中学二年――2月

【中学二年 ―― 2月イベント】

京太郎「(なんだか…玄の様子おかしかったな)」

京太郎「(まるで…何か言いたくて…けれど言えないような…そんな雰囲気だった)」

京太郎「(アレであいつ結構貯めこむと言うか…思いつめるタイプだからなぁ…)」

京太郎「(宥さんなんかに相談するだろうと思って引いたけど…やっぱり問い詰めるべきだったか…?)」

京太郎「(さっきから妙に気になって落ち着かないし…)」

京太郎「(気になると言えば…鷺森の事もそうだよな…)」

京太郎「(結局、あのまま鷺森と話す事なく今まで着てて…)」

京太郎「(流石に誕生日を祝うメールは来てたけどさ)」

京太郎「(でも、それから特に連絡なくて…)」

京太郎「(俺があいつに酷い事をしてしまったんだろうけど…でも、まったく理由が分かんなくて…)」

京太郎「(あー…くそ…俺、どうすれば良いんだよ…)」

>>+2
末尾偶数:玄のところへ
末尾奇数:鷺森のところへ



































>>玄のところへ

京太郎「(そうだな…鷺森は…結局、まだどうして傷つけたのか理由も分かってないし…)」

京太郎「(今、こうして行ったところできっとまた門前払いされるだけだろう)」

京太郎「(無理に会おうとして今よりさらに気まずくなるのもアレだし…)」

京太郎「(それなら玄の所に行った方がまだ建設的だな)」

京太郎「(さて…そうと決まれば、着替えてっと…)」

京太郎「(そういや俺、バイト以外で松実館に行くのってかなり久しぶりだよな…)」

京太郎「(もしかしたら親父さんにも会うかも知れないし…)」

京太郎「(……)」

京太郎「(……)」

京太郎「(うん。ちゃんとした格好を準備しようか)」

京太郎「(いや…別に他意はないけど…ないけどさ)」

京太郎「(折角、働かせて貰ってるのに情けない格好で会ったりするとアレだって…それだけだし…)」




【松実館】

京太郎「(さて…何時もなら裏口から入るんだけど…)」

京太郎「(今日は特にアポ取った訳じゃないしなぁ…)」

京太郎「(流石にこの寒い時期に宥さんに外に出てもらうのも心苦しいし…)」

京太郎「(…仕方ない。ここは何時もどおり正面突破で…)」スッ

玄「あ、いらっしゃいませ」キラキラ

玄「って…あれ?京太郎君?」

京太郎「お、おう。今日もまたキラキラしてるな」

玄「えへへ…そりゃ女将と言えば旅館の顔だもん。これくらいはね」

玄「で…それはともかくどうしたの?」

京太郎「あー…まぁ、玄に会いに来たって感じかな」

玄「私に?」

京太郎「あぁ。その…迷惑だったか?」

玄「ううん。そんな事ないよ、とっても嬉しい」ニコッ

玄「でも、今、ちょっと手が離せないから何時もの場所で待っててくれる?」

京太郎「分かった。あぁ…それと…」

玄「うん?」

京太郎「…仕事頑張れよ」

玄「うんっ!ありがとう!」




京太郎「(とは言え、他人の家の客間なんかは緊張する訳で…)」

京太郎「(これがしずや憧相手ならそんな事ないんだけどさ…)」

京太郎「(…テレビとかってつけて良いのかな…)」

京太郎「(宥さんがいれば話し相手になってくれるんだろうけど…うぅーん…)」

玄「お待たせ。ごめんね」スッ

京太郎「お、おう…玄か」

玄「うん。ジュースとお菓子、持ってきたよ」

京太郎「そんな気にしなくて良いのに」

玄「だって、京太郎君は折角会いに来てくれたんだから」

玄「お客さんは全力でもてなすのが松実館のモットーなのです」ドヤァ

京太郎「はは。そっか。それなら…まぁ、遠慮なく…っと」スッ

玄「うんうん。どんどん食べちゃってね、あ、お茶も淹れるから」

京太郎「おう。ありがとうな」





玄「で…会いに来たって暇潰しか何かなの?」キョトン

京太郎「いや…流石に暇潰しで仕事中に会いに来たりしねぇよ」

京太郎「つか、それは普通に迷惑だろ」

玄「えー…私はそうでもないけど…寧ろ、嬉しかったよ?」

京太郎「そ、そうか…それなら良いんだけど…」

京太郎「まぁ…今回は…一応、話がしたかったっていうか…」

玄「話?」

京太郎「あぁ。この前…バイトした時、様子が変だったからさ」

京太郎「何か悩んでるのかなってそう思って」

玄「バイトの時…あぁ、うん…そっか」

玄「ごめんね。気を遣ってくれたんだね」

京太郎「い、いや…別にそう言う訳じゃ…」

京太郎「た、ただ、俺が何か失敗したんじゃないかって…そう不安になっただけで…」







玄「ううん。失敗なんてしてないよ、大丈夫」

玄「ただ…うん…ただ…」

玄「そろそろまた…配置変換の時期だったから…」

