中学二年――11月イベント

やえ「あ、繋がった…えと…須賀君?」

京太郎「はい。どうかしたんですか?」

やえ「あ…うん。実は相談があって…」

京太郎「相談?」

やえ「…えっと…急な話で申し訳ないんだけど…」

やえ「私と大会に出てもらえない…かな?」

京太郎「え?」

やえ「あ…あのね…元々、違う子とエントリーする予定だったんだけど…」

やえ「その子が急な用事で出られなくなって…」

やえ「今からならギリギリエントリー間に合うから…急な話で申し訳ないんだけど…」

京太郎「…いや、良いですよ」

やえ「本当?」

京太郎「えぇ。どうせ今日は暇していましたし」

京太郎「ただ、大会は何時になるんですか?」

やえ「えっと…今日」

京太郎「…え?」

やえ「あの…き、今日の…昼から…」

京太郎「昼…」トケイチラッ

京太郎「~~っ!すみません!今すぐ出ます!!」











京太郎「はー…はー…お、お待たせしてすみません…」

やえ「う、ううん。こちらこそ焦らせてごめんね」

やえ「後…来てくれて有難う。本当に助かった」

京太郎「いや…それは良いんですけど…」フゥ

京太郎「でも、どうしてそこまでして大会に?」

やえ「実は…この大会の主催が知り合いで…」

やえ「今年初めて開催するマイナーな大会だから少しでも人が多く来て欲しいって言われてて…ね」

京太郎「なるほど…それで…」

京太郎「てか…俺、この大会の趣旨とかまるで効いてないんですけど…どんな大会なんですか?」

やえ「あ…あのね…その…ぺ…ペア…」

京太郎「え?」

やえ「ペア麻雀大会…なの」カァァ

京太郎「…ペア?」







やえ「えっと…持ち点5万で開始して…半荘で交代」

やえ「後はインターミドルのルールと同じかな」

京太郎「なるほど…でも、面白そうな試みではありますね」

やえ「でしょう?まぁ…所詮は地域規模の小さな大会だから大した景品も出ないけど…」

やえ「近くの高校から二年や三年生も来るみたいだし腕試しにはちょうど良いかなって」

京太郎「ふんふむ…確かに俺としても高校のレベルが気になるんで有難い話です」

やえ「じゃあ…」

京太郎「えぇ。俺がどこまで高校生相手に通用するか分かりませんけど…」

京太郎「でも、やえ先輩の足手まといにならないようにしますんで」

やえ「ふふ…そんな謙遜しなくても良いのに」

やえ「寧ろ、そういうの気にするのは私の方だと思うよ?」

やえ「今や須賀くんはインターミドルチャンプだし」

京太郎「運が良かっただけですよ、それより…」

やえ「うん。早めにエントリーしちゃおっか」

やえ「後、お昼ご飯は奢らせて」

京太郎「良いんですか?」

やえ「無理言ってきてもらった訳だし、これくらいさせて貰わなきゃね」クスッ








京太郎「(そして始まった大会だけれど…)」

京太郎「(年齢制限がない所為で大人とかも結構いるなー)」

京太郎「(まぁ、幸いにして皆和気あいあいとして麻雀を楽しんでくれているみたいだ)」

京太郎「(うん…まぁ…一部の卓を除けば…の話だけど)」

京太郎「(客寄せなのかはたまた暇だったのかあまり有名ではないけどプロが来てたりするんだよなー…)」

京太郎「(後、何故か俺も意外と声を掛けられる事が多かった)」

京太郎「(『阿知賀のニューレジェンド』とか『阿知賀の種馬』だとか…)」

京太郎「(前者はまだ分かるんだけど、後者はなんなんだろう?)」

京太郎「(やえ先輩に聞いても顔を真っ赤にして首振るだけで応えてくれなかったし…)」

京太郎「(ま…それはともかく…)」

京太郎「(順調に決勝まで来られた…んだけれど…)」







プロ1「…」

プロ2「…」

