう変なの絶対にしないって分かってるから…かな」

京太郎「…はぁ。お前は男が狼だって事を忘れるなよ」

京太郎「…俺だって今、お前を襲いたくて悶々としてるかもしれないんだからな」

玄「じゃあ…襲っちゃう?」

京太郎「ぅ…」

玄「ふふ…そういうの出来ないよね、京太郎君には」

玄「だって…とっても優しいもん」ザバー

玄「はい。終わり」







京太郎「おう。ありがとうな」

玄「あ、ついでだし頭の方も洗ってあげよっか?」

京太郎「良いって。そんな子どもじゃあるまいし」

玄「良いから良いから。サービスのついでだし」

京太郎「そもそもそんなサービス頼んだつもりはないっての!」

玄「遠慮しないで良いのに…って…きゃっ!」

京太郎「っ!玄!!」


>>+2
00~50 倒れる玄を支える手は胸に当たってしまった
51~99 倒れる玄を何とか無事に支える事が出来た
ゾロ目 ラキ☆スケ

































>>ラキ☆スケ

京太郎「(まずいなんとか支えて…)」ガシッ

京太郎「(ってあれ?この角度やばくね?)」

京太郎「(玄のおもちが顔の真ん前に…)」

京太郎「(やば…!避けって…ぇぇ!!)」ツルッ

京太郎「(さっきの石鹸…!くそ…なんとか…態勢を整え…ダメだ…無理…)」ドサッ

玄「あんっ♪」

京太郎「ふが…」

京太郎「(お、おおおおお俺の顔の周りに柔らかいおもちが!!おもちが!!)」

京太郎「(むにむにしてふにふにして…うぉおおおお!)」

京太郎「(憧が抱きついてきた時には味わえないこの圧倒的ボリューム…!!)」

京太郎「(これが本当のおもち…山岡さん…俺間違ってたよ…)

