中学二年――5月イベント

【中学二年 ―― 5月イベント】

京太郎「(そんな訳で今日は鷺森とのデートな訳だけれど…)」

京太郎「(今日は流石にあの変Tは着てないぜ…!)」

京太郎「(人混みの中歩く時ならともかくデートの時は流石にな…)」

京太郎「(あれでペアルックは二重の意味で目立つし…)」

京太郎「(まぁ、それに服を一緒に選ぶ楽しみとかもある訳だからさ)」

京太郎「(鷺森のセンスは確かにちょっと変だけど…)」

京太郎「(色んな服を見て目を輝かせてるあいつを見るのは楽しいし)」

京太郎「(普段年上ぶってる鷺森が年下に見えるからな…っと)」

京太郎「(お、あのちんまいこけしみたいなのは…鷺森か)」

京太郎「(って…え?)」









灼「あの…ま、待たせて…ごめんね」カァ

京太郎「いや…お、俺も今来た所だけど…」ジィ

灼「な…何?」

京太郎「いや…お前…なんでその…ワンピースなんだ?」

灼「う…へ…変…かな?」モジモジ

京太郎「い、いや!変じゃねぇよ!変じゃねぇけど…」

京太郎「(てっきり変Tで来ると思ってたから不意打ち喰らったんだよ!!)」

京太郎「(くそ…まさか清楚な白ワンピで責めてくるなんて…)」

京太郎「(ちょこんと頭に載ってる帽子と相まって…なんかいいところのお嬢さんみたいに見える…)」

京太郎「(まぁ…元々物静かな方で…落ち着いた雰囲気があるんだもんな)」

京太郎「(顔だって悪くねぇし…その…)」

灼「ぅ…」

京太郎「…可愛い」

灼「ふぇっ!?」カァァ









京太郎「だから…か、可愛いって…そう言ったんだよ」メソラシ

灼「あ…あぅ…」モジモジ

京太郎「(ぅ…な、なんでそんな大人しいんだよ…)」

京太郎「(何時もだったらすぐさまこっちの事イジリ返してくる癖に…)」

京太郎「(な…なんか…調子狂うって言うか…なんていうか)」

灼「……」モジモジ

京太郎「……」メソラシ

灼「……」モジモジ

京太郎「……」メソラシ

京太郎「(な、何か言えよおおおお!!!)」

京太郎「(なんでこんな初々しい恋人同士みたいなやりとりしてるんだよ俺らは!?)」

京太郎「(俺と鷺森はそういう仲じゃないだろう!?ないよな!?)」









灼「あ、あの…」

京太郎「お…おう」

灼「これ…は、ハルちゃんから…教えてもらって…」

京太郎「え?」

灼「あの…こ、コーディネート…して…貰ったの…は、ハルちゃんに」

京太郎「…どうしてだ?」

灼「そ…れは…その…」

灼「せ、折角…デート誘ってもらったし…」

灼「私…その…あ、あんまりセンスないみたいだから…」

京太郎「(…あぁ、一応、自覚はあったんだな…)」

灼「だから…お、大人のハルちゃんなら…良いコーディネートして貰えないかなって…そう…思って…」モジモジ

京太郎「あー…そっか」

灼「その…えっと…だから…う、嬉し…かった…」

京太郎「え?」

灼「か、可愛いって言ってもらえて…嬉しかった…から…」カァァ








京太郎「お…おう…そう…か」

灼「う…ん…」

京太郎「……」

灼「……」

京太郎「(あー…くっそ…なんかぎこちない…)」

京太郎「(でも…なんかこれ覚えがあるぞ…)」

京太郎「(憧の時も…なんかしおらしくて妙に意識して…こんな風になってるよな…)」

京太郎「(…その時…俺どうしたっけ?)」

京太郎「(…あぁ。そうだ。確か、あの時は…)」

京太郎「…鷺森」

灼「…あ…う、うん…」

京太郎「…似合ってる。何時もよりずっと可愛いよ」

灼「ふきゅっ!?」マッカ










京太郎「何時もの姿も鷺森らしくて好きだけどさ。でも、今のも良いな」

灼「あう…あうあうあう」シュウ

京太郎「どこかのお嬢様みたいで見間違えたよ」

京太郎「ま…でも、ここでずっと突っ立てても…邪魔になるだけだからさ」

京太郎「宜しければその手を導く名誉をこの私めに下さいませんか?」スッ

灼「う…う…ん…」カァァ

京太郎「はは。ありがとう。じゃあ…そろそろ行こうか」

京太郎「(…ふっふっふ…役になりきってしまえばこっちのもんだぜ)」

京太郎「(まぁ、正直自分でもセリフが色々とくさいと思うけどさ)」

京太郎「(しかし、これで少しは硬直した状況からは動き出せたし…)」

京太郎「(まさか演劇の経験が役に立つとは思ってなかったけどさ)」

