中学三年――8月インターミドル

【中学3年 ―― 8月第二週インターミドル】

京太郎「(さて…ようやく始まったインターミドルだけれど…)」

京太郎「(初戦は相変わらず簡単に終わったな)」

京太郎「(去年は戦力もあってか、αが頑張るしかなかったけど)」

京太郎「(今年は大将までがっちりと固められている)」

京太郎「(多少のミスくらい後ろで取り返せるような布陣が出来ているんだ)」

京太郎「(油断は禁物だけど…正直、青山以外の中学に簡単に負ける気はしない)」

京太郎「(チームとの団結力も総合力も…去年とはまるで違うんだから)」

京太郎「(それに…)」


>>+2
00~50 初戦でWたちが一皮剥けた気がする
51~99 初戦でWたちが一皮剥けた
※補正なし

































>>初戦でWたちが一皮剥けた

京太郎「(初めてのインターミドルって事もあって緊張していたんだろう)」

京太郎「(Wの打ち筋は昔のようにガチガチだった)」

京太郎「(けれど、それも自分の能力が通用すると思うとすぐさま攻撃へと転じた)」

京太郎「(Wの活躍でYの緊張もほぐれたのはいつも通りの綺麗な打ち筋で次へと繋いでくれた)」

京太郎「(どうやら…わざと後ろにバトンを渡して緊張を解すのは上手くいったみたいだな)」

京太郎「(βに言われた時は少し驚いたけれど…でも、上手くいったようでよかった)」

※チームの雀力が1あがり、全員の補正値がアップしました








京太郎「(さて…そろそろ二回戦も始まるんだけど…)」

京太郎「(…相手は上原、御広谷、太平山か)」

京太郎「(まさにザ・強豪って感じのラインナップだな…)」

京太郎「(特に御広谷に入ったっていう一年のエースの情報はまだ不明のままだ)」

京太郎「(何かしら特殊な能力を持っているらしいが…でも、その内容までは牌譜や映像を見ても分からない)」

京太郎「(上原は前のエースが抜けた分、この中じゃ一段劣るけれど…でも、強豪らしくチームとしては十分強い)」

京太郎「(勿論、俺が劣っているとは思わないけれど…でも、油断出来るような相手じゃないな)」ブルル

京太郎「(…あれ?メール?誰からだ?)」


>>+2
末尾16 憧から
末尾27 しずから
末尾38 玄から
末尾49 宥さんから
末尾50 灼から

































>>しず

From:高鴨穏乃
Subject:頑張れー!
テレビ見てるよー
京ちゃんはそろそろ出番?
私もドキドキしてきた
テレビの向こうから応援してる


京太郎「(…はは。相変わらず短い文章ばっかりだな)」

京太郎「(…まぁ、初期の頃に比べれば、まだ全然マシか)」

京太郎「(最初の頃はメール慣れてないのもあって打ち間違えばっかりだったからなー…)」

京太郎「(それに比べれば上達したもんだ)」ウンウン

京太郎「(…ま、憧みたいにメール使いこなすしずとか想像出来ないけどさ)」

京太郎「(つか…あいつテレビ見てるのかよ…)」

京太郎「(しかも…これ文面から察するに生中継だよなぁ…)」

京太郎「(そう思うと…すげー恥ずかしいなー…)」

京太郎「(今この瞬間…カメラのレンズの向こうで…しずが俺の事見てるんだ)」

京太郎「(そう思うと…尚更、負けられないよな)」

京太郎「(まだしずの誕生日祝えてないし…あいつの誕生日プレゼントの為にも…ここは必ず勝たないと…な)」

※アダ名で呼び合う関係がこの二回戦のみ適用されます


>>京太郎(雀力10+能力補正20+土壇場5+フォア10+アダ名3)48
>>上原(雀力7-能力補正(京太郎)20)-14
>>太平山(雀力6-能力補正(京太郎)20)-14※最下位の際、+30
>>御広谷(雀力5-能力補正(京太郎)20)-15※特殊能力持ち
