プロ3「…」

京太郎「(全員、プロじゃねぇか!!!!)」

京太郎「(誰だよ!こんな奴ら呼んだの!!)」

京太郎「(主催者だよね!!うん!まぁ、分かってた!!!)」

京太郎「(だけど幾ら何でもプロ三組はきつくないか…)」

京太郎「(こっち中学生と高校生なんだぞ…)」

やえ「…ほら」ペシッ

京太郎「あいて…っ」

やえ「弱気になりすぎだ。顔に出てるぞ」

京太郎「いや…でも…」

やえ「何、これまで私達は順調に勝ち上がれて来れただろう?」

やえ「…順調すぎて怖いくらいだったけど…京太郎が大抵、他家を飛ばすし」

京太郎「あはは…で、でも、やえ先輩だって無双してたじゃないですか」

やえ「し、仕方ないだろう。須賀が有名過ぎる所為でこっちは悪目立ちしてるんだ」

やえ「少しは目立っている分は活躍しないと何を言われるかわからないし…」





やえ「まぁ…そうやって私達は勝ち上がれたんだ」

やえ「勿論、決勝の相手は今までと格が違うけれど…」

やえ「でも、私達なら出来る」

やえ「だって…私達は二人がかりとは言え、あの小鍛治プロから和了れたんだ」

やえ「あのグランドマスターから一度とは言え…な」

京太郎「…はい」

やえ「そしてあの人たちから小鍛治プロのようなプレッシャーは感じない」

やえ「つまり…私達でも十分、太刀打ち出来るって事だ」

京太郎「…はは」

やえ「ん?」

京太郎「やえ先輩は本当に凄い人ですね。まさかプロを前にそこまで言い切れるなんて…」

やえ「…別に凄くなんかないよ」





やえ「私がこうして断言出来るのは須賀のお陰だ」

京太郎「…俺の?」

やえ「あぁ。私がどれだけミスをしてもきっと須賀が挽回してくれると」

やえ「お前が何とかしてくれるとそう信じているからだ」

京太郎「…やえ先輩…」

やえ「…だから、私の後ろは頼むぞ」

やえ「私も…お前に恥ずかしくない麻雀をしてくるから…」

やえ「お前も…私の期待に応えるような…麻雀を…な」

京太郎「…なんか勝つよりもハードル跳ね上がった気がします」

やえ「当然だ。私は重い女だって言っただろう」クスッ

やえ「期待だって例外じゃないさ」

やえ「さて…では…行ってくる」

京太郎「…はい。お気をつけて」



>>+2やえ(雀力8+能力補正20-能力補正(2)5)23
>>+3プロ1(雀力12-能力補正(2)10)12
>>+4プロ2(雀力15)15
>>+5プロ3(雀力12+能力補正10-能力補正(2)10)12































※あ、やえ先輩2回京太郎二回ずつの判定になります

>>やえ 112
>>プロ1 100
>>プロ2 40
>>プロ3 91

やえ「(この中で一番警戒するべきは…プロ2だろう)」

やえ「(決して著名ではないが、カードになる程度の実力は持っている)」

やえ「(派手ではないが…堅実な打ち筋で有名な彼の事だ)」

やえ「(叩ける内に叩いておいた方が良い)」

やえ「(それに…彼はこの中で特に嫌な気配がする)」

やえ「(【和了る事で何か特殊な効果を発揮する】タイプのオカルト持ちもいるそうだし…)」

やえ「(まぁ…相手はプロばかりで…格上なんだ)」

やえ「(プロ2だけではなく、全員警戒するに越した事はないな)」

やえ「…ロン。6400です」

プロ2「あぁ」スッ



>>+2やえ(雀力8+能力補正20-能力補正(2)5)23
>>+3プロ1(雀力12+能力補正10-能力補正(2)10)12
>>+4プロ2(雀力15)15
>>+5プロ3(雀力12+能力補正10-能力補正(2)10)12































