ジーナヴェッタ

ジーナヴェッタ・ヴォルテジア(Zhinavetta Voltezia)とは、八霊神の一柱にして、雷を司る雷霊神(らいれいしん)である。
ジーナヴェッタという名は女性型であり、男性型ではザンクトゥール(Zanktwur)となる。
愛称はジーナまたは更に縮めてジー




概要

八霊神の一柱で、そのは純粋な雷霊素から成る。
八柱のうち生まれたのはティヴァーチェに次ぎ3番目である。非人間的な性質がやや強い。

他の化身(の人間態)がほとんど完全に人間の体であるのに対して、ジーナヴェッタはガイノイドのような構造をしている。性格も事務的で、人間の感情にあまり興味を示さない。

味覚(成分分析能力)が特に強く、未知の物体を舐めて確かめようとする癖がある。本人からすれば自然な行動なのだが、知らない者が目撃すると驚くだろう。



外見

虹彩と髪は金。髪は全体的に尖っていて比較的短い。
ぴっちりしたスーツとロボットアニメに出てきそうなアーマーを着けているが、着けているのか元々体の一部になっているのかはよく分からない。身長は170cm程度。八霊神の人間態(女性型)では長身なほうである。
左頬に雷の紋章(霊素参照))がある。

額には04という番号と何かのマークが描かれているが、これは素体(八霊神の人間態には全員誰かしらのモチーフがある)にそう書かれていただけであり、深い意味は無いらしい。一応、八霊神の成立順を見ると、ネクルーエルニルイェンティアが同時に生まれ、次にティヴァーチェ、その次がジーナヴェッタなので、4番目に生まれた八霊神という解釈はできる。
外見には多分にネクルーエルの趣味が含まれている。前のティヴァーチェが古代民族的な見た目だったので対極の未来的なモチーフを使ったのかもしれない。

半神態になると髪と目と紋章、そして全身の要所要所が金色に輝き、紫電を纏う。
神獣態は半機の黒虎。通常の虎とは縞と地が反転したようなカラーリング。後述の移動能力のため、八霊神はむろん地球上に存在する他のあらゆる生物より高速に移動できる。



性格

雷の霊素が司る自信憎悪をそのまま体現したような性格であり、言葉遣いは丁寧だが慇懃無礼で、自分の計画が邪魔されることを強く嫌う。
あまり感情を表に出さないように見えるが、単に無表情なだけであり、けっこうストレートに物を言う。周りをナチュラルに見下しており、自分が当然のようにできることを他人ができないと「どうしてできないんですか?」と吐いたりするし、自分が知らない概念が出てくると納得のいく説明を要求する。これらは悪意からくるものではなく、ティヴァーチェが無邪気に残酷なのに似ている。

彼女の性質は自尊あるいは傲慢といえる。自らの過信はしばしば悪い結果を引き起こすが、それが良い結果をもたらすこともある。ジーナは自尊がもたらす危険と利益を知らしめる役割を持っている。それは人間でいえば若年期から青年期への過渡期にあたる。

口調は前述の通り慇懃無礼。丁寧な言葉づかいだが、相手の欠点などがあればストレートに指摘する。男性時も女性時も「私」という一人称と「あなた」という二人称を用いる。



能力

前述のとおり味覚が成分の分析機構マテリアルセパレーターになっており(これは他の五感に比べて味覚が戦闘時にほとんど使われないことにも起因する)、口に含めばほとんどあらゆる物体(の表面)がどんな成分構成であるか、原子レベルで判別できる。
他の五感もフラムティに次ぐ強度を持つが、この固有能力は即時性に欠けるため、戦闘時に活用されることはまずない。

前方(数百m以内)に先駆放電を行い、その軌跡にそって自分の全身を雷速で移動させる迅雷行(じんらいぎょう)という移動能力を持つ。一度の発動で移動できるのは数百mが限度だが、無制限に連続で使用できる。障害物があるとそこで止まる、地中や水中では電気が拡散するため使えない、空中への移動もできないなど、地形による制限は多いが、理想的な状況であれば実質的な速度はマッハ20近くになる。

機械の体を持つため勘違いされやすいが、八霊神なので雷の魔法を使うことができる。全身からの放電を自在に操り、障害をことごとく粉砕する。その様をして誰が呼んだか裂天の機神の異名を持つ。



神霊具

ジーナヴェッタの神霊具は銃火器である。彼女が自ら戦う場合は大砲型の「ヴォルテカノン」とレーザーソードのような「ヴォルテサーベル」を使う。
武器の名称は特に凝っておらず、雷を意味する「ヴォルテ(Volte)」に続けてその武器の種類を示す語を繋げただけである。
撃ち出されるのは実弾ではなくエネルギー弾的な何かである。発射体は極めて速く、雷撃のごとく一瞬にして着弾する。その反面距離による減衰が大きく、大砲型であっても有効射程は1kmに満たない。原理は不明だが発射体の威力が最低限だと限りなく光速に近く、威力を増すほどに速度は落ちる。

初段階能力:自動照準
ターゲットを決めると銃口が自動的に追尾する。高速に移動する相手の場合は軌道の先読みも行う。射撃武器における重要な要素である「狙う」という過程が必要無くなり、動かない相手なら確実に、動く相手にも高確率で命中させられるようになる。
二段階能力:帯電
弾丸が命中した物体に大量の電荷を与える。過剰な電荷は即座に放電されるが、その際に物体の破壊を伴うため、実質的な攻撃力の向上に繋がる。
三段階能力:伝導
弾丸を壁や地面を通して伝達する。壁を貫通したり、思わぬ方向から射撃したりできる。発射体の威力を最低限(1J未満)にすればその射程は地球全域に及ぶ。情報伝達の手段として使うこともできる。

神霊具では唯一の遠距離攻撃が可能なカテゴリである。"我々の世界"の戦争が剣と槍から槍と弓、そして銃撃戦へと移ったことからもわかるように、射撃武器は戦闘において圧倒的な優位性を持つ。八霊神どうしが戦う場合はともかく、人間が神霊具を持つのであれば、間違いなく雷の神霊具が最強格となるだろう。
しかしながら、威力が上がれば上がるほど初撃前の充填と射撃後の再装填に時間がかかるため、必中必殺の攻撃力を持つが、その一発が何らかの方法で防がれるととたんに不利になる。
武器が原始的な時代に合わせて弓(ヴォルテボウ)も作ってあるようだ。
最終更新:2017年10月11日 20:55