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マクシャギュア語は、りよこさん作の人工言語です。 現在サイトの更新は休止中ですがオフラインで作業は継続されているようです。 このページでは、語彙や文法など言語的な面ではないところについて考えていく予定です。 『目次』 #contents(,fromhere=true) ---- * 文字について 2016年2月現在、マクシャギュア語には公式設定されている文字はありません。&br(); 旧サイトで公開されていたリアブ文字という文字がありましたが、&br(); そちらはガーリャ地方に伝わる地球由来のアポステリオリな文字ということになっています。&br(); (アルファベットをベースに書き起こしたとされており、真のリアブ文字は調査中とのこと)&br(); &br(); &br(); で、文字について考えてみよう、というのが今回のあらましです。 * 地球の文字の起源について 筆記体系をなす文字の集まりを作るためには、その文字がどのように発展してきたかを疑似的にたどらせることで、その文化的言語的に適したカタチにまとめることができると私は考えています。&br(); 単なる「この音はこの記号、この意味はこの記号」とあてがうことで作ることもできますが、どうせやるなら進化に人間のもつ揺れを含むリアルなものを作ってみたい、そう思いました。&br(); そのほうが自然で、かつ合理的なので長く使い続けることができる、そう感じています。 ** 絵文字 まず起こったのは、何らかの意味を模様などに残す方法です。&br(); この段階ではまだ単なる記号であり、文字ではありません。&br(); 模様はそれを記した人によって受け取り方はまちまちで、あらかじめ意味を取り決めておかなければならないため、文字とは言えないのです。&br(); &br(); 逆に言えば、概念や事物を模様や記号に表すことを積み重ね、使用者間で意味や用法を共有することで、記号がコミュニケーションや記録の媒体をになう基盤が作られます。&br(); ** 筆記具 絵文字を記すには、書き込む先の材質や書くための道具によって特徴が現れます。&br(); 地球上では、石や葉、粘土板が主な画材となり、また石や植物から作った顔料や染料を、筆や鉤で筆跡を残しました。&br(); &br(); 画材と筆記具 | |筆|鉤|棒| |石|壁画|(オーガム文字)|| |葉||(ビルマ文字)|| |骨||甲骨文字|| |粘土板||>|楔形文字| &br(); ** 表意、表音文字 絵文字の読みや意味が固まってくると、読み(音)を使うこと、意味を表すことに使うこと、というふうに文字の使い方が偏っていきます。&br(); 意味と文字が対応する場合、事細かな意味概念を表すには細かく文字を決める必要があり、言語の規模が大きくなるにつれ文字の数が増えていくことになります。 一方、音と文字が対応する場合、意味は単語という固まりで示され、単語は音の組み合わせで表現されます。&br(); この場合、文字の種類は単語を構成する音の組み合わせが表現できれば足りるので、言語規模が大きくなっても文字の数は少なくとどまります。&br(); &br(); 日本語は、音を示すカナと意味を示す漢字を組み合わせることで文を構成する言語です。&br(); &br(); ** 言葉の交流 人間が暮らす地域はある程度まとまっています。&br(); まとまって暮らすことで、発音や意味、文法や記法といった言語としての特徴が固定化していきます。&br(); 海や山、崖など自然の地形によって隔てられることで言語は分岐していきます。&br(); また航海技術や航空技術の発明によってその隔てられていたコミュニティが接触すると、お互いの文化や言葉が混ざります。もしくは発展度合いに差があれば提供したり取り入れたりという変化が生じます。&br(); このような言葉の交流が起きるとき、文字もまた、変化を起こします。&br(); &br(); また一つのコミュニティの中でも、使い勝手や癖がもとになり内部での変化が起こります。&br(); &br(); ** 文字の変形 言葉の交流の際、言語で使われる音の表記に過不足があれば取捨選択が行われます。&br(); 文字を取りいれたいが自分の言語にある音を表せなければ表現するための文字を作り足したり、&br(); 使わない、すでにある音があれば文字の取入れを見送ったり、統合したりします。