京太郎「配置変換…?あぁ、そう言えば…去年も今頃だったっけ」

玄「うん。それで…色々な部署で京太郎君が欲しいって声が上がってて…ね」

京太郎「え?そう…なのか?」

玄「うん。やっぱり今の時期、人手が足りないしね」

玄「それに年単位で勤めてくれるバイトさんってとっても貴重だから」

玄「京太郎君の仕事っぷりを見て、或いは知って…うちにも来て欲しいって声が結構出てるの」

京太郎「そっか…」

玄「でも…私は…本当は…その…」

京太郎「ん?」









玄「…ごめん。何でもない」

京太郎「…玄?」

玄「…それよりお菓子食べよ?」

玄「ほら、これもまた穏乃ちゃんのところで仕入れている新商品なんだよ」

玄「結構美味しくてお客さんにも評判なんだから」

京太郎「…玄」

玄「あ、それともジュース別の方が良い?」

玄「厨房に行けば大抵あるから何でも取ってくるよ」

玄「あ、でも、ドクターペッパーとかそういうマイナーなのは流石にないけど…」

京太郎「…玄」


>>+2
00~50 そこで止めるなよ
51~99 …聞かせてくれ
※男気により+9されます(10じゃなかったですごめんなさい)


































>>…聞かせてくれ

京太郎「…聞かせてくれ」

玄「…でも…」

京太郎「…良いから。そんな所で止められると気になるだろ」

京太郎「それに…お前が二回も言いかけて止めるってよっぽどの事なんだろうし…さ」

京太郎「俺で良ければ…聞かせて欲しい」

京太郎「お前は…俺に対して何を思ってるんだ?」

玄「…私は…」

玄「…私は…旅館側の人間だから…おねーちゃんみたいに人を配置して…シフト組んで…なんて出来ないけど…」

玄「でも…本当は…本当は…」

玄「…また一年…京太郎君とお仕事したい」

玄「私…ここでお別れなんて…したくない…」ギュッ

京太郎「…そっか」









玄「私…一年間すっごく楽しくて…」

玄「京太郎君に怒られる事もあったけど…一杯助けてもらって…」

玄「私も助けてあげる事が出来て…」

玄「そんなお仕事…今まで何度もしてきたけれど…でも…」

玄「…一番…楽しかったの」

玄「合間合間に…お喋り出来るのも…」

玄「一緒にお客さんに説明するのも…」

玄「たまに失敗して…フォローしたりされたりするのも全部…」

玄「だから…私…」

京太郎「そう…だな。俺も…同じ気持ちだよ」

玄「…え?」

京太郎「俺もお前と同じように…楽しく仕事出来てたって…そう言ってるんだよ」






京太郎「だから…さ。俺は…接客を続ける」

玄「え…でも…」

京太郎「前回と同じなら最終決定権は俺にあるんだろ?」

玄「う、うん…」

京太郎「だったら…俺は接客を選ぶよ」

京太郎「俺はまだ玄と一緒にいたいし…それに…」

京太郎「お前からまだまだ学ぶ事も一杯あるしさ」

玄「え?」

京太郎「…悔しいけど俺はお前にまだまだ遠く及ばないんだ」

京太郎「フォローする時だってお前がミスしたってよりも他のところで起こった失敗にお前が巻き込まれた形が殆どだし」

京太郎「仕事に限って言えば…本当にお前は凄い奴だよ」

玄「京太郎君…」

京太郎「…だから、俺はお前から技を盗む!」

京太郎「お前のやり方全部覚えて…それで超えてやる!」

京太郎「接客から離れるのは…その後だ」

玄「ホント?」

京太郎「あぁ。こんな事で嘘なんか吐くかよ」

玄「…嬉しい!」ガバッ

京太郎「うわっ!」










京太郎「おい…いきなり抱きつくなって」

玄「だって…嬉しくて…」

京太郎「子どもかお前は…いや…子どもか」

玄「え?それどういう意味?」

京太郎「中身はしずと殆ど変わらないって事だよ…ったく」ポンポン

玄「あ…」

京太郎「ん?どうした?」

玄「…今のおかーさんみたいで…安心した」

京太郎「そうか?」

玄「うん…とっても優しくて暖かい手…」

京太郎「まぁ…男のゴツゴツした手だけどさ」

玄「それでも…今…凄い嬉しかったよ」ニコッ

玄「ね…もっと…やって欲しいな」

京太郎「はいはい…ったく…甘えん坊なんだから」

玄「えへへ…ダメ?」

京太郎「…ダメじゃねぇよ。普段、頑張ってるんだからこれくらいやってやる」ポンポン

玄「じゃあ…毎日やって欲しいな」

京太郎「さ、流石に毎日は無理かなー…」

玄「じゃあ…バイトある時は?」

京太郎「まぁ…それくらいなら…」

玄「やった!じゃあ…次も楽しみにしてるからね!」















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最終更新:2013年11月02日 15:59