中学二年――2月バレンタイン

【中学二年 ―― 2月バレンタイン】

京太郎「ん…」Zzzz

穏乃「…」コソッ

穏乃「…」カラカラ

穏乃「(あ、やっぱり今日も窓空いてる…)」

穏乃「(良かった…流石にこの時間にチャイム鳴らすのは失礼だもんね)」

穏乃「(まだ外も真っ暗だし…どうしようかと思ってたけれど…)」スッ

穏乃「(あ、京ちゃんの寝顔…)」

穏乃「(なんだかこうして京ちゃんの寝顔見るの久しぶりだなぁ…)」

穏乃「(最近は憧が起こしに来てるらしいし…昔は…私の役目だったのに)」












穏乃「(でも…こうして見ると京ちゃん大分変わったよね)」

穏乃「(麻雀も強くなって…体格だってもう…私を一回り以上違って)」

穏乃「(顔もどんどん男の人らしくなって…)」カァァ

穏乃「(う…こ、こうしてマジマジと見ると…ちょっとだけ恥ずかしい…かも…)」

穏乃「(さっきから心臓ドキドキして…あぅぅぅ…)」モジモジ

穏乃「(これが私の大好きな人なんだって…身体が教えてくる感じさえ…して…)」

穏乃「(でも…うん…でも…)」

穏乃「(…嫌じゃない。全然…嫌じゃない)」

穏乃「(寧ろ…京ちゃん相手だと…凄い嬉しい)」

穏乃「(そうやって自分が京ちゃんの事好きな事が…嬉しくて堪らない)」

穏乃「(まぁ…恥ずかしいのは恥ずかしいけどね…うん)」








穏乃「(でも、京ちゃん中々、起きないなー…)」

穏乃「(…当然か。まだ新聞屋さん来たばっかりだもんね)」

穏乃「(朝一に渡したかったから…憧より先に渡したかったからこうして忍び込んだけど…)」ファァ

穏乃「(…私もちょっと眠くなってきちゃった…)」

穏乃「(昨日もギリギリまでチョコ作ろうとしてたし…あんまり眠れてない)」

穏乃「(……京ちゃんは随分、気持良さそうに寝てるなぁ)」

穏乃「(……)」

穏乃「(……うん)」モゾモゾ

穏乃「…えへへ…あったかい…」ギュッ

穏乃「(あ…思わず言っちゃった…)」クチオサエ

穏乃「(…でも、京ちゃんの布団暖かいなぁ…)」

穏乃「(…ううん、これ布団じゃなくて京ちゃんが暖かいのかな…)」

穏乃「(だって…こんなに…優しくて暖かいの…京ちゃんだけなんだもん…)」ギュッ

穏乃「(…良いな…これ…憧が何時も独り占めしてるんだ…)」

穏乃「(私も京ちゃんに毎日添い寝して欲しい…心まで…暖めて欲しい…)」

穏乃「(…でも、そんな事言うような勇気は…私にはなくて…)」

穏乃「(せめて何か理由があれば…言えるんだけれどな…)」








穏乃「ぅ…」ウツラウツラ

穏乃「(あ…ダメだ…一気に暖かくなったから身体が…)」

穏乃「(凄い…眠い…もうダメ…)」

穏乃「(堕ちる…意識が…もう…)」ポテッ

穏乃「(…京ちゃん、おやすみ…なさい…)」

穏乃「……」

穏乃「……」

穏乃「…すー」Zzzzz

京太郎「んふゅぅ…」Zzzzz

穏乃「…んにゅぅ…」ヌギヌギ

京太郎「ん…ぁ…」ギュゥゥ







憧「(今日はバレンタイン…)」

憧「(合法的に女の子の側からアプローチをしても許される日!!)」

憧「(まぁ、今更、そんな事してもあいつが揺らいだりしないんだけどね)」

憧「(そんな事で決着つくなら小学六年の間に私達は恋人になれてただろうし)」

憧「(とは言え…急いては事を仕損じるという話もあるし、ここは小さな事からコツコツと事実を積み重ねていかなきゃ)」

憧「(この日の為に頑張って手作りしたチョコもあるし…よし。大丈夫)」

憧「(ラッピングもズレてないし…完璧完璧)」

憧「(後はこれを寝起きの京太郎に食べさせれば…)」ガチャ

憧「京太郎…そろそろおきな…さ…い…」





穏乃「ん…ぅ」ゴシゴシ

穏乃「あれ…憧…ぉ」

憧「…え?しず…?」

憧「ってあんたその格好…なんで…」フルフル

穏乃「…かっこう…?」ボケー

穏乃「……あ」

穏乃「(…あれ…なんで私上半身ハダカなんだろ…?)」

穏乃「(確かに夢の中で京ちゃんに脱げって言われたような気がするけど…)」

穏乃「(…でも、素肌で感じる京ちゃん気持ち良かったなぁ…)」エヘヘ

憧「しず…?」

穏乃「え、えっと…気持ち良かった…から」

憧「へー…そう…そうなんだ…気持ち良かったんだ…」フルフル

憧「…~~~っ!」

憧「こんの…!スケベぇぇぇぇ!!!」スパァァッァン

京太郎「痛ぇえぇえええぇぇぇ!?」






京太郎「ちょ…!い、いきなり何するんだ!」

憧「何するんだじゃないわよ!!何やってるのアンタ!」

京太郎「はぁ…何って…」

穏乃「あ、京ちゃんおはよ」

京太郎「あぁ、おはよってお前なんで裸なんだよ!?」

憧「今更、しらばっくれるんじゃないわよ!アンタがやったんでしょ!」

京太郎「知らねぇよ!!いや、マジで知らないんだよ!!」

憧「不潔…!不純異性交遊…よりにもよってしずになんて…!!」フルフル