&br(); &br(); 傾いたり、裏返ったり、記号を足したり、装飾的な書き方を編み出し取り入れたり、&br(); 文化はいろいろな影響を与えます。&br(); &br(); すると言語によって異なる文字セットが生まれることになります。&br(); &br(); * マクシャギュア語の世界の文字の起源について 文字の経歴をたどるために必要な、世界各地の地名や歴史、文化的な交流の様子、他の文字体系が探せていないので、こうだ、と決めることはできません。&br(); ** 考証 サイトに記載されている「文字について分かっていること」をもとに考証してみます。&br(); &br(); - リアブ文字はバドリ地方で生まれた 他に文字体系があるのかはわかりません。&br(); そのため、既存の文字体系から派生や混合して生まれたのか人工的に制定されたのかも不明です。&br(); &br(); - 「ペン」の語源はfraqia(~を引っかく)、文字は何かで引っかくようにして書く ひっかいて書くという語源から、もともとの画材は石か葉、粘土版と考えらます。&br(); &br(); - あまりカクカクしていない もともとひっかく記法のため、直線的な字画は残っていると考えられますが、&br(); このかくかくしてなさが、筆記具がペンになってからの特徴なのか、それ以前からなのかは分かりません。&br(); ちなみにひっかくといっても力をかけずに滑らせるように傷をつける書き方であれば、かくかくしない文字になる可能性はあります。&br(); &br(); - 主な筆記具は(現在は)ペンで紙に記す - 万年筆やつけペンのようにインク壺にペン先を入れてから使う 紙ができる(一般に普及する)前に文字体系が確立したものと考えられます。&br(); また、画材が紙になりペンになった際に細部が若干変化したものと考えられます。&br(); &br(); - 筆を筆記具として用いるのは南ガーリャ~中央ガーリャ地方 紙などインクや墨が染み込む画材ができることで筆文字は発展すると考えられるため、ガーリャ地方には先に紙や筆文化があった可能性があります。&br(); また鉤搔きからペン書きまたは筆書きと伝来したことを考えるとガーリャ地方はちょうど日本のような文字文化に位置する可能性があります。&br(); &br(); ** 考察 考証結果をもとにざっくりとリアブ文字(またはそれに近い文字)についてまとめてみたいと思います。&br(); &br(); - 絵文字を起源に持つ文字である 文字について語源や意味があることから、祖先は絵文字であったと考えられます。&br(); &br(); - 外国との接触で生まれた文字である 文字について名前と意味が定義されていることから、元になる文字体系が存在しているか、それ自体が文字の起源と考えられますが、ひっかく字からペンに筆記具が進化していることから前者の、別な言語文化から取り入れたという線が強いと思います。&br(); このような関係性をもつ文字だとすると、地球でいうシナイ文字を親にもつセム系文字のグループと推定されます。&br(); セム系といっても種類も豊富で、アラム文字系、ギリシア文字系、ブラーフミー文字系などカタチがだいぶ離れている文字へと派生しています。&br(); そのなかで丸みやペン書き(筆書きもいけそう)ということから、ギリシア文字やヘブライ文字、アルメニア文字あたりの雰囲気と推測されます。&br(); &br(); - 表音文字である 単語を構成する音節が多く、表意だとすると西夏文字のように多くの文字が必要となります。&br(); というより文字とその名前で示されているように音素ごとに文字の名前があるので、音を示す文字が26程度ある、というのはほぼ確定です。&br(); 文字の種類は決まっていますが、文化的味付けとして合字や音の変化を表す記号があってもいいかもしれません。&br(); &br();