玄「はぅ…あぁ…♪」

京太郎「(ってそうじゃない!早く脱出しないと…!)」

京太郎「(玄もそうだし…俺もやばい!)」

京太郎「(正直、こんな状況でずっといたら勃起しちまう…!)」

京太郎「(そうなったら…一巻の終わりだ…!)」

京太郎「(バイトも辞めさせられて周りに白い目で見られて…うぅぅ…)」

京太郎「(それを回避する為に…早く…逃げないと…)」モゾモゾ








玄「や…ぁ♪くすぐった…ぁ」ギュッ

京太郎「(って玄おおおおおおぉぉぉ!?)」

京太郎「(お前何やってんの?何やってんの!?)」

京太郎「(お前、今の状況分かってるんだよな!?)」

京太郎「(早く離れないとやばいんだって!社会的にやばいんだって!!)」

京太郎「(なのになんで俺の頭抱いてるの!?押し付けてるの!?)」

京太郎「(こんなんじゃ俺…玄の事襲いたく…)」ムクムク

玄「あ…熱い…何…これ…」

京太郎「(あ…)」

玄「なんだか硬いのがお腹に…これ…って…ふぇ…ぇぇぇ!?」カァァァ

京太郎「(…終わった。俺の人生…ここで終わった…)」







玄「あうあうあうあうあうあうあう…っ」プシュウ

京太郎「ぷぁ…!あの…く、玄…」

玄「かたいおっきいあついふとい…ふにゃあ…」マッカッカ

京太郎「…あー…ダメだな、これ…」

京太郎「(映画のラブシーンで意識飛ばす玄には刺激が強すぎたよな…)」

京太郎「(…ま、お陰で脱出出来たから有難いっちゃ有難いんだけど…)」

京太郎「(その代わり…色々と大事なものを失った気がするけどな)」

京太郎「(ま…いいや…うん。良いって事にしておこう…)」

京太郎「(それより玄の事抱き上げて…っと)」ヨイショ

京太郎「(…気がつくまで介抱してやんないとな)」

京太郎「(その後謝って…何とか事故だったって事で許して貰わないと…)」

京太郎「(…はぁ、折角のご褒美だったのにどうしてこうなったんだか…)」

京太郎「(…でも、玄の胸の中…すげー暖かくて…んで甘い匂いが一杯したな)」

京太郎「(出来ればまた…い、いや!何を考えてるんだ!!そ、それより今は…玄の事を優先してやらないと…!!)」








玄「ハッ」

京太郎「あ、気がついたか?」

玄「あれ?京太郎君?私…なんで…」

京太郎「えーっとだな…その…なんていうか…」

玄「…あっ」カァァ

京太郎「う…」

玄「かたいおっきいあついふといのが私のお腹に…ぃぃぃ」プルプル

京太郎「す、すまん!本当にすまん!!」ドザー

玄「ぅ…」カァァ

京太郎「アレは…アレは不可抗力だったんだ!!決して自分からやろうとかそういう事思ってた訳じゃなくって…!」

京太郎「生理的反応として仕方のないものだったんだ…!!」

玄「分か…るよ。分かる…けど…あうぅぅ…」モジモジ

京太郎「すまん!責任はとる…絶対とるから…!」

玄「責任…?」

京太郎「あぁ!タダ働きでも何でもするから…何とか許してもらえないだろうか…」

玄「……」






玄「じゃあ…えっと…あの…私の…」

京太郎「私の?」

玄「お…お…お…おむ…こさん…」カァァ

京太郎「お無効さん?」

玄「お、お手伝いしてくれないかな!?」ナミダメ

京太郎「え?それくらいで良いのか?ってか今日は客少ないんじゃ…」

玄「い、良いの!お、お仕事は探せば一杯あるし…!」

京太郎「そ、そっか。それじゃあ…とりあえず後で浴衣から仕事着に着替えるよ」

玄「ぅー…私の馬鹿…ぁ」

京太郎「…ん?どうかしたのか?」

玄「何でもない…はぅー…」プシュウ






玄「あ、後…後…ね」

京太郎「ん?」

玄「わ、私のおもち…どうだった…?」

京太郎「…お前、ここでそれを聞くのか…」

玄「だ、だって…やっぱり…気になる…し…」モジモジ

玄「それに最初の時も聞いたし…い、今更、恥ずかしがる事でも…な、ないじゃない…?」

京太郎「…その割には顔真っ赤だぞお前」

玄「ぅー」カァァ

京太郎「…つか…察してくれよ」

玄「え?察するって…何を?」

京太郎「…あのな。男ってのは別に何でも良いから反応する訳じゃないんだって」

玄「そ、それって…」カァァ

京太郎「う…い、良いから!とにかく仕事すんぞ仕事!!」

玄「あ…ま待って!!」

京太郎「なんだよ…まだ一の古傷えぐろうってのか…?」

玄「あ、いや…そ、そうじゃなくて…あの…えっと…」








玄「わ、わわ…私…嫌じゃなかった…から」

京太郎「…え?」

玄「き、京太郎君だから…い、嫌じゃなかった…よ」

京太郎「お前…それって…」

玄「も、勿論!他の人は嫌だけど…でも…あの…私…」

宥「…あれ?玄ちゃん?」

玄「うひゃううううぅぅ!?」ビックゥゥゥゥ

宥「ひにゃ!?」ビックゥゥゥゥ

玄「お、おおおおおおねーちゃん!?」カァァ

宥「う、うん…あれ?京太郎君も、いらっしゃい」

京太郎「お、おう…」

玄「も、もももももしかして聞いてたの!?」

宥「…聞いてた?何を?」キョトン

玄「う、ううん!分からないなら良いの!」

玄「じ、じゃあ、私、お仕事戻るから!京太郎君!また後でね!」ダッ

宥「あれ?お仕事?」クビカシゲ

京太郎「あはは…ま、まぁ…色々あってさ…」

京太郎「…また今日もお世話になります」ズーン




















【System】
松実玄の思い出が10になりました
松実玄の好感度が12あがりました
現在の松実玄の好感度は77です

須賀京太郎はスキル【ラキスケ(玄)】を手に入れました
このスキルは松実玄相手の判定に+3するスキルです
最終更新:2014年01月24日 05:38