>>京太郎 134
>>上原 27
>>太平山 0 → リザレクション発動(30) → 30
>>御広谷 9 → 特殊能力発動(50) 69


京太郎「(こうして打つと…やっぱり少しずつ見えてくるな)」

京太郎「(恐らく御広谷の能力は…【相手のオカルトに反応するタイプだ】)」




※御広谷の特殊能力
 相手の特殊能力が発動した際、自身の雀力分の+補正を加える




京太郎「(確かに強力ではあるけれど…でも、決して抜けない能力じゃない)」

京太郎「(少なくとも…そのままじゃオカルトキラーになるのだって厳しいだろう)」

京太郎「(確かにエース起用としてはうってつけかもしれないが…でも…)」

京太郎「(…少し怪しいな)」

京太郎「(それだけでインターミドルまで来れるほど楽じゃないはずだ)」

京太郎「(恐らく…まだあいつは何かを隠し持ってる)」

京太郎「(だけど…ソレは【今、使えるようなものじゃない】らしい)」

京太郎「(ま…それなら遠慮は要らないか)」

京太郎「(とりあえず…)」

京太郎「…ツモ。倍満だ」


>>+2京太郎(雀力10+能力補正20+土壇場5+フォア10+アダ名3)48
>>+3上原(雀力7-能力補正(京太郎)20)-14
>>+4太平山(雀力6-能力補正(京太郎)20)※最下位の際、+30
>>+5御広谷(雀力5-能力補正(京太郎)20)※特殊能力が発動した際、+50 & ???
































>>京太郎 99
>>上原0
>>太平山0  → リザレクション発動(30) → 30
>>御広谷 0 → 特殊能力発動(50) → 特殊能力2発動 (50) 100 → 反転世界発動 → 50


御広谷「(…そろそろか)」

御広谷「(確かにエースの須賀強い…圧倒的だな)」

御広谷「(恐らく俺一人では勝てないだろう)」

御広谷「(だけど…俺の能力には二段目がある)」

御広谷「(他のヤツを踏み台にして…さらに加速する一打…!)」




御広谷の特殊能力2
 自身が補正後コンマで二位の場合、さらに+雀力分の補正を得る
 この効果で一位を超えた場合、一位からの放銃とする(否特殊勝利)





御広谷「(それを逃げられる奴なんて今まで誰一人としていなかった…)」

御広谷「(…喰らえ須賀…!これがお前のインターミドル初の直撃だ…!!)」

京太郎「…ポン」

御広谷「なっ!?」

京太郎「…ロン。7700」

上原「…はい…」


>>+2京太郎(雀力10+能力補正20+土壇場5+フォア10+アダ名3)48
>>+3上原(雀力7-能力補正(京太郎)20)-13
>>+4太平山(雀力6-能力補正(京太郎)20)-14※最下位の際、+30
>>+5御広谷(雀力5-能力補正(京太郎)20)-15※特殊能力が発動した際、+50 & ???


































>>京太郎66 → 運命の二つ名発動
>>上原80
>>太平山0 → リザレクション(30) → 30
>>御広谷0 → 特殊能力発動(50) → 50


上原「(よし…なんとか聴牌出来た…)」

上原「(須賀の奴にむしられた分には届かないけど…それでも十分高めだ)」

上原「(先鋒戦は殆ど捨てているとは言え…一回くらいは和了っておきたいからな…)」

上原「(…しかし、先輩がこんな化物と二年間戦っていたんだな…)」

上原「(何時もイライラしててうぜー奴だと思ってたけど…それは少しだけ尊敬する)」

上原「(良くもまぁ…心が折れなかったもんだ…)」

上原「(ま…でも…この和了で少しはそれに報いる事も…)」

京太郎「ツモ」

上原「んな…っ!?」

京太郎「満貫…2000・4000だな」



>>+2京太郎(雀力10+能力補正20+土壇場5+フォア10+アダ名3)48
>>+3上原(雀力7-能力補正(京太郎)20)-13
>>+4太平山(雀力6-能力補正(京太郎)20)-14※最下位の際、+30
>>+5御広谷(雀力5-能力補正(京太郎)20)-15※特殊能力が発動した際、+50 & 二位の際さらに+50

































>>京太郎116
>>上原55
>>太平山0 → 特殊能力発動(30) → 30
>>御広谷 59 → 特殊能力発動(50) → 特殊能力2発動(50) → 反転世界発動(-50) 109




