小学4年生――9月

【小学4年生 ―― 9月】

京太郎「(夏休みも終わって少しして…身体がようやく毎日登校するって習慣を思い出した頃…)」

京太郎「(なーんでそのタイミングで学芸会とかやるかなぁ…)」

京太郎「(ぶっちゃけ…面倒臭い」

京太郎「(合唱コンクールと一緒にやるってのがさらに面倒くさい)」

京太郎「(正直、一個ずつでいいじゃん…なんで一緒にやるんだよ…)」

京太郎「(特に四年って事は今年は劇だし…余計に面倒だ)」

京太郎「(まぁ…俺なんか大道具係一直線だからまだマシなんだけどさ)」

京太郎「(主役級に据えられた奴は大変だよなぁ…)」

京太郎「(合唱の練習と劇の主役にって覚える事一杯だし)」

京太郎「(俺だったら絶対逃げるな、高鴨も覚えきれなくて絶対パンクすると思う)」




「では、今年の劇は白雪姫に決定しましたー」

「やった!これでチュー出来る!」

「ちょっと男子さいってー!」

「そんなのする訳ないでしょー!」

「でも、白雪姫はちゅーするから起きるんだろ?」

「それを崩すのかよ!」

「にじそうさくするならげんさくはだいじにしないといけないとおもいまーす!」

「そ、それは…」

「でも…ちゅーはいけないでしょちゅーは」

「仲良い奴らなら大丈夫だろ」

「丁度、うちのクラスには付き合ってる奴らがいるしな」

京太郎「…は?」

憧「え?」

穏乃「う?」





「須賀に王子役やらせればいいじゃん」

京太郎「いや…ちょ、まっ!?」

「んで、白雪姫には新子か高鴨で良いだろ」

憧「いや、ちょ!!」

穏乃「え…?え…?何の話?」

「え…い、いや…俺、新子とちゅーしたい…」

「ばっか黙っとけって。京太郎なんかどうせ煽ったらすぐ意地を張るんだし」

「そうそう。新子と高鴨を白雪姫に決めた後、はしごを外してやれば良いんだよ」

京太郎「…聞こえてるぞお前ら…」

憧「って、て言うか…ちょっとまってよ!あたしたちに拒否権は?」

「拒否権?なにそれ?」

穏乃「え…って言うか、なんで私たちなの?」

「だってお前ら何時も一緒だし付き合ってるんだろ?」

「ちゅーなんて何時もやってるって聞いたぞ」

憧「や、やってる訳ないでしょ!誰が言ってるのよそれ!!」

京太郎「うあー…」





「じゃあ、女子で白雪姫やりたい人ー?」


シーン


「ほら、誰もいねぇな。じゃあ、選挙だな。白雪姫選挙」


ウォオオオオオオ!


