中学3年――4月交流戦

【中学3年 ―― 4月部内交流戦】

京太郎「(さて…それじゃ待ちにまった部内交流戦な訳だけれど…)」

W「」フンスッ

京太郎「(気合充分だな…まぁ、俺もそれは同じだけど)」

京太郎「(今まで牌譜を見てはいたけれど、対局するのは今回が初めてだし)」

W「先輩、悪いけど…手加減なんていらねぇぜ」

京太郎「…ん?」

W「寧ろ、手加減なんかしたら…俺簡単に吹っ飛ばすからよ」

β「…こら、W、先輩に向かって…」

京太郎「いや、良いよ。それくらい強気だった方が有難い」

京太郎「それに…俺自身あまり手心加えて打つってのが苦手だからな」

京太郎「そう言ってくれて…嬉しいよ」ゴッ

W「…っ…!」ゾッ

京太郎「ただ…一つ言っておく。弱いかどうかってのはあくまでも相対評価でしかないからな」

京太郎「…一応、俺はエースで…これでも二年間、強豪と打ってる」

京太郎「…だから、もし、焼き鳥でも落ち込むんじゃないぞ」

京太郎「俺とお前らの差は既に二年間あるんだ」

京太郎「今の俺と二年後のお前らを比べるとどうか分からないけれど…」

京太郎「それでも容易く負けるつもりはないぞ?」



>>+2京太郎(雀力10+能力補正20-能力補正(β)14)16
>>+3β(雀力7-能力補正(京太郎)20)-13
>>+4W(雀力3+能力補正30-能力補正(京太郎)20-能力補正(β)14)-1
>>+5Y(雀力4-能力補正(京太郎)20-能力補正(β)14))-30































>>京太郎35 → 加速世界発動(28) 63
>>β 55
>>W 59
>>Y 30


W「(なんて…言ってたけどよ…!)」

W「(は…所詮は口だけじゃねぇか)」

W「(ま…この局の俺に追いつこうなんて…同世代じゃ殆ど無理だろうけどな)」

W「(幾らインターミドルチャンプと言っても…それは変わらない…!)」

W「(今の俺なら勢いに乗ってこのまま和了る事だって…)」

京太郎「…ポン」

W「んな…!」

W「(鳴かれた…くそ…!)」

W「(だけど…この程度でどうにかなるほど差はない…!)」

W「(俺はもう聴牌してるんだ…!今更鳴いたところで…)」

京太郎「…それポン。さらにポン」

W「んな…!」

W「(…あっという間に和了への特急券作られた…!)」

W「(速度なら俺の方が勝っていたはずなのに…!!)」

W「(鳴いた時の追い上げがやばい…でも…!)」

W「(今更…負けて…)」

Y「…」スッ

京太郎「…それロンだ。3900」

Y「はい…」

W「くっ…」


>>+2京太郎(雀力10+能力補正20-能力補正(β)14-能力補正(Y)40)-24
>>+3β(雀力7-能力補正(京太郎)20-能力補正(Y)40)-43
>>+4W(雀力3-能力補正(京太郎)20-能力補正(β)14-能力補正(Y)40)-71
>>+5Y(雀力4-能力補正(京太郎)20-能力補正(β)14))-30
































>>京太郎 15 → 加速世界発動(108) → 123
>>β10
>>W19
>>Y21

京太郎「(今まで牌譜を見てきた通り…Wは一定の局で自分に特定の牌を集める能力か)」

京太郎「(連荘する事で何度も発動する事を考えると本当に火力特化だな)」

京太郎「(能力発動時は満貫以上も多いし、いい選手だ)」

京太郎「(…そして逆にこのYは特定の局で支配力を高めるタイプ)」

京太郎「(しかも、恐ろしい事にWと能力が食い合わないと来ている)」

京太郎「(お陰で二人同時に卓につけられると手がつけられない)」

京太郎「(Yが安めで流しWが爆発するっていうパターンが作られるからな)」

京太郎「(上級生でもこいつら相手に手をあげていたのはよく分かる)」

京太郎「(だけど…それは今までの相手であればの事)」

京太郎「(悪いけど…そういう支配力を逆手に取るのは…)」

京太郎「ツモ。倍満だ」

Y「…っ!?」

>>+2京太郎(雀力10+能力補正20-能力補正(β)14)6
>>+3β(雀力7-能力補正(京太郎)20)-13
>>+4W(雀力3+能力補正30-能力補正(京太郎)20-能力補正(β)14)-1 ※今度反転世界忘れないようにします…
>>+5Y(雀力4-能力補正(京太郎)20-能力補正(β)14))-30