>>やえ 66
>>プロ1 46
>>プロ2 55
>>プロ3 26 → リザレクション2発動(40) →66


やえ「(聴牌…だけど…)」

プロ1「」トン

プロ2「」…スッ

プロ3「」サッ

やえ「(…そう簡単には和了らせて貰えないか)」

やえ「(相手はプロなんだ。それが当然…だけど)」

プロ3「…」

やえ「(…こういう泥仕合はプロ3が怖い)」

やえ「(彼は確か太平山出身で…インターハイでもかなりの活躍をした選手だ)」

やえ「(須賀と同じく最下位になる事が極端に少ないその打ち筋は警戒するに越した事はないだろう)」

プロ3「…ここか。ポン!」

やえ「(…!仕掛けてきた…!)」

やえ「(くっ…先に聴牌してはいるが…間に合うか…!!)」


>>+2
末尾奇数:王者の打ち筋を見せた
末尾偶数:やっぱりプロには勝てなかったよ…







































>>王者の打ち筋を見せた

やえ「(…やった!引けた!!!)」

やえ「…ツモ!1000・2000!!」

プロ3「…くそ…後一歩だったんだけどな」

やえ「お疲れ様でした」

プロ1「まさか高校生にここまでやられるなんてね…また鍛え直しかしら」

プロ2「ま、勝負は時の運って言うしな」

プロ3「それに妙な気迫もあったしな」

やえ「え?」

プロ1「後ろにいる子…大事な人なんでしょ?」

やえ「あぅ…」カァァ

プロ2「はは。微笑ましいじゃねぇか。色々と頑張れよ」

プロ3「ま、優勝は渡さないけどな」





京太郎「やえ先輩お疲れ様です!」

やえ「ぅ…」カァァ

京太郎「あれ?やえ先輩?」

やえ「い、今は…顔見ないで…」モジモジ

京太郎「あ…えっと…すみません…」

やえ「…い…いや…こっちこそ…その…」ギュッ

京太郎「…」

やえ「ぅ…」

京太郎「…あー…その…ですね」

やえ「う…うん…」

京太郎「俺…勝ってきますから」

やえ「…うん」

京太郎「やえ先輩からもらったバトン…絶対に落とさないで最後まで走りきりますから」

やえ「…うん…」

京太郎「だから…見てて下さい」

やえ「…うんっ…」



>>+2京太郎(雀力9+能力補正18-能力補正(2)50) -23※フォアや土壇場は発動しません
>>+3プロ1(雀力12+能力補正60-能力補正(2)50)22
>>+4プロ2(雀力15-能力補正(京太郎)18) -3
>>+5プロ3(雀力12+能力補正60-能力補正(2)50)22
































>>京太郎 54 → 加速世界発動(100) →154
>>プロ1 103 → 反転世界発動(-46) →57
>>プロ2 37 
>>プロ3 61 → 反転世界発動(-46) 15 → リザレクション2発動(40) → 55
                               ↑二回目なので反転世界発動しません