憧「ちょ…ちょっと皆!?」

「…ごめんね、憧。流石にちょっと…キス前提の白雪姫は…」

「しかも、ここで立候補したら自意識過剰みたいじゃない…?」

穏乃「じいしきかじょー?」

憧「でも…でも…こんな…」

京太郎「いや…ちょ…お、おかしくね?幾ら何でも無茶苦茶じゃね?」

「知るかよ。これが民主主義って奴だ」

「じゃあ、紙配るからそこに白雪姫がいいと思う奴の名前書いてくれよ」

「俺…新子が良いなぁ…」

「この素人め。俺みたいな玄人は高鴨みたいな奴がドレス来て恥ずかしがるのが一番だと言うのに」

「ばっか。高鴨がドレス程度で恥ずかしがるかよ。何時も黒スパッツだぞ」

京太郎「お前らはさっきから何を言ってるんだ…」



>>+2
末尾偶数:憧が白雪姫に
末尾奇数:穏乃が白雪姫に































>> 憧が白雪姫に

「という訳で新子が白雪姫な」

「やったぜ同志!!!」

「あぁ。高鴨派どもよ、これが正義だ!」

「ば…馬鹿な…こ、こんな事があるはずが…」グニャア

「ふ、不正だ!不正選挙だ!やり直しを要求する!!」

「…まぁ、単純に憧の方がセリフちゃんと覚えられそうって話なんだけどね」

「高鴨さんだとどうしてもあがっちゃって劇が滅茶苦茶になっちゃいそうだし…」

憧「…まさか自分の記憶力を恨む日が来ようとは思ってなかった…」ガクッ

穏乃「元気出して、憧」

憧「元気なんて出せる訳ないでしょ…保護者の前でキス強要とかどんな羞恥プレイなの…」

穏乃「…そんなに嫌なら変わろうか?」

憧「…えっ!?」




穏乃「だって、京太郎とちゅーするだけでしょ」

憧「だ、だけって…アンタ…それがどういう事か分かってんの?」

穏乃「うん。だって、この前、京太郎にしてもらったもん」

憧「は?」

「え…?」

「ひょ!?」

京太郎「え…え…?」

穏乃「覚えてないけど、もうちゅーしたし、別に良いよね?」

憧「…ちょっと京太郎。話があるんだけど…」

京太郎「ちょ…ま、待て!誤解だ!俺も覚えがないから!!本当に覚えがないから!!」

憧「問答…無用っ!」

京太郎「うわ!馬鹿!ケリは止めろ!止めろって!!」

穏乃「…あれ?なんで憧怒ってるの?」

穏乃「溺れそうになった時にじんこうこきゅーしてもらっただけなのに」

「…高鴨さん。それ須賀君の為にも早く言ってあげた方が良いわよ」

「アレ多分、完全に勘違いしてるから。無理矢理、高鴨さんがキスされたって風にストーリー出来ちゃってる顔だから」

憧「逃げるなあああ!この変態!!しずの信頼を裏切って!!」

京太郎「だから、誤解だっての!!」






~数分後~

憧「その…ホント、ごめん…」

京太郎「いや…良いよ。お前も主役押し付けられて頭一杯だったんだろうし」

京太郎「それにまぁ所詮、女子のケリだし、あんま痛くなかったからな」プルプル

穏乃「でも、京太郎すっごい我慢して…」

「はい。高鴨さんはちょっと黙ってようね」

「今は話ややこしくなっちゃうから。少しだけお口チャックねー」

穏乃「むがむが」

憧「…ごめん…」

京太郎「あー…もう…気にするなって」

京太郎「それより決まった以上はちゃんとやんないとダメだぞ」

憧「…うん。分かってる」

「……よし。じゃあ、今度は王子選挙をはじめ…」

憧「させる訳ないでしょ」ビリビリ

「ふぁっ!?」

憧「あたしが白雪姫になった以上、王子役はこっちが指名させて貰うから」

憧「そうじゃないと当日ボイコットするわよ」

「お、横暴だー!」

「職権乱用だぞ!!」

「けんりょくいっきょくしゅうちゅーによるへいがいだ!」

憧「やかましい!勝手に話進めて進めていった奴らに言われたくない!!」

京太郎「ま…それは良いけど…王子役ってどうするんだよ」

憧「…そんなの決まってるでしょ」





>>+2
00~30 しず、やってくれる?
31~60 あ…アンタ以外に仲の良い男子いないし…
61~99 アンタ以外じゃ…嫌
































>> あ…アンタ以外に仲の良い男子いないし…

憧「…し、仕方なく…よ。仕方なく」

憧「でも…あそこでスケベな顔してる連中は絶対に嫌だし…」

「うっ…」

「そ、そんな顔してないぞ!」

「スケベな顔してるって奴がスケベな顔してるんだぞー」

「良いから黙ってなさい男子!!」

「今良い所なんだから静かにしてよねー」

「新子さんいいなぁ…」

京太郎「…なんか外野がすげぇ無駄に盛り上がってるんだけど」

憧「その辺はもう…気にしない事にしたから」

憧「それより…アンタの方はどう?」

京太郎「どうって…」

憧「私相手に王子役…やってくれる?」

京太郎「…そこまで言わせて断ったら…俺が悪い奴みたいだろ」ポリポリ

京太郎「仕方ないし…付き合ってやるよ」メソラシ

憧「…うん。ありがとう」ニコッ











【System】
新子憧の思い出が3つになりました。
新子憧の好感度が4(1+3)あがりました。
現在の新子憧の好感度は8です。



















【オマケ】



「くそおおおくそおおお!!完全体にさえ!完全体にさえなれればあああ!」

「あの意地っ張りな新子が須賀を選んだと!狙ったか、高鴨派!よりによって白雪姫で・・・クッ、ダメだ、修正できん!」

「…策士策に溺れるだと!馬鹿な、これが新子のファーストキスだと言うか!認めん、認められるか、こんなこと」

「この恨み魂魄百万回生まれ変わっても必ず晴らすからな!!」

「須賀ぁぁ!その役をよこせ!俺は王子になるんだ!!!」
最終更新:2013年09月21日 14:58