御広谷「(く…!能力は発動している…発動しているはずなんだ…!)」

御広谷「(なのに…なんで勝てない…!?なんで届かない…!!)」

御広谷「(もう少しってところで…常に引き離されて…)」

御広谷「(テンパイからずっとツモが裏目に出て…くそ…!!)」

御広谷「(こんな事…今までなかったはずなのに…!)」

御広谷「(ここまで追い詰められた事なんて一度もないのに…!)」

御広谷「(追いつけそうなところで追いつけず…勝てそうなところで負けてしまう…)」グッ

御広谷「(これが…チャンピオン…なのか)」

御広谷「(これが本当の…中学最強の男…なのか…)」ゾッ

京太郎「…ロン。12000」











「圧倒!!!!」

「強豪校の中にあっても、阿太峯の須賀選手!!」

「圧倒的パワーで全てをねじ伏せました!!」

「いやー…御広谷の一年生も悪く無い選手でした」

「ただ、やはり経験の差ですね」

「ここぞという時の動揺が打牌にあらわれていたように感じます」

「一年生故に仕方がない事とは言え、少々、残念に思えました」

「という事は来年に期待ですかね?」

「そうですね。来年はさらに強くなってこの舞台に帰ってくる事は間違いないでしょう」

「須賀選手や江藤選手が今年で引退になる事を考えると来年からの注目株は彼かもしれません」

「なるほどー。新しいスター誕生の予感ですね」

「と、では卓の準備も出来たようなので…そろそろ次鋒戦スタートです」



>>+2
00~30 (次鋒中堅合わせて)御上原を削った
31~60 (次鋒中堅合わせて)御太平山を削った
61~99 (次鋒中堅合わせて)御御広谷を削った
※β雀力8+能力10+フォア10+勝ち星(京太郎)15で+43