プロ1「(インターミドルチャンプ…須賀京太郎か)」

プロ2「(確か…話ではかなりやるという話だったけれど…)」

プロ3「(なるほど…これは…)」

京太郎「……」ゴゴゴゴゴ

プロ1「(…なるほど…これは…無理だ)」

プロ2「(格が違う…というよりは…存在が違う)」

プロ3「(こいつは…並の相手じゃ止められない…な)」

プロ1「(中学生相手に無双してたってのも頷ける話だ)」

プロ2「(本人に自覚はあろうとなかろうと…こいつの麻雀は人を飲み込み、狂わせるものだ)」

プロ3「(魔物…か。まさか男子にそんな存在がいるとは思わなかったけれど…)」

プロ1「(こいつは間違いなく…人の理から外れた…イレギュラーだ)」

京太郎「…ツモ。役満…16000オール」














京太郎「…お疲れ様でした」

プロ1「…お疲れ」

プロ2「あー…お疲れ様」

プロ3「お疲れ様…だな」

京太郎「(…なんか思ったより拍子抜けだったな)」

京太郎「(てっきり江藤みたいなやばいのが出てくるとおもったんだけど…)」

京太郎「(まぁ、勿論、上原や不動峰よりは強かったけど…それだけというか)」

京太郎「(それならしずの方がよっぽど戦いづらいって言うか…)」

京太郎「(ま…何はともあれ…やえ先輩の面目を守れてよかった)」

やえ「…須賀」

京太郎「あ、どうでした、先輩」

やえ「いや…その…」

京太郎「?」

やえ「…圧倒的…だったな」

京太郎「いえ、多分、アマだからって手加減してくれてたんですよ」











やえ「いや…そんな事はない」

やえ「彼らの気迫は私と打った時とは比べ物にならないくらいだった」

やえ「本気で…私達を倒しに来ていた」

やえ「だけど…お前は…」

京太郎「…?」

やえ「…いや…なんでもない」

やえ「(…おかしいな…こんな純粋に麻雀を楽しんでいる奴を怖いだなんて…)」

やえ「(恐ろしいだなんて…そう…思うなんて…どうかしている)」

やえ「(だけど…あの一瞬…須賀の後ろに浮かび上がったあの蛇のイメージは…)」

やえ「(より大きく…凶悪になっていた…)」

やえ「(まるで悪意も善意も好意も…何もかも飲み込むようなあの大蛇は…一体…)」











京太郎「あ、それより…やえ先輩呼んでますよ」

やえ「あ…そうだな。決勝戦も終わったし、そろそろ表彰式だろう」

やえ「とりあえず行くか」

京太郎「そうですね。それにしても賞品ってなんなんだろう?」

やえ「とりあえず小さいながら賞金はあるらしいぞ。後小さな副賞もあるそうだが」

京太郎「副賞?」

やえ「実はそっちの中身は私も知らないんだ」

やえ「まぁ、小さなと言っていたし大したものではないだろう」

やえ「それより…」

「チーム阿太峯!優勝おめでとうございます」

京太郎「あ、ありがとうございます」

やえ「ありがとうございます。皆さんの応援のお陰でここまでこれました」

「では、チーム阿太峯には優勝賞金として10万円と…」

「そして副賞として来月24日に開催される全国ペア麻雀大会へのチケットが渡されます!!」

やえ「ふぇ?」

京太郎「え?」











やえ「来月24日って…」

「クリスマスイブですねー」

「大丈夫ですよ!今年は休日ですし何とかなりますって!」

やえ「い、いいいいいいきなりそんな事言われても…」

「あ、ちなみに予算の都合で取ってある部屋は同室です」

やえ「なんでそこで予算をけちるの!?」

「いや、だって、まさか中高生の男女ペアが優勝するなんて思ってないし…」

「それに全国区のペア大会とかやろうと思ったら金が幾らあっても足らなくてさー」

やえ「幾ら何でも生々し過ぎるよ!!」

「あ、ちなみにスポンサー募集する為に全国からはテレビも入るからね」

やえ「えっ…」

「頑張って勝ち進んで出来るだけスポンサーを募集…いや、阿太峯の名前を知らしめて来てね」

やえ「え…えぇぇぇ…」










京太郎「あの…先輩?」

やえ「う…その…ごめんね…須賀君」

やえ「私まさかこんな事になるなんて思ってなくて…」

京太郎「そんな…気にしないで下さい。俺すげー楽しかったですし」

やえ「でも…クリスマスイブでまで麻雀とか…嫌でしょ?」

京太郎「いや、そんな事ないですよ」

京太郎「それにまぁ今年はクリスマスに予定とか入ってなかったですし」

やえ「そう…なの?」

京太郎「えぇ。なんで、やえ先輩と一緒に過ごせるなら寧ろ願ったりかなったりというか…」

やえ「ほ、本当?」

京太郎「勿論。こんな事で嘘言いませんよ」

京太郎「それより…この賞金どうしましょうか」




やえ「あ、それは須賀君が使って」

京太郎「いえ…でも、そもそもコレは先輩が…」

やえ「急に誘ったのは私だし…それに優勝出来たのは須賀君のお陰だから」

京太郎「いえ…でも、俺、バイトしててそんなにお金に困ってる訳じゃありませんし…」

やえ「それなら…一緒に…使う?」

京太郎「え?」

やえ「ペア大会は東京でやるって話だし…一緒に観光する為の費用にしない?」

やえ「それなら須賀君も私も使えるし…どうかな?」

京太郎「…良いんですか?」

やえ「うん。私もそれほど欲しいものがある訳じゃないし」

やえ「それに…本当に欲しいものは…今日ちょっとだけ手に入ったっていうか…」カァ

京太郎「え?」

やえ「ううん。何でもない」

やえ「それより…一ヶ月後のクリスマスイブ…頑張ろうね!」

京太郎「…はい!」










【System】
小走やえの思い出が9になりました
小走やえの好感度が11あがりました
小走やえの現在の好感度は61です
来月は小走やえとペア麻雀大会に行きます

須賀京太郎の雀力が3あがりました





























須賀京太郎の
最終更新:2013年10月20日 18:04