中学二年――9月EX

【中学二年 ―― 9月EX1】

京太郎「(結局、アレから色々考えてたけど…)」

京太郎「(どうして俺の噂であんなにしずが落ち込んでいるのか分からなかった)」

京太郎「(唯一、それっぽく結論づけられたのは、置いて行かれる事を怖がっているから…だけど)」

京太郎「(もうそれについては、そんな事しないって約束したしな…)」

京太郎「(それに誕生日の時もそんなにおかしい訳じゃなかったし…)」

京太郎「(あの日…憧と腕組んでいるのを見た時から…明らかに様子が変になってる)」

京太郎「(んー…でも、アレがリハビリだって言うのはちゃんと前にも説明してるんだけどな)」

京太郎「(今更そんな事気にしないだろうし…)」

京太郎「(あー…ダメだ。結局、堂々巡りだ)」

京太郎「(女心ってテストより難しいよ…ったく…)」

京太郎「(これが麻雀だったらまだ…何とか突破口も見いだせるんだろうけど…)」

京太郎「(麻雀…かぁ)」

京太郎「(今月…あいつまだ来てないよな…)」

京太郎「(今も部屋にいるし…忙しいって訳じゃないだろうに)」










京太郎「(…そう…だな)」

京太郎「(とりあえず…会いに行くか)」

京太郎「(別にまだ理由が分からないからって会っちゃいけないって訳でもないだろうし)」ヨイショ

京太郎「(それに…色々考えたけど、やっぱり俺の頭じゃ無理だ)」

京太郎「(あれだけヒント貰ってもやっぱり分からないままだし…)」

京太郎「(それなら直接会って話をして…また少しでもヒントを貰った方が有意義だろ)」

京太郎「(さて…そうと決まれば…着替えて…っと)」イソイソ






京太郎「(ま…こうして扉の前に立つと思うけど…)」

京太郎「(しずの部屋に入るのは結構、久しぶりだな)」

京太郎「(基本、しずが俺の部屋に来るってパターンが多かったし…)」

京太郎「(…特に中学からは俺に気を使っているのか殆どそうだったな)」

京太郎「(ま…だからって緊張するような間柄じゃないけどさ)」

京太郎「(しずの部屋が今更、大きく様変わりしてる訳ないだろうし)」

京太郎「(そういう意味では鷺森と同じ安定感あるよなしずって)」

京太郎「(目の前でどんどん綺麗になっていった憧を見てるからか…余計にそう思う)」

京太郎「(ま…それはさておき…)」コンコン

穏乃「はぁーい…何?」




ガチャ

京太郎「よっ。久しぶり」

穏乃「ふぇっ」ガバッ

穏乃「き、き…き…京ちゃん!?」

京太郎「おう。久しぶりに遊びに来てやったぞ、今、暇か?」

穏乃「あ…あ…あぅ…ぅぅ」カァァ

京太郎「…あれ?」

穏乃「ご、ごめん!」バッ

京太郎「えっ…ちょ…!」

穏乃「っ!」ガララッ

京太郎「(やばい…!こいつの事甘く見てた…!)」

京太郎「(こいつ…窓から逃げる気だ…!!)」

京太郎「(くそ…!させるかよ!!)」バッ


>>+2
00~50 腕を掴んだ
51~99 身体を抱いた



































>>身体を抱いた

京太郎「…っ!待てって!!」ギュッ

穏乃「あ…ふ…ふにゃ…ぁ」クテー

京太郎「…あれ?」

京太郎「(後ろから羽交い締めにしたらなんかしずの奴急に脱力しやがった)」

京太郎「(てっきり暴れられるもんだと思ったから痛みとか覚悟してたんだけど…)」

京太郎「(…まぁ、痛くなかったのは良いんだけど…どうしたんだこいつ…)」

穏乃「や…あぅぅ…」カァァ

京太郎「(しかも顔真っ赤にさせながら目をトロンってさせてるし…)」

京太郎「(なんかアレだなまたたびに酔った猫みたいだ)」

京太郎「(なんか…こう…うん)」

京太郎「(しずにこういう言葉を向けるにはすげー不適切な気がするけど)」

京太郎「(…正直エロい)」







穏乃「や…き…京ちゃぁ…ん…」

京太郎「う…な…なんだよ」

穏乃「離し…て…ぇ。じゃないと…私…」

京太郎「…でも、お前、離すと逃げるだろ」

穏乃「そ…そんな事…」

京太郎「既に一回やろうとした奴が言っても説得力ねぇっての」

京太郎「…とりあえず当分このまんまな」

穏乃「う…だ、だけど…」

京太郎「…何だ?文句があるのか?」ナデナデ

穏乃「はぅぅ…」

