死霊を操る事に興味を持つか?
それは我々が住む世界と皮一枚隔てた世界へ足を踏み入れる事に他ならない。
死霊術は古くより禁じ手とされてきた、闇の呪術である。
この門が帝国によって開かれた今、我々は正しく知識を得、勉強を積み、人と帝国の為にこれを行使すべきだ。
私は君達に徳の心を持つネクロマンサーとなって欲しい。
-学長ノールアス・モリスンより-
死霊術学院は、正式なネクロマンサーになる唯一の道である。
つまり院生となるという事は、その後の人生を、人と帝国の為に従事するネクロマンサーとして生きる事を意味する。
この職業には様々な規則が存在し、術式漏えい防止の為、職を辞めても忠実に規則に従う義務がある。
院生も例外ではなく、一般市民と隔離される為、入学希望者はその覚悟と強い意志を持つ事。
帝都内のネクロマンサー協会支部にて入学希望届を出す事が出来る。
その際簡易的な資質のチェックをし、資質が備わっていると見込まれた者は、学院内聖堂の面接にて最終選考後、洗礼の儀を受け院生となれる。
洗礼の儀は俗世との関りを断つ意味と、悪霊が憑いていた場合それを昇天させる事の二つの目的がある。
入学資金は、高い資質を持つ者程、特待生として帝国から援助を受ける事が出来る。
又、入学後は成績上位者も特待生扱いとなり授業料が援助され、逆に資質があっても鍛錬を怠る者は援助を打ち切られる。
実施◆霊魂感知力の向上、仮初の魂の器生成、使役アンデッドの生成・コントロール(自律アンデッドは危険防止の為、講義のみとする)
講義◆死霊術師の心得、死霊術の歴史と成り立ち、魔術と呪術の違い、使役アンデッドと自律アンデッドの違い
卒業までの期間は、短期コースで3年、長期コースで6年。
死霊術学院は帝王城の西側に隣接している。
入ると立派な聖堂が君達を迎え入れ、左右に伸びる廊下からは院生の教室となっている。
2Fは教室と書館、食堂、3Fは教室と職員の個室、4Fは職員の個室と学長室である。
5Fの屋上からは、同敷地内の院生訓練用墓地、ネクロマンサー協会本部等が見渡せる。
死霊術師学院生は全て寮生である。
これは術式の漏えいを防止する為、又、死霊術が持つ特異性の為、一般国民と居住区を区別する必要があっての事。
理由の伴わない退学者は不正ネクロマンサーと同じ扱いを受ける。
肝に銘じ勉学に励むように。