>>(次鋒中堅合わせて)御広谷を削った

β「(先鋒戦を見て真っ先に思ったのが…)」

β「(御広谷の厄介さだ)」

β「(趨勢としては須賀有利だったが…何度か危ないところまで食らいついていた)」

β「(勿論、地力としては須賀の奴が有利だし…多分、100戦やっても殆ど負ける事はないだろう)」

β「(だが…こいつらに決勝戦まで行かれると間違いなく面倒だ)」

β「(決勝戦で当たる青山には…既に江藤って化物がいるんだから)」

β「(須賀の奴は江藤の相手をするので精一杯で…他のやつに構っている余裕はないんだ)」

β「(だからこそ…ここは…)」

β「…ロン」

β「それロン」

β「…それだ。悪いな」

β「(…御広谷を三位へと叩き落す)」

β「(次へと上がってこれない位置まで…確実に)」

β「(これが俺の考える…チームとしての最善だ)」

β「(この後どうなるかは分からないが…)」

β「(…Y…後は頼んだぜ)」
















「中堅戦は先鋒次鋒戦と変わってかなり静かな戦いでしたね」

「いえ…そんな事ないですよ。寧ろ、先鋒よりも遥かに厳しいバトルでした」

「そうですか?点数のやりとりを見てもあまり激しくはないですが…」

「確かに収支だけを見ればそうかもしれませんね」

「ですが…ほら、見て下さい。区間得失点差で見ると…」

「…御広谷が恐ろしく沈んでいますね」

「えぇ。勿論、これは偶発的なものではありません」

「恐らくモブβ選手が狙ったんでしょう」

「という事は…」

「えぇ。それだけ阿太峯も新生御広谷を警戒しているという事なのでしょう」

「ここから御広谷が逆転するのは少々、厳しいでしょうね」

「勝つよりも次の事を考える。これも阿太峯が掲げるフォア・ザ・チームの一環でしょう」

「とは言え、麻雀は何が起こるか分からない競技です」

「副将で盛り返す事が出来れば、御広谷の復活も見えてくるかもしれません」

「なるほど。では、運命の副将戦スタートです!!」

>>+2
00~30 御広谷が二位に
30~60 さらに御広谷を突き落として大将戦へ 
61~99 太平山トビ
※Y雀力6能力10勝ち星15で+31されます

































Y「(ここで俺がするべきなのは出来るだけ御広谷を突き落とす事)」

Y「(或いは上原へと振り込み、二位の地位を確たるものにする事)」

Y「(最善は太平山を飛ばす事だが…しかし、それを狙って勝利条件を満たせなくなっては元も子もない)」

Y「(そもそも俺の能力は相手を飛ばす事に適している訳じゃない)」

Y「(後ろには高火力を持つ部長がいてくれるのだから安心して後を任せるべきだ)」

Y「(そう…思っているんだが…)」

Y「(さっきから…やけに手が回る)」

Y「(まるでそうするのが当然だと言うかのように)」

Y「(良い手ばかりが…俺の方へと引き寄せられてくる)」

Y「(明らかに…これは俺の実力じゃない)」

Y「(俺は今…俺の実力以上の力を発揮している)」

Y「(…これが…団体戦か…)」

Y「(一人で闘うのとは違い…受け継いだものを背負うもの)」

Y「(…身体が熱い。俺は…高揚しているのか)」

Y「(一人で打っている時は…こんな風に高揚する事なんて今までなかったのに)」

Y「(…だけど…)」

Y「…ロン。3900で…」

Y「(…決して悪い気分では…ないな)」
































「副将戦終了!」

「阿太峯一年モブY選手!見事な連荘で太平山にトドメをさしました!」

「いやぁ…まさかあの太平山が最下位になるとは思っていませんでしたね」

「それもこれもモブβ選手の方針とバトンをモブY選手が堅持したからでしょう」

「中堅副将と並ぶあの堅実な打ち手二人に狙われた御広谷と太平山は辛い戦いだったでしょうね」

「事実、後半の御広谷と太平山は殆ど和了らせては貰えませんでした」

「とは言え、二位の上原も阿太峯からの差し込みが殆どでギリギリ+と言った有り様です」

「二回戦はほぼ阿太峯の一人勝ちだと言っても良いでしょうね」

「上原も勝ち抜けという形ではありますが…この結果で喜べるはずがないでしょう」

「とは言え、これは大会!」

「次の戦いを有利にする為の差し込みは立派な戦術の一つです!」

「残念ながら大会規定にはその旨を禁止する項目は書いてありません!!」

「太平山と御広谷の両校は悔しいでしょうが、ここで敗退です!」

「そして勝利者さえも演出する阿田峯は何処まで行くのかー!!」

「今年こそその手に優勝旗を取り戻す事が出来るのか!!」

「そしてモブα選手に出番はあり、そして今年もまたあの決め台詞を聞かせてくれるのか!!!!」

「だからそれはもうやめてやれって打ち合せの時に言っただろ!!!」



















【中学3年 ―― 8月インターミドル準決勝】

京太郎「(さて…βのお陰で思いの外、楽に御広谷を下せたな)」

京太郎「(あいつが真価を発揮できない内にいなくなってくれたのは有難い)」

京太郎「(…何せ、次はあの不動峰が相手だからな…)」

京太郎「(個々人の実力はヘタしたら一昨年よりも上かもしれない)」

京太郎「(…ただ、まぁ個人としてはどうであれ…)」

京太郎「(チームとしての総合力じゃ一昨年の方がよっぽど怖かった)」

京太郎「(特にエースとしての自覚は一昨年とは比べ物にならないくらいだ)」

京太郎「(そんな相手に…今の俺達が劣るとは…到底思えない)」

京太郎「(…決勝への通過点なんて侮るつもりはないけれど…)」

京太郎「(だけど…個々人の力が発揮出来れば、勝てる公算の方が高い相手だ)」

京太郎「(ま…そんな相手だからこそ普段以上に気を引き締めないといけないんだけどさ…)」


>>+2
末尾16憧からメール
末尾27やえ先輩が激励に
末尾38玄からメール
末尾49宥さんからメール
末尾50灼からメール































>>灼からメール

京太郎「(…っと灼からメールか)」

From:鷺森灼
Subject:準決勝おめでとう
京太郎ならやってくれるって信じてた
でも、油断はしないで
ハルちゃんも躓いたのは準決勝だったから
京太郎なら大丈夫だと思うけれど…気をつけて


京太郎「(…うん)」

京太郎「(…そうだな。レジェンドも確か準決勝でボロボロになったんだな)」

京太郎「(灼からしたらまた同じこと起こるんじゃないかって気が気じゃないのかもしれない)」

京太郎「(俺にその気はないけれど…でも、何故かニューレジェンド呼ばわりされてるからな)」

京太郎「(…でも…大丈夫だよ)」

京太郎「(…俺はこんなところで負けたりなんかしない)」

京太郎「(…今度こそ阿太峯に優勝旗を持って帰る)」

京太郎「(…だから…安心して見ててくれよ)」

京太郎「(灼のその不安…俺がすぐにでも晴らしてやるからさ)」

※この戦いのみペアルックが補正に入ります


>>+2 京太郎(雀力10+能力補正20+土壇場5+フォア10+ペア3)48
>>+3 不動峰(雀力5+能力補正25)30
>>+4上原((雀力7-能力補正(京太郎)20)-13
>>+4A(雀力6-能力補正(京太郎)20)-14
