>>京太郎 96 → 加速世界発動(28) → 124
>>β 78
>>W 0
>>Y 19

W「(…嘘…だろ…この局は俺の独壇場だったはずだ)」

W「(能力だって効いてる…効いてる…はずなのに…)」

W「(なんで…こんな…手が進まないんだ…!)」スッ

W「(今までYと打ってても…こんな事…なかったはずなのに…)」

京太郎「」ゴゴゴ

W「(全部…呑まれてる…あの人に…!)」

W「(引けるはずの牌を鳴かれて…取り込まれて…そして)」

W「(それらを全部…活用してる…!)」

W「(経験…いや…土俵が違う…)」

W「(能力だけがやばいんじゃない…!)」

W「(この人は…単純に雀士としても…強い…!!)」

京太郎「…ロン。倍満で…Wのトビだな」

W「…あぁ…」











W「……っ!」ブルブル

京太郎「(あー…ちょっとやり過ぎたか?)」

京太郎「(いや…でもなぁ…俺も手加減苦手だし…)」

京太郎「(手加減するなって言われたし…うん…)」

京太郎「(それにレギュラー候補の後輩にエースらしいところ見せてやんなきゃって思って…)」

京太郎「(…でも、一局も和了れないのはやり過ぎたかな…)」

京太郎「あの…W?その…」

W「…っげー!!!!」

京太郎「え?」

W「先輩!すっげーっす!マジリスペクトっす!」

京太郎「お、おう…?」









W「俺、まったく和了れないなんて初めてっした!」

W「しかも、有言実行するなんてかっけーっす!!!!」

W「先輩…いえ、師匠!!」

京太郎「し、師匠!?」

W「はい!これからは師匠って呼ばせて下さい!!」

京太郎「いや…あのな。俺、そういう風に言われるような奴じゃなくて…」

W「何言ってるんですか!俺、師匠ほど凄い人と打った事ないですよ!!」

京太郎「いや、世の中には俺よりも凄い人なんて沢山…」

W「それでも良いです!俺にとって師匠がすげー人なのは代わりませんから!!」

W「だから、お願いします!俺を弟子にしてください!!」ドザー

京太郎「お、おい…」









β「はは、良いんじゃないか」

京太郎「いや…だけどな…」

β「実際、Wの指導に一番向いているのはお前だと思うぞ」

β「能力を封じられた時の打ち方、能力を上回れた時の打ち方」

β「その他もろもろを一度に学べるからな」

β「αは部長で忙しいし、何よりあいつは脳筋だからそういうのには向かない」

β「だから…引き受けてやったらどうだ?」

京太郎「う…いや…」

W「お願いします!!!」

Y「……俺からもお願いします」

京太郎「えっ」

Y「…Wがここまで完敗したのは珍しいです」

Y「高校生相手でも今までは互角以上にやれていましたから」

Y「そんなこいつに弱いという現実をつきつけられたのは先輩だけです」

Y「だから…どうかこいつの面倒を見てやって下さい」

京太郎「あー…くそ…」









京太郎「…そこまで言われたら断れないだろ…」

W「…っ!師匠!」キラキラ

京太郎「つっても…あんまり贔屓する訳にはいかないからな」

京太郎「牌譜は絶対に見るし、対局も優先的にするけど…」

京太郎「…終わった後の居残りとかそんな出来る訳じゃねぇし」

憧「え?どうして?」

京太郎「どうしてって…あれ?憧」

憧「なんか騒がしいから来ちゃった。弟子を取る事にしたんだって?」クスッ

京太郎「や、止めろよそういうの…弟子ってか…後輩だよ後輩」

憧「ふーん…で、どうして居残りダメなの?」

京太郎「ダメって俺お前送っていかないとダメだし…」

憧「あたしなら構わないわよ、別に」

京太郎「…遅くなるぞ?」

憧「その間、一緒に打ってれば別に退屈はしないだろうし」

憧「それに…あんたの最後の夏なんだもの」

憧「あたしの事優先して後悔…したくないでしょ?」

京太郎「憧…」










W「あ、姐さん!!」ジーン

憧「あ、姐さん!?」

W「はい!師匠の恋人なら俺にとっては姐さんです!!」

憧「こ、こここ恋人…!?」カァァ

京太郎「はは。嬉しいけどな、憧とは幼馴染でそういう仲じゃねぇよ」

憧「…幼馴染…」シュン

W「…え?…いや、でも…」

京太郎「一緒に帰ってるのも憧の事が心配だからだし、憧は俺にとってもったいなさすぎるよ」

W「…師匠ってもしかしてちょっとアレな人ですか?」

β「あぁ…ちょっと…な。これさえなければ良い奴なんだけど」

β「ま、それより指導先が決まったのは良い事だ」

β「Yも俺が面倒を見る事で異論はないそうだし…」

Y「任務了解」

β「はは。そんな堅苦しいのは要らないって」

β「ま…ふたりとも…今年からレギュラーには入るだろうからな」

β「期待してるよ」

W「えっ!?」







β「…何を驚いているんだ?」

W「いや…だって…俺、さっきボロ負けして…」

β「まぁ相手が須賀だったからしょうがない」

β「こいつに勝てるのなんてマジでごく一部の奴らだけだからな」

β「俺からしたら二人とも強いし、何より一年だ」

β「俺達が抜けた後の為にも優先的に育てたいってそう思うのも無理ない話だろ」

W「~…っ!はい!」グッ

W「俺、頑張ります!」

W「師匠や先輩たちの期待に答えられるように頑張りますから!!」

京太郎「…ま、あんまり気負うなよ」

京太郎「フォローはこっちで幾らでもやってやるからさ」
最終更新:2013年11月02日 16:36