20130717加速度センサ

【モデルロケットに加速度センサを積んで射ってみた】


概要

 固体エンジンを使用したモデルロケットにペイロードに加速度センサを仕込み、打ち上げシーケンス中のロケットの加速度を記録しました。加速度センサは燃焼開始時に最大11G、平均5Gを記録しました。発射後のパラシュート展開、落下時の振動を全て記録することが出来ました。この結果を元に積分計算を行った所、ロケットの最大速度は29.6m/s、最大高度は54mと求められました。

動機

 楽しい衛星を私たちは作りたいと思っています。宇宙と地上が身近になるような、面白いものが地球の上を回っていることを考えるだけでワクワクします。そこで私達はまず第一歩として、小さくても本物のロケットに何かを積んで見たいとおもいました。ロケットは物理法則に従って飛んでいきます。もし加速度が測れるとしたら、何が分かると思いますか?加速度とは力であり位置の変位の情報です。これを記録出来れば、ロケットの速度や高度、姿勢が分かります。即ちロケットの基礎データが取れます。そこで私たちは、小さな加速度センサーを作り、ロケットに搭載することにしました。

作り方

測定に当たって以下のものを用意しました。

加速度センサ

  • 16Gまで測定可能
  • 10ms毎に記録
  • α3型ロケット入る位小さい

α3ロケット

  • A-3 エンジン
  • 全長~cm
  • 高度100mまで飛ぶ

パソコン

  • USBシリアルポート付き
  • 表計算ソフトが動く

知識

  • 力学
  • 想像力
  • 楽しむ心
  • 解析するためのアイディア

加速度センサの作り方(Special thanks for T-4)

  • 材料

品名 価格 数量 URL 説明
【M3AXIS-ADXL345】3軸加速度計モジュール マルツパーツ 1575円 1 http://www.marutsu.co.jp/shohin_66030/ 加速度センサ
1Mbit シリアルEEPROM AT24C1024B(2.5V~5.5V 270円 1 http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-00187/ データ記録用ROM
ATtiny85 ??円 1 http://www.atmel.com/devices/attiny85.aspx 制御用マイコン
1kΩチップ抵抗 ??円 2 I2Cプルアップ抵抗
1kΩチップ抵抗 ??円 1 リセットピン抵抗
1kΩチップ抵抗 ??円 1 LED抵抗
チップLED ??円 1 黄色
6mmΦLi-Po電池 600円 1 (どこから入手したかって?さあね)
基板mm*mm ??円 1
コネクタオス5ピン ??円 1 横向き
コネクタオス2ピン ??円 1 横向き
ショートピン ??円 1 電源スイッチ

  • 回路図
Fig. #

  • プログラム

  • ソース

  • 電池どうしような話(LiPo電池探索日記

  • 外観
Fig. #

  • テスト
姿勢を変えてみた。
くるくるまわるよ。

α3ロケットの作り方

Via.安城ロケット団

遊び方

  1. わくわくする
  2. ロケットのペイロードに仕込む
  3. 電源を入れる
  4. 急いで蓋をして発射位置へ
  5. 発射する
  6. 眺める
  7. ペイロードを確認
  8. 電源断する
  9. パソコンにUSBシリアルポートを繋ぐ
  10. シリアル変換機を使用し、Teratermで接続
  11. 加速度センサをデータダウンロードモードにして電源を入れる
  12. データが下りてくる
  13. 全て選択して表計算ソフトにコピペする
  14. データを料理する