>>京太郎 125
>>不動峰 63
>>上原 64
>A 25


京太郎「(さて…不動峰は正直、俺にとってまだ戦いやすいタイプだ)」

京太郎「(爆発した時の火力は凄まじいが、この卓ならほぼ完封出来る)」

京太郎「(ま…あくまでもこの卓ならば…の話しなんだけどな)」

京太郎「(決勝となると江藤とぶつかるし…こいつにばかり構っている余裕はない)」

京太郎「(だからこそ、出来れば決勝にはAか上原辺りが上がってきて欲しいんだが…)」スッ

京太郎「(…まぁ、一局目だ。あまり不動峰を狙いすぎるのもアレか)」

京太郎「(まずは順調に点数を稼ぐ為に…)」

京太郎「ロン。倍満だ」

A「う…っ」



>>+2 京太郎(雀力10+能力補正20+土壇場5+フォア10+ペア3)48
>>+3 不動峰(雀力5+能力補正25)30
>>+4上原((雀力7-能力補正(京太郎)20)-13
>>+4A(雀力6-能力補正(京太郎)20)-14



































>>京太郎133
>>不動峰 103
>>上原 1
>>A 76


上原「(くそ…二回戦を阿太中の恩情で突破出来たって言っても…)」

上原「(やっぱり…不動峰と阿太中の競り合いには入っていけない…)」

上原「(あの中で俺たちがもっとも与し易いとおもったであろう阿太中に目にもの見せてやりたいのに…)」

上原「(差し込みじゃなく…直撃を取ってやりたいのに…!)」

上原「(ダメだ…この配牌じゃ…和了どころか聴牌さえ見えない…)」

上原「(やっぱり…俺たちじゃ…ダメなのか?)」

上原「(また…ひたすら須賀が聴牌しない事を祈る事しか出来ないのか?)」

上原「(インターミドルの準決勝まで来て…そんな麻雀しか出来ないなんて…)」

上原「(俺たち…それじゃ…今まで何の為に麻雀してきたって言うんだよ…!)」

京太郎「…ロン。それ7700だな」

上原「ぐっ…うぅ…!」




>>+2 京太郎(雀力10+能力補正20+土壇場5+フォア10+ペア3)48
>>+3 不動峰(雀力5+能力補正25)30
>>+4上原((雀力7-能力補正(京太郎)20)-13
>>+4A(雀力6-能力補正(京太郎)20)-14

































>>京太郎127
>>不動峰51
>>上原22
>>A34


京太郎「(…やっぱりだな)」

京太郎「(不動峰の奴…最初から勝負するつもりがないらしい)」

京太郎「(そもそも勝つ気がないのか…俺ばかりが和了っても淡々としていやがる)」

京太郎「(…チームとして後ろのメンバーを信頼しているとかじゃない)」

京太郎「(喰らいつこうともせず…淡々と麻雀をしているだけだ)」

京太郎「(…確かにエースには冷静さが必要だ)」

京太郎「(ここぞという時に的確な判断を下せるように頭の中は冷ましておかなきゃいけない)」

京太郎「(だけど…それと必死にならないのとは話が別だ)」

京太郎「(…悪いが…そんな奴に決勝に進んでもらう訳にはいかない)」

京太郎「(…ここで落ちてもらうぜ…不動峰)」

京太郎「ツモ。4000オール」



>>+2 京太郎(雀力10+能力補正20+土壇場5+フォア10+ペア3)48
>>+3 不動峰(雀力5+能力補正25)30
>>+4上原((雀力7-能力補正(京太郎)20)-13
>>+4A(雀力6-能力補正(京太郎)20)-14
