京太郎「お前の大好きな京ちゃん成分とやらを補給してやってるのに」モニモニ

穏乃「むなー…ぁ」







京太郎「…で、少しは落ち着いたか?」

穏乃「…うん」

京太郎「んじゃ…まず一つ聞かせて欲しいんだけどさ」

京太郎「どうして俺から逃げようとしたんだ?」

穏乃「…言わなきゃ…ダメ?」

京太郎「…言わないならずっとこのままだぞ」

穏乃「ぅ…」

京太郎「飯の時間になっても風呂の時間になっても離さないぞ」

穏乃「ホント?」

京太郎「おう。それどころかベッドでまでこのままだぞ」

京太郎「それでも良いのか?」

穏乃「…良い…かな」

京太郎「えっ」

穏乃「えっ」









京太郎「い、いや…男と一緒に風呂入るんだぞ?」

穏乃「うん。でも…京ちゃんだし…」

京太郎「俺と一緒に寝るんだぞ」

穏乃「それこの前、クリスマスの時にやったし」

京太郎「え、エロい悪戯するかもしれないぞー?」

穏乃「…するの?」キョトン

京太郎「え…いや…」

穏乃「京ちゃんって私にエッチな事…出来るの?」

京太郎「そ…そりゃもうねっとりとしたやらしい事するぞー!」

穏乃「そう…なんだ」

穏乃「は…恥ずかしいけど…でも…」

穏乃「京ちゃんがしたいなら…はい」スッ

京太郎「ちょ!ちょっと待て!!!」

穏乃「…えっ?」

京太郎「えじゃねぇよ!くそ…離すから!離すから脱ごうとするのはやめろ!!」







京太郎「あー…くそ…女ってマジで卑怯だ」

穏乃「卑怯って…何が?」

京太郎「そういう風に返されたら男は退くしかないって事だよ…」ハァ

穏乃「…そうなの?」キョトン

京太郎「そうなの…つか、お前ももうちょっと男の反応って奴を…」

京太郎「…いや、無理か。お前殆ど女子校の中で育ってるんだもんな」

穏乃「ぅ?」

京太郎「まぁ…アレだ。男は狼だから気をつけなさいって事」ナデナデ

穏乃「…ん…よく分からないけど…でも…」

穏乃「私、こんな事京ちゃん以外にはしないよ」

京太郎「…え?」

穏乃「だって…そういうの…嫌だもん」

京太郎「…で、でも、お前さっき恥ずかしいって…」

穏乃「京ちゃんは嫌じゃなくて…恥ずかしいだけ」

穏乃「それに…京ちゃんは私に酷い事しないって信じてるし」

京太郎「う…」






京太郎「…訂正、卑怯なのは女じゃなくてお前だ」

穏乃「えー…」

京太郎「はぁ…ったく…もう…」

京太郎「それで…もう逃げる気はなくなったのか?」

穏乃「だって…捕まっちゃたし…」

穏乃「それに…今、私…とても幸せだから」

京太郎「…そっか」

穏乃「…うん」

京太郎「じゃあ、逃げようとした理由も言えるよな?」

穏乃「そ、それはその…」

京太郎「言わないなら離すぞ」

穏乃「そ、それはやだぁ…」






穏乃「…じゃ…話す…けど」

京太郎「ん」

穏乃「でも…私にも分かんないの。だから、上手く説明出来ないと思うけど…」

京太郎「良いよ。それでも」

京太郎「…いや…ちょっと違うな」

京太郎「…それでも良いから教えて欲しい」

京太郎「俺…しずの事知りたいんだ」

京太郎「俺がお前の事傷つけたかもしれないから…お前の事…追い詰めたかも知れないから…」

京太郎「その原因を知る為にも…俺はしずの事が知りたい」

穏乃「ぅ…」カァァ

京太郎「…ん?どうした耳まで赤くして」

穏乃「…今の言葉…なんだか凄い嬉しかったから…」モジモジ

京太郎「それじゃもっかい言おうか?」

穏乃「い、良いよ!も、もう一回言われたら…その…おかしくなっちゃいそうだし」






穏乃「あの…私…この前からまたモヤモヤしてて…」

穏乃「京太郎が…憧に告白したって聞いて…私…胸の中嫌な感じで…」

穏乃「…でも、これ小学校の時とは…ちょっと違うんだ」

穏乃「あの時は…もっと形にならない感じだったけど…」

穏乃「今は…何となく…分かる感じで…」

京太郎「…ん?」

穏乃「…ねぇ…京太郎」

京太郎「おう」

穏乃「京太郎は…憧の事…好きなの?」


>>+2
00~50 勿論、好きだぞ
51~99 あぁ、親友だからな
※男気により+8































>>勿論、好きだぞ

京太郎「勿論、好きだぞ」

穏乃「っ…!そう…なんだ…」ズキズキ

