小学4年生――8月

【小学4年生―― 8月】

京太郎「(…誤算だった…)」

京太郎「(俺は…思い違いをしていた…)」

京太郎「(別に宿題なんて最終日にやれば良いやって…)」

京太郎「(例え…出来てなくても新子が助けてくれるって…)」

京太郎「(最後に纏めてやれば良いって…そう思ってた…っ!)」

京太郎「(だけど…その為に必要な憧はいなくて…今の俺の側にいるのは…)」

穏乃「…うーん…これ…どうだったっけ…?」

京太郎「…うん。これ詰んだんじゃね?」





穏乃「え?詰んだって何が?」

京太郎「いや…高鴨は気にしなくても良いよ」

穏乃「えー…気になるのに…」カキカキ

穏乃「それよりちゃんと手を動かさないとダメだよ。憧に怒られちゃう」

京太郎「…お前って意外と真面目なのな」

穏乃「だって、居残りとか…寂しいもん…」

穏乃「皆いなくなって夕日で真っ赤になった教室で一人っきりで宿題やらされるのはもう嫌」

京太郎「あー…なるほど…」

穏乃「だから、京太郎も頑張ろうよ」

穏乃「じゃないと放課後遊べなくて私も寂しい…」

京太郎「…ん。仕方ねぇな。ま…頑張るよ」

穏乃「うんっ」ニコー




京太郎「(つっても…問題集とかそういうのはそんなに難しくないんだよな)」

京太郎「(わざわざ高鴨と顔を突き合わせてまでする事じゃない)」

京太郎「(一応、一人で解けるし…つか、俺が高鴨に教えないといけないくらいだし)」

京太郎「(だからこそ…俺にとっての障害は…これ…!!)」

京太郎「(この絵日記…!圧倒的…っ小学生の天敵…っ!!)」ザワ

京太郎「(根が真面目な高鴨や新子ならちゃんと毎日やってるんだろうけど、俺はまったくやってない)」

京太郎「(ぶっちゃけ初日から完全に白紙だ)」

京太郎「(そんな中を埋めようと思ったら勿論、幾つか嘘も書かなきゃいけない)」

京太郎「(でも、高鴨と遊んだ日は、高鴨の方を参考にして書かないとすぐにバレるからな)」

京太郎「(だから、こうして問題を教える代わりに絵日記を見せて貰ってる訳だけれど…)」

京太郎「(さて…まずはどの日から写そうかな…)」ペラ

>>+2
00~30 二人でスイカを食べた日
31~60 二人で川に遊びに行った日
61~99 家族と一緒にバーベキューをした日




























>> 家族と一緒にバーベキューをした日

今日は京太郎のところのみんなと私のところのおとーさんとおかーさんでバーベキューをしました。

でも、おとーさんたちはお肉を焼き終わったらお酒を飲んですぐに寝ちゃってつまらなかったです。

おかーさんたちもお話ばっかりでした。

だから、京太郎といっしょにあそんでたけど、京太郎はとってもいたづらすきです。

つかまえたカエルやバッタを寝ているお父さんたちに投げたりしてきました。

私もカエルはバッタはきらいじゃないけどああいうのはカエルたちがかわいそおだと思います。

そんな京太郎におとーさんとおかーさんはおこっていたけれど、私はしってます。

京太郎はほんとおはとてもやさしいです。

私のお皿にお肉をおいてくれました。

川で私がおぼれそうになった時もたすけてくれました。

泣きながらじんこーこきゅーもしてくれました。

びっくりしてぶるぶるってしてる私にずっとついててくれました。

サンダルを川に流しちゃったことをいっしょにあやまってくれました。

だから京太郎はやさしいです。

だから私はずっとずっと京太郎とともだちでいたいです。




京太郎「……」

京太郎「おい、高鴨」

穏乃「え?」

京太郎「お前さー…お前…いや…なんつーかさ…」

穏乃「?」

京太郎「や…まぁ…お前らしいっちゃらしいと思うよ…でも、お前…これ…」

穏乃「え?ダメだった?」

京太郎「…ダメじゃないけど…あー…くっそ…」

穏乃「…あれ?京太郎大丈夫?顔真っ赤だよ?」

京太郎「う、うるせぇよ!別にそんな事ねぇから!!」

穏乃「でも…」

京太郎「良いから!気にすんな!!」

穏乃「…う、うん」

京太郎「あ…後…後…な」

穏乃「?」











京太郎「お、俺も…お前とずっと友達でいたいって…そう思ってるから」
穏乃「えへへ…♪うんっ♪」







【System】
高鴨穏乃の思い出が二つになりました。
高鴨穏乃の好感度が4(2+2)増えました。
現在の高鴨穏乃の好感度は7です。
最終更新:2013年09月21日 14:49