憧「って言うか…しずに手を出すよりあたしに手をだすべきでしょ!どれだけあたしが努力してきたと思ってるの!?」ジワァァ

京太郎「意味分からねぇよ!!つか、しずも何か言って…」

穏乃「ふにゃあ…」コテン

京太郎「もっかい寝ようとすんな!頼むから!!」

憧「いいわ…アンタがそのつもりなら…私だって…」ヌギヌギ

京太郎「ちょ…い、いきなり何してるの!?」

憧「うるさい!しずだけなんてずるいもん!あたしもしてもらう権利あるはずだもん!」ポロポロ

京太郎「なんで幼児帰りしてんのお前!?」






京太郎「…で、しず…説明」

穏乃「えっと…朝一でチョコ渡したかったから窓開けて忍び込みました」

穏乃「待ってる間に眠くなってお布団の中に潜り込んじゃいました」

穏乃「服はその間に脱いじゃったんだと思いますごめんなさい」

京太郎「…らしいぞ」

憧「あ、あはは…そ、そうなんだ…そうなんだ」

穏乃「うん…その…騒がせてごめんね」

憧「い、いや…まぁ、誤解しちゃったあたしも悪いし…話聞かずに引っ叩いちゃったのは言い訳出来ないし」

京太郎「良いよ。つか…この歳でそういうのやってるって思ったらそりゃ説教の一つでもするだろうし」

京太郎「それにもう謝られてるから、それでチャラだって」

憧「でも…」

京太郎「良いから。次から俺の弁解ちゃんと聞いてくれればそれで良いって」ポンポン

憧「あ…っ♪」

穏乃「…」ムゥ







憧「あ…じ、じゃあ…あたし先に下に降りておくから」

京太郎「え…でも…」

穏乃「…良いの?」

憧「…京太郎は最初に会いに来たしずのチョコを受け取るべきだろうし…」

憧「…個人的には卑怯だと思うけどね…窓からとか」ジトー

穏乃「あ、あはは…ごめん…」

憧「…でも、それくらい渡したかったって気持ちは分かるし…」

憧「だから、今年は私は二番目で良いよ」

憧「その代わり…来年はそういうのなしで真っ向勝負だからね」

穏乃「…うん。憧、ありがとう」

京太郎「…???」

穏乃「あ…それで…ね、えっと…」ゴソゴソ

穏乃「…はい。これ」

京太郎「…あぁ、そういえば今日バレンタインか」

穏乃「…忘れてたの?」

京太郎「俺には縁の薄い日だからなぁ…まぁ…なにはともあれ、ありがとうな」








京太郎「お…今年もまた美味しそうだな」

穏乃「う、うん…頑張って作ったんだよ」

京太郎「そりゃ期待…」パクッ

京太郎「…うん。美味いな」

穏乃「ほ、ホント!?」パァァ

京太郎「おう。毎年思うけどお前のチョコが一番美味しいよ」

京太郎「お菓子作りにかけてはお前が一番飛び抜けてるってマジで思うよ」

穏乃「えへへ…良かった」

京太郎「ん…最後までおいしゅうございました。ありがとうな、しず」

穏乃「うん…こちらこそありがとう!」

京太郎「ん?」

穏乃「美味しいって言ってくれて…私のチョコ食べてくれて有難う、京ちゃん!」ギュッ

京太郎「…なんだそれ?」

穏乃「えへへ…何となく言ってみたかったの」

京太郎「そっか。それなら俺も…ご馳走様って返しておこうか」ナデナデ








京太郎「それでホワイトデーのお返しは何が良い?」

穏乃「ぅ?」

京太郎「何時もならマシュマロとか返してるけどそれじゃ味気ないかなって」

京太郎「それにマシュマロなんかは手作りすんの難しいし、数作るの面倒だからなぁ…」

京太郎「折角作ってくれたチョコにはあんまり報いられてないだろうし…」

京太郎「だから、何か欲しいものあったら買ってやるよ」

京太郎「あんまり高いのは無理だけど…まぁ、ファミレスで食事一回分くらいなら…」

穏乃「あ…それなら…それなら…ね」

穏乃「私…京ちゃんと添い寝がしたいな…」

京太郎「…添い寝?」

穏乃「うん…さっき…凄い気持ち良かったから…」

穏乃「だから…あの…」

>>+2
00~50 仕方ないな…
51~99 それくらいで良いのか?
※男気10アダ名3で+13






























>>仕方ないな…

京太郎「…仕方ないな」

京太郎「それくらいで良いなら、俺も有難いし、また今度やってやるよ」

穏乃「ホント!?」

京太郎「あぁ、ホントホント」

京太郎「(まぁ…幾ら添い寝って言ってもしず相手に勃起する事はないだろうし…)」

京太郎「(…あ、でも、さっき一瞬、桃色のぽっちりが見えてたような…)」マエカガミ

京太郎「(き、気のせいだ!アレは気のせいだから…!!)

穏乃「…あれ?京ちゃん?」

京太郎「あ、いや…何でもない」

京太郎「それより…今度は服を脱いだりするなよ」

穏乃「ぅ…でもぉ…」

京太郎「今度それやったら俺が憧に叩かれるじゃすまなさそうだしさ」

穏乃「…あ、じゃあ、うちでやれば大丈夫?」

京太郎「そういう問題じゃないんだけどなぁ…」












【System】
高鴨穏乃の愛情度がLV6になりました
高鴨穏乃は気持ち良い事に弱い(意味深)ようです
最終更新:2013年11月02日 15:53