京太郎「(人生何が役にたつか分かんないもんだなぁ…)」

京太郎「(…ま、いいや。それよりも…今は…)」








灼「あ…あの…手…」カァァ

京太郎「ん?」

灼「手…大丈夫?わ、私…今…か、身体…熱くて…」

灼「す…凄い…照れてて…だから…あの…」

灼「て、手汗…大丈夫…?き、気持ち悪くない?」

灼「だ、ダメだったらあの…その…す、すぐ離して良いから…っ」

灼「わ、私…ちゃんと歩けるし…だから…あの…」カァァ

京太郎「あー…」


>>+2
00~50 大丈夫だよ
51~99 寧ろ、嬉しいよ
※OTOKOGIとペアルックにて+10

































>>寧ろ、嬉しいよ

京太郎「寧ろ、嬉しいよ」

灼「ふぇっ!?」カァァ

京太郎「いや、だって、何時もので良いのにわざわざそんな風に恥ずかしくなるような格好してくれたんだろ?」

京太郎「そりゃ男としては嬉しいって」

灼「…本当?」

京太郎「本当。それに手汗なんて気にならねぇよ」

京太郎「…そもそも俺も結構、ドキドキしてるし」

灼「全然そんな風には見えないけど…」

京太郎「そりゃ取り繕ってるだけだからな」

京太郎「本当は会った時から思ってた以上に可愛くてドキドキしてる」

灼「ぅ…」

京太郎「はは。こんな事言ったらまた鷺森に生意気なんて怒られるかな?」









灼「そ…そう。生意気…だよ」

灼「出会った頃はあんなに可愛かったのに…今はもう…」

京太郎「ま、男子三日会わざればなんとやらってな」

京太郎「俺だって色々と成長してるんだぜ?」

京太郎「つか、今日のデートはそういうの見る目的だろ?」

灼「…うん。それも…そうだった」クスッ

灼「…そうだね。もう…京太郎は私の可愛い京太郎じゃないんだ…」

京太郎「お前のものになった記憶はないけどな」

灼「会った頃はおねーちゃんおねーちゃんって私の後ろをかるがもの雛のように…」

京太郎「ついていってねぇよ!!」








灼「ふふ…そうだね。この感覚…」

京太郎「…ん?」

灼「…ごめんね。私…ちょっと京太郎の事意識してたみたい」

京太郎「え?」

灼「なんか急に格好良くなったし…立派になっちゃったし…」

灼「デートにも誘われて…あぁ、これはもう京太郎に性的な意味で食べられちゃうんじゃないかと…」

京太郎「そ、そんな事しねぇよ!!!」カァ

灼「ふふ…まぁ…そんな風にドキドキしてたの」

灼「でも…そうだね。京太郎は変わったけれど…でも、肝心なところは変わってないんだね」

京太郎「…ん?」

灼「恥ずかしがり屋で…照れ屋で…誰かの事に一生懸命になれる…優しい子」ニコ

京太郎「う…」

灼「で、そんな京太郎をいじり倒すのが私の立ち位置だったね」ニコー








京太郎「そ、そういの思い返さなくて良いから」

灼「だーめ。もう思い出しちゃったから」

灼「…うん。私はこの立ち位置で十分」

灼「十分…満足するべきなんだね」

京太郎「…鷺森?」

灼「…ほら、折角だし…デート楽しもう?」

灼「私、今日はアクセサリーとか見てみたいな」ニコッ

灼「出来れば…京太郎とお揃いの指輪とか…ね」クスッ

京太郎「ぅ…そ、そういうのはまずいだろ」

灼「どうして?折角デートに誘ってくれたのに」

京太郎「そ、そういうのは恋人が出来てからやれよ」

灼「じゃあ、京太郎は私の恋人になってくれないの?」

京太郎「ぅ…いや…」

灼「私じゃ…京太郎に相応しくない?そういう…対象外…かな?」シュン






京太郎「わ、分かってて言ってるだろ…そ、その手には乗らないからな

灼「…その手って…何?」

京太郎「そ、それは…その…」

灼「それ…は…?」

京太郎「…だー!もう!!」

京太郎「分かった!指輪でも何でも買えば良いんだろ!!」

灼「えー…それよりも…ねぇ」

灼「さっき何を言おうとしたの?ねぇ?」クスクス

京太郎「くそ…!やっぱり演技だったんじゃねぇか…もぉ…!」カァァ

灼「ふふ…京太郎が私に勝とうだなんて100年早いんだから」

灼「…これからもよろしくね、京太郎」ニコ

京太郎「うぅ…くそぅ…」カァァ











【System】
鷺森灼の思い出が11になりました
鷺森灼の好感度が13あがりました
現在の鷺森灼の好感度は69です
最終更新:2013年10月14日 12:32