*人工文字の考え方 このページでは、語彙や文法など言語的な面ではないところについて考えていく予定です。 『目次』 #contents(,fromhere=true) ---- * 文字について 人工言語を作る際、その言語で使用する文字はどうやって決めているのでしょうか。&br(); これにはいくつか選択肢があります。 + ローマ字やキリル文字などの地球にある自然言語の既存の文字体系で転写する + 人工言語で使用する文字を自ら作成し、言語の音や意味に文字を割り当てる ++ 音韻や記法に基づいて論理的に作成し割り当てる ++ 世界観や雰囲気に基づいて直感的に作成し割り当てる ++ 文化史に基づいて起源から使用する世代まで追い、合理的に割り当てる &br(); 多くの場合は2番目の直感で気まま恣意的に作成し割り当てることがおおいかもしれません。 &br(); &br(); で、このページでは3番めの文字の作り方について考えてみよう、というのがあらましです。 * 地球の文字の起源について 筆記体系をなす文字の集まりを作るためには、その文字がどのように発展してきたかを疑似的にたどらせることで、その文化的言語的に適したカタチにまとめることができると私は考えています。&br(); 単なる「この音はこの記号、この意味はこの記号」とあてがうことで作ることもできますが、どうせやるなら進化に人間のもつ揺れを含むリアルなものを作ってみたい、そう思いました。&br(); そのほうが自然で、かつ合理的なので長く使い続けることができる、そう感じています。 ** 絵文字 まず起こったのは、何らかの意味を模様などに残す方法です。&br(); この段階ではまだ単なる記号であり、文字ではありません。&br(); 模様はそれを記した人によって受け取り方はまちまちで、あらかじめ意味を取り決めておかなければならないため、文字とは言えないのです。&br(); &br(); 逆に言えば、概念や事物を模様や記号に表すことを積み重ね、使用者間で意味や用法を共有することで、記号がコミュニケーションや記録の媒体をになう基盤が作られます。&br(); ** 筆記具 絵文字を記すには、書き込む先の材質や書くための道具によって特徴が現れます。&br(); 地球上では、石や葉、粘土板が主な画材となり、また石や植物から作った顔料や染料を、筆や鉤で筆跡を残しました。&br(); &br(); 画材と筆記具 | |筆|鉤|棒| |石|壁画|(オーガム文字)|| |葉||(ビルマ文字)|| |骨||甲骨文字|| |粘土板||>|楔形文字| &br(); ** 表意、表音文字 絵文字の読みや意味が固まってくると、読み(音)を使うこと、意味を表すことに使うこと、というふうに文字の使い方が偏っていきます。&br(); 意味と文字が対応する場合、事細かな意味概念を表すには細かく文字を決める必要があり、言語の規模が大きくなるにつれ文字の数が増えていくことになります。 一方、音と文字が対応する場合、意味は単語という固まりで示され、単語は音の組み合わせで表現されます。&br(); この場合、文字の種類は単語を構成する音の組み合わせが表現できれば足りるので、言語規模が大きくなっても文字の数は少なくとどまります。&br(); &br(); 日本語は、音を示すカナと意味を示す漢字を組み合わせることで文を構成する言語です。&br(); &br(); ** 言葉の交流 人間が暮らす地域はある程度まとまっています。&br(); まとまって暮らすことで、発音や意味、文法や記法といった言語としての特徴が固定化していきます。&br(); 海や山、崖など自然の地形によって隔てられることで言語は分岐していきます。&br(); また航海技術や航空技術の発明によってその隔てられていたコミュニティが接触すると、お互いの文化や言葉が混ざります。もしくは発展度合いに差があれば提供したり取り入れたりという変化が生じます。&br(); このような言葉の交流が起きるとき、文字もまた、変化を起こします。&br(); &br(); また一つのコミュニティの中でも、使い勝手や癖がもとになり内部での変化が起こります。&br(); &br(); ** 文字の変形 言葉の交流の際、言語で使われる音の表記に過不足があれば取捨選択が行われます。&br(); 文字を取りいれたいが自分の言語にある音を表せなければ表現するための文字を作り足したり、&br(); 使わない、すでにある音があれば文字の取入れを見送ったり、統合したりします。&br(); &br(); 傾いたり、裏返ったり、記号を足したり、装飾的な書き方を編み出し取り入れたり、&br(); 文化はいろいろな影響を与えます。&br(); &br(); すると言語によって異なる文字セットが生まれることになります。&br(); &br(); * いったんしめ このようにして世代の移り変わりをシミュレーションし検討することで、より自然で、言語の特徴や揺らぎなどを再現することができるのではないでしょうか。&br(); &br(); いずれこれに基づいて、文字体系を考えてみたいと思います。

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