>>京太郎121
>>不動峰55
>>上原41
>>A35


不動峰「(…やはりインターミドルチャンプは伊達じゃない)」

不動峰「(…まさに歯牙にも掛けられていないというのを感じる)」

不動峰「(経験の差…実力の差というよりは)」

不動峰「(生き物として明確な違いを感じるくらいに)」

不動峰「(恐らく…こいつには才能があるんだろう)」

不動峰「(ペアの大会でもプロ相手に五角以上に戦えているんだから)」

不動峰「(そんな奴に…俺が敵うはずないだろう)」

不動峰「(中学一年の俺が…敵うはずない)」

不動峰「(…失点は覚悟の上で…)」

不動峰「(そもそも先輩たちは阿太峯に当たった時点で敗退したと決め込んでいた)」

不動峰「(そんな中で…俺一人頑張っても無意味なだけじゃないか)」

不動峰「(…そう。そのはずなのに…)」

京太郎「…ツモ。ハネマンだ」

不動峰「(また…手も足も出なかった…)」

不動峰「(最後まで和了られっぱなしで…俺…)」

不動峰「(…仕方ない…ってそう諦めるのが一番なのに…)」

不動峰「(…俺…今更悔しいってそう思ってる…)」グッ

不動峰「(くそ…なんで俺は…もう二年早く生まれなかったんだ…)」

不動峰「(そうしたら…こいつから一回くらいは和了れたかもしれないのに……!!)」










「先鋒戦終了!!!」

「いやぁ…まさかここまで圧倒的な展開になるとは…」

「一回戦二回戦と変わらず、須賀選手の一人浮きです!!」

「勿論、あの卓にいる全員は普通の基準で言えば決して悪い相手ではありません」

「寧ろ、全国の中でも指折りの雀士と言っても良いでしょう」

「特に高火力を誇る不動峰の新エースは、阿太峯の大将モブα選手と似た打ち手です」

「それなのにここまで差が開いたという事は…」

「…それだけ須賀選手の実力が凄まじいという事なのでしょう」

「彼を止められるのは別ブロックの江藤選手くらいなものかもしれませんね」

「またしても先鋒戦で生まれた絶望的な点差ァァ!」

「しかし、これを埋めるのは許さないとばかりに後ろにも鉄壁の布陣が組まれております」

「ここから残り3校がどうやってそれを攻略しようとするのか!!」

「では、こんどこそ次鋒戦スタートです!!」



>>+2
00~30 流石に緊張して上手くいかなかった
31~60 W「余裕っすよ、師匠!!」
61~99 W「あの不動峰ってヤツを凹ませれば良いんですね!!」
※雀力6+能力10+京太郎の勝ち星20で+36されます





