穏乃「じゃあ…私の事…こうしてちゃ…悪い…よ」ウルッ

穏乃「こんなの知られたら憧に…怒られちゃう…から…」フルフル

京太郎「「…なんで?」

穏乃「な…なんでって…」

京太郎「憧だったら寧ろ、今、離したら怒ると思うけどな」

京太郎「あいつ…何だかんだ言ってしずの事気にしてるし」

穏乃「でも…それとこれとは話が…」

京太郎「それに…何より…」

京太郎「俺が震えてるお前を離したくない」

京太郎「…そんなお前を見たくない」

京太郎「だから…もうちょっとこのままでいさせてくれ」










穏乃「卑怯…だよ…」

穏乃「そんなの言われたら…私…」

穏乃「…諦め…られない…」

京太郎「ん?諦めるって…何を?」

穏乃「だって…だって…私…私…」

穏乃「京ちゃんの事…好きなのに…っ!」

















京太郎「…俺も好きだぞ」

穏乃「ふぇ?」











京太郎「好きじゃなきゃこんな事やってねぇって」

穏乃「え…?で、でもさっき憧の事が好きって…」

京太郎「ん?そりゃ幼馴染なんだし好きなのは当然だろ」

穏乃「え…?じゃあ…私…は?」

京太郎「勿論、憧と同じ意味で好きだぞ」

穏乃「…~っ」フニャア

京太郎「…あれ?しず?」

穏乃「う…うぅ…うぅぅ…」ポロポロ

京太郎「うぇ?!え?ちょ…ま、待って!なんで泣くんだ!?」

穏乃「ぅー…だって…だってぇ…」ゴシゴシ

京太郎「あー…なんかよく分かんねぇけど…ごめん。悪かったよ…」ナデナデ

穏乃「…京ちゃんは悪くなんかないもん…」

穏乃「悪いのは勝手に誤解した私で…」

京太郎「いや…誤解させるって事は言葉が足らなかったんだろうし…ごめんな」







京太郎「お詫びに…当分、こうしているし…」

穏乃「…本当?」

京太郎「あぁ。幾らでもこうしてやる」

穏乃「…じゃあ、一緒に御飯食べてくれる?」

京太郎「あぁ」

穏乃「一緒にお風呂…入ってくれる?」

京太郎「み、水着着用なら…」

穏乃「一緒にトイレ入ってくれる…?」

京太郎「さ、流石にそれはまずくないか…?」

穏乃「…大丈夫だよこうしてぎゅってしてたら見えないし…」

京太郎「見える見えないの問題じゃないと思うんだ流石に!!」










穏乃「じゃあ…一緒に寝るのは良いよね?」

京太郎「まぁ、それくらいなら…つっても泊まりは無理だぞ」

穏乃「えー…」

京太郎「勘弁してくれよ…年頃の女の子のところに男が泊まるなんてやばいって」

穏乃「ふぇっ!?」カァァ

京太郎「ん?どうかしたか?」

穏乃「だ、だって…わ、私の事…お、女の子って…」

京太郎「そりゃそうだろ」

京太郎「ま…あんまり意識する事はなかったけどさ」

京太郎「いや…意識してたけど…しちゃいけないって思ってたって言うか…」

京太郎「…そういうのしたら…ぎくしゃくしてお前が寂しがるって思ってたからさ」

穏乃「あ…」






京太郎「でもさ…色んな人に言われて…」

京太郎「俺…それが間違ってたんだって…ようやく気づいた」

京太郎「そうやって自分の意識ねじ曲げてる所為で…お前の変化に気づけなかったって…」

京太郎「だから…俺、正直に言うよ」

京太郎「…お前は何時だって…」


>>+2
00~50 女の子だ
51~99 可愛い女の子だ
※男気8アダ名3で+11されます































>>女の子だ

京太郎「女の子だよ」

京太郎「俺にとって憧と変わらない…魅力的な子だ」

穏乃「はぅ…ぅ」フニャアァ

京太郎「ってまたか…」

京太郎「…大丈夫か?」

穏乃「あ…あんまり…大丈夫じゃないかも…ぉ」

穏乃「さ、さっきから私…嬉しくて…心臓止まらないよぉ…」

京太郎「そりゃ心臓止まったらやばいだろ…」

穏乃「で、でも…ぉ」モジモジ

京太郎「ま…言いたい事は分かったから大丈夫だ」

京太郎「それより…落ち着いたら久しぶりに麻雀やろうぜ」

京太郎「最近…お前と打ってないし…正直、寂しかったからさ」

穏乃「…うん!」
















【System】
高鴨穏乃の愛情度がLV5になりました
高鴨穏乃は自身の恋心を自覚したようです
最終更新:2013年10月20日 17:21