料理

データが出たら料理しましょう。美味しく出来ると嬉しい。データの海に想像力を働かせると面白いものが見えてきます。

ロケット発射1回目

データはこのような状態でした。
Fig. #
固定が甘かったのか、あまりいいデータとはいえません。

ロケット発射2回め

前回の反省を踏まえてもう一度試しました。


結果の解析
おはようございます。ロケットのペイロードに仕込んだ加速度センサーのログを紹介します。まず最初。
逆さの状態からロケットに取り付けです。X軸(青)が反転しています。ロケットを触っている為、ノイズがあります。 http://t.co/7sLIWXywvU
catfish929 2013-06-30 07:16:04
紐を噛んだので一度はずしてから取り付けています。そのノイズもしっかり記録されています。
catfish929 2013-06-30 07:18:01
電源投入後5.00016.00秒です。先ほどのノイズがなくなって安定しています。私がロケットから離れて発射準備が出来た為です。 http://t.co/9m9itfBVvo
catfish929 2013-06-30 07:22:11
電源投入後17.00027.00のログです。17.6秒から大きな加速度がかかっています。最大11.0G、平均5.4G。燃焼時間0.67秒。ここで、29.6m/sまで加速します。 http://t.co/AiEvSFX082
catfish929 2013-06-30 07:29:05
電源投入後18.4秒から、加速度がほぼ0になっています。自由落下状態です。ピッタリ20.54秒後にパラシュートが開いています。16Gの強烈な加速度がかかっています。ペイロードの姿勢が安定するまではぐらぐらと激しく揺れています。
catfish929 2013-06-30 07:35:22
電源投入後29040.5秒のログです。31.8秒後に着地しています。その直前に揺れが大きくなっています。これは不明です。解析すれば何なのか見えてくるかも?32037秒の間は全く変化がありません。動いていないからですね http://t.co/kfjBMtAUN8
catfish929 2013-06-30 07:39:15
37秒から先は私がペイロードを外して電源を確認しているのでくるくる回っています。
catfish929 2013-06-30 07:40:56
加速度センサーのログ欲しい人は連絡下さい。
catfish929 2013-06-30 07:42:09

まとめ
  • 加速度センサーをペイロードに仕込んで打ち上げた
  • 加速度センサーは機能し、ロケットの状態が把握出来た
  • エンジンの加速度は最大12G,平均5.4G,燃焼時間0.67秒だった
  • エンジンの燃焼終了時、ロケットは29.6m/sに加速した
  • ロケットは54m上空まで飛んだ
catfish929 2013-06-30 07:46:08

ログの品質
  • 一回目は固定が甘く、正確に測れなかった。
  • 二回目は非常に綺麗なデータが取れた。
  • ログから、数値積分によって速度、高度が算出できる程良いデータである。
  • 目算で小学校の校舎の二倍の高度に到達していた。積分結果と考えた結果が一致している
catfish929 2013-06-30 07:50:11
一連のストーリー全てがこのログに隠されています。良いデータが取れました。
catfish929 2013-06-30 07:51:09

教頭先生から
  • 加速度センサーが欲しい
  • 色々な応用がしたい
  • 授業で使いたい
  • ロケット、ミニ四駆、その他動くものに載せたデータが解析できる事を実感させたい。
catfish929 2013-06-30 07:54:32
以上です。皆様本当にご協力ありがとうございました。
catfish929 2013-06-30 07:55:24
ちなみに教頭先生からは2つは欲しい。団表は100個作るかとか言ってます^^;
catfish929 2013-06-30 07:56:23

加速度センサー
回路設計: @horothewolf 様
本体製作: @catfish929
ロケット打ち上げ協力: @suzuisao

special thanks 安城ロケット団
catfish929 2013-06-30 07:59:31

加速度を積分してみた
簡単ですが、速度と位置の時間経過グラフを書いてみました。綺麗ですね http://t.co/dcvt378wOJ
catfish929 2013-06-30 11:24:04
単位が見切れていますね。m/sは-30~+30、mは0~60です
catfish929 2013-06-30 11:26:06


理論

力学の理論です
微分、積分、いい気分♪

次の遊び

加速度センサVer. up

 気圧と磁気センサを用意して、姿勢と高度を取れるようにしたい。

加速度センサ量産計画?

 みんなに使ってもらうために。

真空砲

 高度70mまで飛ばす缶サット打ち上げ用の真空砲を作りたい。

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最終更新:2013年07月17日 10:50