>>W「あの不動峰ってヤツを凹ませれば良いんですね!!」

W「(俺の役目は師匠から繋いだバトンを維持したまま、他校を飛ばす事)」

W「(それが速攻高火力の俺に出来る最善…)」

W「(…だけど、モブβ先輩が言ってた)」

W「(決勝戦は今までとは比べ物にならない戦いになるって)」

W「(出来るだけ師匠を楽にさせてやる戦い方が必要だって)」

W「(…俺にそんな戦い方が出来るのかは分からない)」

W「(今まで俺が考えてきたのは出来るだけ高めで和了って早めに決着をつける事だったから)」

W「(そんな頭使うやり方が出来るほど、俺は経験も実力も足りてない)」

W「(…だけど…)」

W「(そう…だけど…それで師匠が楽になるって言うのなら)」

W「(化物みたいに強くて…すげー教え方厳しくて…)」

W「(だけど…優しくて…目を離した隙に雑用するのが好きな師匠が…少しでも楽になるって言うのなら)」

W「(普段と違う打ち方でも良い)」

W「(どれだけ頭使っても良い)」

W「(…師匠と出られる唯一のインターミドルを優勝で飾れるなら…何でも良い)」

W「(例え、不安だって…やってやる)」

W「(変換する…!速度を…精度に…!)」

W「(そのままを絞って…よし…今…!!!)」

W「…ロン!役満だ!」

不動峰「な…ぁ…っ」サァァ





「オーラスにて役満直撃ィィィィ」

「しかも、親っ被りです。これは痛い」

「今の一撃で一気に二位の不動峰が最下位に転落!!」

「まさに急転直下と言っても良い一撃に不動峰の次鋒の顔が真っ青になっています」

「最下位どころか…ハコワレしてもおかしくない距離ですからね」

「他の二校も下がっていますが、ソレ以上に厳しい状況に追い込まれました!!」

「しかし…W選手は一年で狙い撃てるような技術などなかったはずなのですが…」

「準決勝という舞台で彼も成長したのでしょうか?」

「かもしれませんね」

「まだまだ彼らは自身の中に伸び代を残している時期です」

「チームの期待や思いなどを背負った事により、対局中に一皮むけるのが決して無いわけではありません」

「特にW選手は父親と母親の両方に麻雀プロを持つサラブレッドです」

「潜在能力の高さならば、そうそう負ける事はないでしょうね」

「なるほど。つまり解説さんにはもう伸び代はないんですね!!」

「いや…え?あの…あるよ?」

「おっと、そろそろ中堅戦の準備が整ったようです!!」

「いや、あるからね?俺、まだプロ数年目だからね!!」

「では、中堅戦スタートです!」


>>+2
00~30 必死の抵抗に手こずり、不動峰が二位復活
31~60 不動峰をさらに削って副将戦へ
61~99 不動峰が飛んだ
※雀力7能力10フォア10勝ち星20で+47されます































>>不動峰が飛んだ


β「(…Wは最高の状態でバトンを渡してくれたな)」

β「(既に不動峰の点数は二万を切っている)」

β「(そして…何より大きいのが…相手の中堅がもう諦めてるって事だ)」

β「(俺達に狙い打たれてるってそう分かっている所為かな)」

β「(既にその顔には覇気がなく…一打一打ごとに震えている)」

β「(正直…少しだけ同情するよ)」

β「(俺だって逆の立場ならこんな状況で打ちたくはない)」

β「(格上ばかりで何とかギリギリ踏みとどまっても…敗退は決定してるんだから)」

β「(だけど…さ)」

β「(だけど…俺なら諦めない)」

β「(…一度、諦めたその辛さを知っているから)」

β「(自分の所為でチームが負けた事の辛さを知っているから)」

β「(そして何より…俺は…このチームで勝ちたいんだ)」

β「(モブαは変わっているけれど…友人思いの良い奴だ)」

β「(須賀の奴は男女両方の敵ではあるけれど、ソレ以上に優しい奴だ)」

β「(Wは人懐っこくて良い後輩だし…Yは口数少ないがそれでも俺に懐いてくれてる)」

β「(そんなメンバーと参戦したこのインターミドルで…そうそうに諦められる訳がない)」

β「(例え絶望的でも…辛くても…俺ならきっと最後まで喰らいつこうとしていた)」

β「(だから…そう。不動峰。君たちの敗因をたった一つあげるなら…)」

β「(…チームとして未完成。それに尽きる)」

β「(先鋒は須賀の事を見ていただけで仕掛けもしない)」

β「(次鋒は気を抜いて役満を受け、中堅は早々に諦める)」

β「(そんな状態で勝てるほど…団体戦は甘くない)」

β「ロン。8000だ」

不動峰「…あ…りがとう…ございました・・」






「阿太峯一閃!!!」

「いやー…やはり今年は一段…いえ、数段は上ですね」

「単純に勝つ負けるではなく、決勝まで見据えたゲームメイクをここまで続けられるとは」

「恐らくインターミドルだけでなくインターハイでもこれだけ完成されたチームは少ないでしょう」

「実際、阿太峯のこれまでで大将戦まで回ったのは初戦だけ!」

「ソレ以外は全て副将までで他校を飛ばし、ストップさせています!!」

「勿論、先鋒の須賀選手が相手を寄せ付けないというのも大きいのでしょう」

「ですが、ソレ以降の選手がしっかりと役割を果たし、シャットアウトしているのも大きいですね」

「今年の阿太峯に隙がない…とは言いませんが、決して付け入るのが容易いものではないでしょう」

「なるほど…っと…ここで他のブロックの準決勝も終わったようです」

「結果は…青山学院とB中学の勝ち抜けでした」

「なるほど…今年も因縁の対決が見られる訳ですね」

「解説としてはこれほど解説のしがいがなく、見応えのある試合というのも中々、ありません」

「お互いに何をやっているのか滅茶苦茶で分からないカードですからね…」

「しかし、見応えそのものは決してインターハイに引けをとるものではありません」

「その運命の決勝戦は…明日13:00から開始されます!!」
















【System】
鷺森灼の好感度が3あがりました
鷺森灼の好感度は97になりました
最終更新:2014年01月24日 04:09